第二章【アメリカ合宿編】
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最強のダブルQB体制によって「TOO TA TTOO」を粉砕したデビルガンマンズ。
歓喜に沸くビーチに、一人の薄汚れた男がフラフラと現れた。
手に持った酒瓶を煽りながら、その男——対戦相手だった「TOO TA TTOO」の監督の男は少し驚いたような表情を見せる。
「なんだ、負けちまったのか。」
その声を聞いた瞬間、ヒル魔と栗田の動きが止まる。二人にとって、その姿は見間違えるはずのない人物だった。
「ど、どぶろく先生……!? どぶろく先生ぇぇぇ!!」
真っ先に反応したのは栗田だった。感極まった巨体が、文字通り重戦車となって「どぶろく」と呼ばれる男へ突っ込んでいく。
「げっ、栗田!? 待て、よせ、お前——」
ドォォオン!!
凄まじい衝撃音と共に、小柄などぶろくの体が面白いように宙を舞った。あまりの体格差に、栗田の再会のハグはどぶろくを吹き飛ばす。
勢いよく砂場に叩きつけられようかというその瞬間。
どぶろくの下に滑り込む人影があった。
悟だ。彼女は落下地点へ先回りすると、柔らかな身のこなしでどぶろくの背中を支え、勢いを殺しながら砂の上に着地させた。
「危ねぇな、嬢ちゃん!」
「つい咄嗟で……、お怪我はないですか?」
「俺はあんなんじゃ怪我しねぇよ、嬢ちゃんが怪我したらどうすんだ。……ん?」
どぶろくは助けてくれた少女——悟の鋭い身のこなしに、違和感を覚えた。
「……いや、なんでもねェ。泥門のマネージャーか?」
「マネージャーじゃねぇよ。うちのランニングバックだ」
ヒル魔が不敵に笑みを浮かべながら、当然のように言い切った。
「ヒル魔!久しぶりだな!!ちょっと待て、ランニングバッグ……!? この嬢ちゃんが……か?」
どぶろくの驚愕をよそに、泥門のメンバーがワラワラと集まってくる。
「そういや、悟が女だってこと、最近は誰も触れなくなってたな。試合じゃ当たり前に活躍しまくってるからな〜、スゲーよな」
モン太が鼻をこすりながら感心したように言う。
「あはは……。なんだか久しぶりに新鮮な反応をされちゃった気がする」
悟が苦笑いすると、隣でセナも深く頷いた。
「僕らの中じゃ、悟さんは頼もしいチームメイトの一人だもん」
どぶろくは信じられないといった様子で、首を傾げる。
「にわかには信じがたいが……。さっき見せた動きは確かに非凡だったな。だが、女子がアメフトの試合に出るなんて——」
「ソイツ、神龍寺の金剛兄弟の妹だぞ」
「は!?」
どぶろくの言葉を遮るようにヒル魔から放たれた事実に、驚きを隠せないどぶろく。
「金剛阿含と同じ『神速のインパルス』持ちだ」
「は!?!? 」
腰を抜かさんばかりのどぶろくに、ヒル魔は至極冷静な口調で畳み掛けた。
「ケケッ、フィールド上の未来を読み当てる予知までしやがるぞ」
「バカ言え、アメフトはオカルトじゃねぇんだぞ!」
「ソイツの超反応と異常な観察力に、俺の分析力を掛け合わせんだよ。敵の能力値、性格、小さな癖にいたるまで全てをデータ化してソイツの頭に入れさせてる。そこから導き出される行動予測から先回りするっつーカラクリだ。名付けて『悪魔の予言(デビルズ・プロフェシー)』!」
「……なるほどな。理屈はわかったが、とんでもねぇことを考えたもんだ。そもそも全選手のデータの暗記なんてできんのか?」
「できるかできねぇかじゃねぇ。勝つためにはやるしかねぇんだ」
どぶろくは冷や汗を拭い、納得したように頷いた。ヒル魔の目は本気だ。
「この悪魔め……。昔からロクなことを考えねぇガキだったが……。とんでもねぇ掘り出し物を連れてきやがったな」
どぶろくはどこか嬉しそうに酒を煽った。
実のところ、ヒル魔はこのビーチフット大会にどぶろくが関わっていることを最初から確信していた。この再会すらも、彼の計算の一部だったのだ。
そこへ、西武ワイルドガンマンズのドク監督が、朗らかな笑みを浮かべて歩み寄ってきた。
「 素晴らしい試合だったぞ、泥門! ところで今夜、泊まるところは決まっているのかね? あてが無いなら、うちに来るか!?ベン牧場っていってな、 西武の合宿先なんだ。今夜は優勝祝いに、最高のBBQを用意させてもらうぞ!」
「BBQ……! 肉だぁぁぁ!」
栗田とモン太が歓喜の声を上げる。
ヒル魔はチラリと悟を見やり、口元を歪ませて笑った。
「ケケッ、豪勢に肉だとよ。宿問題も解決だ。……今のうちに腹一杯食っとけ」
「……その言い方、なんだか不気味ですけど。でも、お肉は楽しみです!」
悟は勝気な笑みを返し、テキサスの広い空を見上げた。
これから始まる怒涛の展開を知る由もない彼女たちの、束の間の休息が始まろうとしていた。
歓喜に沸くビーチに、一人の薄汚れた男がフラフラと現れた。
手に持った酒瓶を煽りながら、その男——対戦相手だった「TOO TA TTOO」の監督の男は少し驚いたような表情を見せる。
「なんだ、負けちまったのか。」
その声を聞いた瞬間、ヒル魔と栗田の動きが止まる。二人にとって、その姿は見間違えるはずのない人物だった。
「ど、どぶろく先生……!? どぶろく先生ぇぇぇ!!」
真っ先に反応したのは栗田だった。感極まった巨体が、文字通り重戦車となって「どぶろく」と呼ばれる男へ突っ込んでいく。
「げっ、栗田!? 待て、よせ、お前——」
ドォォオン!!
凄まじい衝撃音と共に、小柄などぶろくの体が面白いように宙を舞った。あまりの体格差に、栗田の再会のハグはどぶろくを吹き飛ばす。
勢いよく砂場に叩きつけられようかというその瞬間。
どぶろくの下に滑り込む人影があった。
悟だ。彼女は落下地点へ先回りすると、柔らかな身のこなしでどぶろくの背中を支え、勢いを殺しながら砂の上に着地させた。
「危ねぇな、嬢ちゃん!」
「つい咄嗟で……、お怪我はないですか?」
「俺はあんなんじゃ怪我しねぇよ、嬢ちゃんが怪我したらどうすんだ。……ん?」
どぶろくは助けてくれた少女——悟の鋭い身のこなしに、違和感を覚えた。
「……いや、なんでもねェ。泥門のマネージャーか?」
「マネージャーじゃねぇよ。うちのランニングバックだ」
ヒル魔が不敵に笑みを浮かべながら、当然のように言い切った。
「ヒル魔!久しぶりだな!!ちょっと待て、ランニングバッグ……!? この嬢ちゃんが……か?」
どぶろくの驚愕をよそに、泥門のメンバーがワラワラと集まってくる。
「そういや、悟が女だってこと、最近は誰も触れなくなってたな。試合じゃ当たり前に活躍しまくってるからな〜、スゲーよな」
モン太が鼻をこすりながら感心したように言う。
「あはは……。なんだか久しぶりに新鮮な反応をされちゃった気がする」
悟が苦笑いすると、隣でセナも深く頷いた。
「僕らの中じゃ、悟さんは頼もしいチームメイトの一人だもん」
どぶろくは信じられないといった様子で、首を傾げる。
「にわかには信じがたいが……。さっき見せた動きは確かに非凡だったな。だが、女子がアメフトの試合に出るなんて——」
「ソイツ、神龍寺の金剛兄弟の妹だぞ」
「は!?」
どぶろくの言葉を遮るようにヒル魔から放たれた事実に、驚きを隠せないどぶろく。
「金剛阿含と同じ『神速のインパルス』持ちだ」
「は!?!? 」
腰を抜かさんばかりのどぶろくに、ヒル魔は至極冷静な口調で畳み掛けた。
「ケケッ、フィールド上の未来を読み当てる予知までしやがるぞ」
「バカ言え、アメフトはオカルトじゃねぇんだぞ!」
「ソイツの超反応と異常な観察力に、俺の分析力を掛け合わせんだよ。敵の能力値、性格、小さな癖にいたるまで全てをデータ化してソイツの頭に入れさせてる。そこから導き出される行動予測から先回りするっつーカラクリだ。名付けて『悪魔の予言(デビルズ・プロフェシー)』!」
「……なるほどな。理屈はわかったが、とんでもねぇことを考えたもんだ。そもそも全選手のデータの暗記なんてできんのか?」
「できるかできねぇかじゃねぇ。勝つためにはやるしかねぇんだ」
どぶろくは冷や汗を拭い、納得したように頷いた。ヒル魔の目は本気だ。
「この悪魔め……。昔からロクなことを考えねぇガキだったが……。とんでもねぇ掘り出し物を連れてきやがったな」
どぶろくはどこか嬉しそうに酒を煽った。
実のところ、ヒル魔はこのビーチフット大会にどぶろくが関わっていることを最初から確信していた。この再会すらも、彼の計算の一部だったのだ。
そこへ、西武ワイルドガンマンズのドク監督が、朗らかな笑みを浮かべて歩み寄ってきた。
「 素晴らしい試合だったぞ、泥門! ところで今夜、泊まるところは決まっているのかね? あてが無いなら、うちに来るか!?ベン牧場っていってな、 西武の合宿先なんだ。今夜は優勝祝いに、最高のBBQを用意させてもらうぞ!」
「BBQ……! 肉だぁぁぁ!」
栗田とモン太が歓喜の声を上げる。
ヒル魔はチラリと悟を見やり、口元を歪ませて笑った。
「ケケッ、豪勢に肉だとよ。宿問題も解決だ。……今のうちに腹一杯食っとけ」
「……その言い方、なんだか不気味ですけど。でも、お肉は楽しみです!」
悟は勝気な笑みを返し、テキサスの広い空を見上げた。
これから始まる怒涛の展開を知る由もない彼女たちの、束の間の休息が始まろうとしていた。