特別な日
今年もまた、冬がやってきた――――。
『特別な日』
授業が終わり、クラスの人達が帰り支度を始める。
リョーマはまだ席に着き窓の外をぼんやりと眺めていた。
「あっ、いた!リョ~マ様!」
すると、どこからか聞き覚えのある声がした
声の方に目をやると、そこには桜乃と朋香がいた。
「今年のクリスマスは桜乃の家でパーティーするんだけど、リョーマ様もどう!?」
「それと…リョーマ君の誕生日も一緒にお祝いしたいなって…」
ふーん、誕生日か…
「ダメ…かな?」
「悪いけど、俺あんまパーティーとか好きじゃないし」
せっかく頑張ってリョーマを誘った桜乃。
しかし、あっさり断られてしまった。
「そっか…ごめんね?リョーマ君」
「リョーマ様が来ないんじゃ仕方ないわね」
以外にも、すんなり引き下がった朋香。
二人は残念そうにその場から去っていった。
「はぁ…」
先輩が部活を引退してから、もう4ヶ月…
最近会ってないし。
今頃何してんのかな…
「ん~っ」
「英二、だいぶお疲れかな?」
学校の帰り道、英二は疲れたのか腕を上げて伸びをしている。
「ぅんっ、もう毎日勉強ばっかでヤダにゃ」
「しょうがないよ、僕達受験生なんだし」
部活を引退した英二達は、受験に向けて毎日勉強ばかりなのだ。
ぶーぶー文句を言う英二を見て、クスクス笑う不二。
「早くテニスしたいにゃ~」
街中はクリスマスモード一色。
英二はふと、大きなツリーをじっと、見つめる。
不二も一緒にツリーを眺めながら言う。
「もうクリスマスだね」
「うん」
「ああ…越前の誕生日か」
「うん…」
「ねぇ、何で英二は越前にしたの?」
「…!?」
急に変な質問をしてくる不二にちょっと驚く
「なんでって…テニスしてるとこ、かっこいいし」
「僕だってテニスしてるとこかっこいいよ」
自分で言うとこがさすが不二様(笑)
「それに身長だって越前よりあるしね」
「でも不二も俺より小さいよ…」
「…っ!!!」
ボソっと言う英二に不二は深いダメージを受けた。
くっ…こうなったら僕も毎日牛乳3本だ!
と、心に誓う不二なのでした。
ほんと、どうしよう…おチビの誕生日プレゼント…
そして…
今日は12月24日
「そーいやぁ、お前今日誕生日なんだってな」
「…みたいっスね」
自分の誕生日なのに関係ないかのような態度のリョーマ。
「みたいって…言っとくけどプレゼントねーぜ?」
「別に期待してないんで、ってかもらっても嬉しくないし」
「ケッ、可愛くねー」
「あっ…」
校門の近くに来たら英二の姿が目に入った。
英二先輩…?
「おっ英二先輩!…と不二先輩も一緒だ」
英二だけかと思ってら横からひょっこり不二も姿を見せた。
「あっ!桃~おチビ~!」
二人に気付いた英二は嬉しそうにピョンピョ飛び跳ね、手を振っている。
「先輩…飛びすぎ」
「英二先輩!今日はどうしたんスか?」
「今日はクリスマスだろ?イブだけど、だからプレゼント持ってきたにゃ」
英二は持っていた紙袋の中から丸い箱を取り出した。
「ケーキ作ったんだよ~二人で食べてにゃ」
「マジでいーんスか!いただきま~す!」
「…」
なんか気にいらない…
「桃と英二、仲良いよね…」
「なんスか?」
機嫌の悪いリョーマに更に追い討ちをかけるかのように、不二は言葉を続ける。
「なんかお似合いだよね」
「ムッ…」
するとリョーマは桃と英二の方へ無言で歩きだす。
「先輩、ちょっと来て下さい」
「え…?」
桃と話をしていた英二の手を取ると、その場から連れ出して。
「なんだ?越前のやつ」
「さぁ…(クスッ)」
不二はどうやら越前の行動がわかってるようで…一人楽しそうにしている。
「ちょっとおチビ~どうしたんだよ??」
「…」
なんで黙ってるの?
もしかしておチビ…
「怒ってる?」
黙ったままのリョーマを見てたら、なんとなく気付いちゃった英二
「今日…何しにここに来たの、桃先輩にケーキ渡すため?」
「お…チビ?」
「せっかく久しぶりに会えたのに」
受験生の英二は毎日テストの日々でなかなかゆっくりと会う時間が取れなかった。
だけど電話は毎日してるらしいが。
「おチビ、ヤキモチ妬いてるの?」
英二はちょっとからかうように言ってみた。
「そーっスよ、悪い?」
う…
突然真剣な瞳で見つめられ、英二はドキッとした。
おチビのその瞳…反則だよ…
かっこよすぎ///
「ごめんにゃさい」
「…」
「本当は…おチビの誕生日だから来たのに」
しゅん、とした英二の顔を見たらなんだか怒ってるのがバカバカしくなったリョーマ。
「わかればいーよ…」
「でもっまだ誕生日プレゼント買ってないんだ…だからこれから一緒に買いに行こう!」
「これから?」
「うんっ!好きなもの選んでいいよっ」
さっきまで落ち込んでたのに、急に満面の笑顔になる英二。
「もうプレゼントはいい」
「ほぇ?なんで??」
俺は…やっぱり先輩の笑顔が好きだ
先輩が笑ってくれればそれでいい
「英二が俺の隣で笑ってくれれば、何もいらない」
「お…チビ」
ニッ、と自信たっぷりに微笑むリョーマ。
「大丈夫…俺はおチビの隣にいるから」
「…ま、当然だけど」
「おチビ可愛くない」
「可愛いのは英二だけでいいし」
「う…//」
おチビって平気で恥ずかしいこと言うんだもん…//
リョーマは英二に触れるだけのキスを送る
「へへっ//誕生日おめでとうリョーマ」
「どうもっ…」
リョーマはやっと、英二を独り占めでき満足しているのであった。
が…
「フフフ…ラブラブだね」
「越前のやつ見せつけてくれるぜ」
陰からこっそり見ていた不二と桃城。
「手塚が見たらグランド20周かな?」
「いや30周だ」
「部長ーっ!?」
なんで手塚がここにいるのかはスルーして…
「あぁ!!不二と桃っ…それに手塚まで!」
どうやら英二に気付かれたご様子。
「アハッ見つかっちゃった」
「こらぁ~二人共!」
「不二先輩っ逃げますよ!」
全く…嫌な先輩達。
人の幸せを邪魔しやがって…
でも…たまにはこんな誕生日も悪くないかな
「先輩、これから家来ません?俺誕生日だし」
「うんっ!」
「ダメだよ、英二はこれから勉強なんだから」
「え~また勉強?」
「そう、でも今度は楽しい勉強だよ」
「ちょっと不二先輩?」
「え~なんの勉強なのぉ?」
「だから楽しい勉強だって」
「不二先輩~!」
「アハハハッ」
「だから何~??」
そう…今年から誕生日が俺にとって
特別な日になった…
おわれ
反省文→
すいませんでしたっ!!!!!
もう…ダメ②じゃん。間に合わなかったし、駄文だし、意味わかんないし…
リョ菊なのに周りが目立ってるし。
やっぱ文才ないな~
マンガならすら②書けるのにね。
難しいよ~ん(泣)
最後まで読んで下さりありがとうございました!
感想あったら嬉しいです。
2008年
再2024.7.7
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