急接近?!あなたの気持ちが知りたいの
「ねぇねぇあむちゃん、月詠先生とどんな関係なの?!」
イクトが席を外した休み時間に、あむはクラスメイトの女子達に囲まれていた。
教育実習生としてやってきたクールなイケメン大学生が、クラスのあこがれの的日奈森あむと仲良さげに離しているところを、彼女たちが見逃すわけがなかった。
「別に、小学生の時にたまたま知り合っただけだよ」
あむは、クラスメイト達の興奮し切った顔に若干引き気味で答えた。
「私、日奈森さんは辺里くんのことが好きなのかと思ってたけど、大学生と恋愛しちゃうなんてさすがだね」
そんなことをキラキラした瞳で言ってくる子までいる。
あむとしては非常に複雑な気分であった。聖夜小に転入してきた時から、唯世のことは王子様として気になる存在であった。今は確かにイクトに惹かれつつある自分だが、そんな風に言われるのは何か違う気がした。
「あむちゃん、気にしちゃだめだよ!」
あむの顔が暗くなったこと気づいたランが、すかさず声をかける。
しかし、それに気が付かないクラスメイトは話を続ける。
「でも辺里くんには花城さんがいるもんね。」
「確かに、お似合いだね」
唯世とこはるが幼馴染であることはすでに周知の事実であった。
「おいお前ら、もう授業始まるぞ」
あむを助けるように声をかけてくれたのはイクトだった。あむを取り囲んでいたクラスメイト達は顔を赤らめながら、それぞれの席へ戻っていった。
「どうかしたのか、あむ」
優しく問いかけるイクトの声に安心している自分がいた。しかし、そんな自分を認めたくないあむは、ついきつい言い方でイクトに反論してしまう。
「全部あんたのせいなんだから」
「俺のせいってなんだよ」
怒りを含むあむの声に、特にこころあたりがなかったイクトはそう答えた。
「もういいから、後ろ戻って」
若干煮え切らない思いをかかえながら、イクトは所定の位置に戻った。
イクトが席を外した休み時間に、あむはクラスメイトの女子達に囲まれていた。
教育実習生としてやってきたクールなイケメン大学生が、クラスのあこがれの的日奈森あむと仲良さげに離しているところを、彼女たちが見逃すわけがなかった。
「別に、小学生の時にたまたま知り合っただけだよ」
あむは、クラスメイト達の興奮し切った顔に若干引き気味で答えた。
「私、日奈森さんは辺里くんのことが好きなのかと思ってたけど、大学生と恋愛しちゃうなんてさすがだね」
そんなことをキラキラした瞳で言ってくる子までいる。
あむとしては非常に複雑な気分であった。聖夜小に転入してきた時から、唯世のことは王子様として気になる存在であった。今は確かにイクトに惹かれつつある自分だが、そんな風に言われるのは何か違う気がした。
「あむちゃん、気にしちゃだめだよ!」
あむの顔が暗くなったこと気づいたランが、すかさず声をかける。
しかし、それに気が付かないクラスメイトは話を続ける。
「でも辺里くんには花城さんがいるもんね。」
「確かに、お似合いだね」
唯世とこはるが幼馴染であることはすでに周知の事実であった。
「おいお前ら、もう授業始まるぞ」
あむを助けるように声をかけてくれたのはイクトだった。あむを取り囲んでいたクラスメイト達は顔を赤らめながら、それぞれの席へ戻っていった。
「どうかしたのか、あむ」
優しく問いかけるイクトの声に安心している自分がいた。しかし、そんな自分を認めたくないあむは、ついきつい言い方でイクトに反論してしまう。
「全部あんたのせいなんだから」
「俺のせいってなんだよ」
怒りを含むあむの声に、特にこころあたりがなかったイクトはそう答えた。
「もういいから、後ろ戻って」
若干煮え切らない思いをかかえながら、イクトは所定の位置に戻った。