第三章【秋季大会・地区大会編】
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
網乃サイボーグス戦の余韻が残るフィールド。
泥門デビルバッツの面々は、信じられないような初戦の圧勝に、歓喜の声を上げていた。
その輪の中心には、ユニフォームを泥に汚しながらも、やり遂げた安堵と誇らしげな笑顔を見せる悟の姿があった。
その様子を、まもりとどぶろくはベンチから穏やかな眼差しで見守っていた。
「……悟ちゃんがいてくれて、本当によかった」
まもりが誰に言うともなく呟く。どぶろくも、口元に蓄えた髭を撫でながら目を細め、大きく頷いた。
「そうさな。ヒル魔の野郎も試合中はどうしても、勝つための思考と指示を飛ばすのに手一杯で余裕がねェからな。戦況を広く見渡せる上、仲間を気遣う悟の存在はありがてェもんよ」
網乃戦で見せた悟の立ち回りは、一選手の域を超えていた。
ヒル魔が勝利を掴むために檄を飛ばし続けるその影で、悟は熱くなりすぎたライン陣を宥め、鼓舞し、チームの精神的な支柱となっていた。まさにヒル魔の「右腕」として、チームを勝利へと牽引したのだ。
「ヒル魔が『司令塔』なら、悟はその『参謀』ってところか」
どぶろくの言葉に、まもりは同意するように、ふふっと笑みを零した。
「……フィールド上にあがれないマネージャーの私ができることなんて、試合中はほとんど無いですから。ああしてヒル魔くんの隣に悟ちゃんがいてくれて…、心強いです」
「……あんたもヒル魔を支えてやってくれ。…彼女として」
どぶろくの唐突な発言に、まもりは口角を引きつらせた。
「マネージャーとして!!」
「あり? ……俺ァてっきり……」
どぶろくが首を傾げた、その時だった。
「ヤー! なに? なに? 面白そうな話してるよね!?」
背後からヒョイと顔を出したのは、恋バナセンサーを全開にした鈴音だった。彼女の目には、既に何かが確信として宿っている。まもりは溜息をつき、遠くを見るような目で言った。
「どう見ても、ヒル魔くんが特別に扱っているのは私じゃないでしょ…!」
「特別、となると…。………悟か?あいつがヒル魔のお気に入りなのは事実だがな…。悟は十文字の野郎とアベックなんだとばかり…」
「この話はもうやめましょう!!」
「え〜!!もっと話そうよ〜!」
まもりが声を荒らげ、鈴音がそれを面白がって囃し立てる。ベンチの空気が一気に混沌と化したその時、騒がしいベンチのすぐそばに、試合を終えた選手たちが戻ってきた。
少し距離を置いた位置を歩くヒル魔と、その隣を歩く悟。
二人は何気ない会話を交わしているようだが、その間には、周囲が入り込む隙のない独特の空気感が流れている。
鈴音とまもりとどぶろくは思わず言葉を止め、二人を凝視した。
ヒル魔の右腕として、戦術の深淵を共有する悟。
ヒル魔の思考を一番近くで理解し、それをグラウンドで具現化する彼女の姿は、誰から見ても、単なるチームメイトの関係を逸脱しているように見えた。
「……やっぱり、また何かあったよね〜?」
鈴音がニヤニヤと笑いながら呟く。
まもりは複雑そうな表情で、二人を見守ることしかできなかった。
その時、スタジアムの入り口付近、大遅刻をしてしまった二人が現れ、顔面蒼白で立ち尽くす。
「ひぃぃぃぃぃっ! も、もう終わってる!!」
アイシールド21ことセナと、瀧夏彦。
「アハーハー!ゴメンね!皆ボクのデビューを心待ちにしていただろうに!」
二人の姿が、ヒル魔の視界に入った瞬間。ヒル魔の瞳が、殺気立った赤色に輝いた。
――ガシャコンッ!!
迷いなくアサルトライフルが組み上げられ、黒い銃口が正確に二人を捉える。
「こンの馬鹿共が!!!遅刻かましやがって、試合とっくに終わってんじゃねぇか!!ここで埋葬してやる!!」
「ひぃぃ! ごめんなさいぃぃぃ!!」
「アハーハー!?ボク、暴力反対!」
「ちょ、ヒル魔さん! 待って、場所を考えて!観客が!見てますから! !!」
慌てて銃身を掴んで制止する悟。
「まぁまぁ!その、勝てましたし…!大目に見ましょう?」
ヒル魔を嗜めながら悟は小さく溜息をつき、それでもどこか可笑しそうに口元を緩めた。
勝った。だが、これはまだ序章に過ぎない。
これから待ち受ける関東大会、そしてクリスマスボウルへの道のりは、今日以上に過酷で、予測不能な戦場が広がっているはずなのだ。
泥門デビルバッツの面々は、信じられないような初戦の圧勝に、歓喜の声を上げていた。
その輪の中心には、ユニフォームを泥に汚しながらも、やり遂げた安堵と誇らしげな笑顔を見せる悟の姿があった。
その様子を、まもりとどぶろくはベンチから穏やかな眼差しで見守っていた。
「……悟ちゃんがいてくれて、本当によかった」
まもりが誰に言うともなく呟く。どぶろくも、口元に蓄えた髭を撫でながら目を細め、大きく頷いた。
「そうさな。ヒル魔の野郎も試合中はどうしても、勝つための思考と指示を飛ばすのに手一杯で余裕がねェからな。戦況を広く見渡せる上、仲間を気遣う悟の存在はありがてェもんよ」
網乃戦で見せた悟の立ち回りは、一選手の域を超えていた。
ヒル魔が勝利を掴むために檄を飛ばし続けるその影で、悟は熱くなりすぎたライン陣を宥め、鼓舞し、チームの精神的な支柱となっていた。まさにヒル魔の「右腕」として、チームを勝利へと牽引したのだ。
「ヒル魔が『司令塔』なら、悟はその『参謀』ってところか」
どぶろくの言葉に、まもりは同意するように、ふふっと笑みを零した。
「……フィールド上にあがれないマネージャーの私ができることなんて、試合中はほとんど無いですから。ああしてヒル魔くんの隣に悟ちゃんがいてくれて…、心強いです」
「……あんたもヒル魔を支えてやってくれ。…彼女として」
どぶろくの唐突な発言に、まもりは口角を引きつらせた。
「マネージャーとして!!」
「あり? ……俺ァてっきり……」
どぶろくが首を傾げた、その時だった。
「ヤー! なに? なに? 面白そうな話してるよね!?」
背後からヒョイと顔を出したのは、恋バナセンサーを全開にした鈴音だった。彼女の目には、既に何かが確信として宿っている。まもりは溜息をつき、遠くを見るような目で言った。
「どう見ても、ヒル魔くんが特別に扱っているのは私じゃないでしょ…!」
「特別、となると…。………悟か?あいつがヒル魔のお気に入りなのは事実だがな…。悟は十文字の野郎とアベックなんだとばかり…」
「この話はもうやめましょう!!」
「え〜!!もっと話そうよ〜!」
まもりが声を荒らげ、鈴音がそれを面白がって囃し立てる。ベンチの空気が一気に混沌と化したその時、騒がしいベンチのすぐそばに、試合を終えた選手たちが戻ってきた。
少し距離を置いた位置を歩くヒル魔と、その隣を歩く悟。
二人は何気ない会話を交わしているようだが、その間には、周囲が入り込む隙のない独特の空気感が流れている。
鈴音とまもりとどぶろくは思わず言葉を止め、二人を凝視した。
ヒル魔の右腕として、戦術の深淵を共有する悟。
ヒル魔の思考を一番近くで理解し、それをグラウンドで具現化する彼女の姿は、誰から見ても、単なるチームメイトの関係を逸脱しているように見えた。
「……やっぱり、また何かあったよね〜?」
鈴音がニヤニヤと笑いながら呟く。
まもりは複雑そうな表情で、二人を見守ることしかできなかった。
その時、スタジアムの入り口付近、大遅刻をしてしまった二人が現れ、顔面蒼白で立ち尽くす。
「ひぃぃぃぃぃっ! も、もう終わってる!!」
アイシールド21ことセナと、瀧夏彦。
「アハーハー!ゴメンね!皆ボクのデビューを心待ちにしていただろうに!」
二人の姿が、ヒル魔の視界に入った瞬間。ヒル魔の瞳が、殺気立った赤色に輝いた。
――ガシャコンッ!!
迷いなくアサルトライフルが組み上げられ、黒い銃口が正確に二人を捉える。
「こンの馬鹿共が!!!遅刻かましやがって、試合とっくに終わってんじゃねぇか!!ここで埋葬してやる!!」
「ひぃぃ! ごめんなさいぃぃぃ!!」
「アハーハー!?ボク、暴力反対!」
「ちょ、ヒル魔さん! 待って、場所を考えて!観客が!見てますから! !!」
慌てて銃身を掴んで制止する悟。
「まぁまぁ!その、勝てましたし…!大目に見ましょう?」
ヒル魔を嗜めながら悟は小さく溜息をつき、それでもどこか可笑しそうに口元を緩めた。
勝った。だが、これはまだ序章に過ぎない。
これから待ち受ける関東大会、そしてクリスマスボウルへの道のりは、今日以上に過酷で、予測不能な戦場が広がっているはずなのだ。