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いよいよ本番!みんながんばれ体育祭

「それでは選手宣誓。体育祭実行委員長、相馬空海さん」

「宣誓、我々生徒一同はスポーツマンシップに乗っ取り、日ごろの練習の成果を発揮し、正々堂々と戦うことを誓います!」

空海の堂々とした宣誓から、聖夜中の体育祭が開幕した。
快晴の空のもと、生徒たちも観客たちもとても盛り上がっていた。

生徒会のメンバーは、クラスや自分が出場する競技以外は見回りを行うこととなっていた。
こはる達は一度集合してプログラムや仕事内容の最終確認をした後に、それぞれの持ち場へ解散した。
唯世とこはるは保護者席の近くの見回りを行っていた。

「こはる~!」

一際豪華なテントを立てているスペースがある。唯世とこはるの家族だった。声をかけてきたのはこはるの母親だ。

「唯世くんもいっしょね、今日はみんなで応援しているからがんばって!」

「こはる、父さんも応援しているぞ」

「・・・」

こはるの両親はとても明るい性格で、今日のことをとても楽しみにしていた。こはると唯世2人を精一杯応援するつもりだ。祖父は気難しくあまり喋らない性格だが、今日は予定を開けていっしょにきてくれたようだ。

「唯世さん、今日はがんばってね」

唯世の母も、こはるの家族と共に応援をしに来ていた。父は忙しくて来られなかったようだがそれだけでも唯世はうれしかった。
少しの間家族と会話をした後に、2人はその場を離れた。

「そういえばこはる、今日の髪型もとっても素敵だね」

こはるの今日の髪型は、2つのお団子を作りハチマキをかわいらしく結んでいた。

「今日は体育祭バージョン!うまく整えるまでかなり時間かけちゃったよ」

唯世に褒められることが目的のほとんどだったのでこはるはとても喜んだ。

そろそろ2年A組全員出場の競技が始まるようだったので、唯世とこはるはクラスゾーンへ戻った。
クラスメイトはというと、グラウンドに向けて熱狂的な声援を送っていた。ちょうど徒競走の決勝が行われていて、空海が出場していたからだ。男女ともに人気のある空海が走るということで、実況も含め会場中が盛り上がっていた。
その期待に応えるように、空海は1位でゴールテープを走り抜けた。中には陸上部も出場していたが、僅差で空海に敗れた。

「これは僕たちも頑張らないとね!」

唯世の言葉に、こはるは一層やる気を出して競技へ向かった。
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