急接近?!あなたの気持ちが知りたいの
時は進み放課後、あむはイクトに先ほどの態度を謝ろうと思い、彼の姿を探していた。先に、生徒会室に向かおうとする唯世とこはるに自分も遅れていくということを伝えた。
ついさっきのホームルームの際は教室にいたのに、どこに行ってしまったのだろうか。
あむ達の教室から少し離れたところにある、視聴覚室。
その中から話声が聞こえてきた。そして入り口にはヨルの姿があった。
「あれーヨルじゃないか、こんなところでなにしてるんだよ」
ミキがヨルに気づき、声をかける。
するとヨルは焦った口調であむ達を視聴覚室から遠のけようとしだした。
「今は近づいちゃだめにゃー!あっち行くにゃ!」
ヨルに服を引っ張られるあむは怪訝な顔をする。
「何言ってんのよ。今イクトを探してるの。この中にいる?」
そう言いながら、視聴覚室の扉を開けた。
あむの目には衝撃の後継が映っていた。実習生としてやってきた佐藤沙良が、イクトに抱き着いているのだ。
扉が開けられたことに気づいたイクトと沙良は、その方向に目をやる。
イクトの目には、慌てふためくヨルと今にも泣きだしそうな顔をしているあむが映った。
その光景に耐えられなくなったあむは、後ろから引き留めるイクトの声を無視して走り出した。
走り出したあむがたどり着いた所は、屋上だった。強い風が吹いていた。
「あむちゃん、大丈夫?」
辛そうなあむにダイヤが声をかける。
「あいつ、学校でなんてことしてんの。信じられないんだけど」
そういいながら、あむの目からは涙が溢れてきた。
どうしてこんなにも胸が痛いのか。涙が止まらないのか。
あむは自分がよくわからなくなっていた。
「あむちゃん、やっぱりあむちゃんはイクトのことが」
そう言いかけたミキの言葉を遮るように、屋上の扉が開いた。
イクトがやってきた。彼にしては珍しく肩で息をしているようだった。
「おいあむ、なに逃げてんだ」
そんなイクトの言葉に、あむの感情は爆発する。
「あんたがあんなところで、佐藤さんと抱き合ってるからでしょ?せっかく謝ろうと思って探してたのに」
「あれは、あいつが勝手に抱き着いてきただけだ。俺は何にも思っちゃいねーよ」
「じゃあなんで突き放したりもしないのよ」
実際、視聴覚室に呼ばれついて行ったものの、告白まがいのことを言われ急に抱き着かれたのである。完全なる不可抗力。イクトとしてはそう考えていた。しかしあむも引き下がらない。
というか、ここまで来たらこいつは本当に俺のことが好きなのではないかと考えていた。
ハラハラと見守るしゅごキャラ達の前で、イクトはあむを抱き寄せた。
「いいかげん泣き止めよ」
急に、イクトの広い胸の中に連れ込まれたあむは驚いた。驚きで涙も引いた。
「お前、そんな態度とってたら俺のことが好きっていってるようなもんだぞ」
イクトのその言葉に、顔を赤らめた。
好き。自分はイクトのことが好きなのだろうか。唯世ではなく。
初めて会った時から無茶苦茶で自分のことを振り回してきたイクトであったが、ピンチの時はいつでも守ってくれた。
少しずつ大きくなっていったこの気持ち。それがなんなのか、分かっていたのに名前を付けたくなかった。
でももう言い訳はできなかった。自分はイクトのことが好きなんだ。
「おい、なんとか言えよ。あむ」
黙りこくってしまったあむにイクトは問う。
「好きだよ。イクトのことが、認めたくないけど」
確かな声で言った。
イクトはその言葉に目を見開いた。
「ずっと唯世君のことが好きで、あんたなんかむかつく奴としか思ってなかったのに・・・」
ついさっきのホームルームの際は教室にいたのに、どこに行ってしまったのだろうか。
あむ達の教室から少し離れたところにある、視聴覚室。
その中から話声が聞こえてきた。そして入り口にはヨルの姿があった。
「あれーヨルじゃないか、こんなところでなにしてるんだよ」
ミキがヨルに気づき、声をかける。
するとヨルは焦った口調であむ達を視聴覚室から遠のけようとしだした。
「今は近づいちゃだめにゃー!あっち行くにゃ!」
ヨルに服を引っ張られるあむは怪訝な顔をする。
「何言ってんのよ。今イクトを探してるの。この中にいる?」
そう言いながら、視聴覚室の扉を開けた。
あむの目には衝撃の後継が映っていた。実習生としてやってきた佐藤沙良が、イクトに抱き着いているのだ。
扉が開けられたことに気づいたイクトと沙良は、その方向に目をやる。
イクトの目には、慌てふためくヨルと今にも泣きだしそうな顔をしているあむが映った。
その光景に耐えられなくなったあむは、後ろから引き留めるイクトの声を無視して走り出した。
走り出したあむがたどり着いた所は、屋上だった。強い風が吹いていた。
「あむちゃん、大丈夫?」
辛そうなあむにダイヤが声をかける。
「あいつ、学校でなんてことしてんの。信じられないんだけど」
そういいながら、あむの目からは涙が溢れてきた。
どうしてこんなにも胸が痛いのか。涙が止まらないのか。
あむは自分がよくわからなくなっていた。
「あむちゃん、やっぱりあむちゃんはイクトのことが」
そう言いかけたミキの言葉を遮るように、屋上の扉が開いた。
イクトがやってきた。彼にしては珍しく肩で息をしているようだった。
「おいあむ、なに逃げてんだ」
そんなイクトの言葉に、あむの感情は爆発する。
「あんたがあんなところで、佐藤さんと抱き合ってるからでしょ?せっかく謝ろうと思って探してたのに」
「あれは、あいつが勝手に抱き着いてきただけだ。俺は何にも思っちゃいねーよ」
「じゃあなんで突き放したりもしないのよ」
実際、視聴覚室に呼ばれついて行ったものの、告白まがいのことを言われ急に抱き着かれたのである。完全なる不可抗力。イクトとしてはそう考えていた。しかしあむも引き下がらない。
というか、ここまで来たらこいつは本当に俺のことが好きなのではないかと考えていた。
ハラハラと見守るしゅごキャラ達の前で、イクトはあむを抱き寄せた。
「いいかげん泣き止めよ」
急に、イクトの広い胸の中に連れ込まれたあむは驚いた。驚きで涙も引いた。
「お前、そんな態度とってたら俺のことが好きっていってるようなもんだぞ」
イクトのその言葉に、顔を赤らめた。
好き。自分はイクトのことが好きなのだろうか。唯世ではなく。
初めて会った時から無茶苦茶で自分のことを振り回してきたイクトであったが、ピンチの時はいつでも守ってくれた。
少しずつ大きくなっていったこの気持ち。それがなんなのか、分かっていたのに名前を付けたくなかった。
でももう言い訳はできなかった。自分はイクトのことが好きなんだ。
「おい、なんとか言えよ。あむ」
黙りこくってしまったあむにイクトは問う。
「好きだよ。イクトのことが、認めたくないけど」
確かな声で言った。
イクトはその言葉に目を見開いた。
「ずっと唯世君のことが好きで、あんたなんかむかつく奴としか思ってなかったのに・・・」