さすらいの黒猫さん?!揺れる心
「日奈森さん!校内の案内をしてくれるんですってね、よろしくね」
そう笑顔で話しかけるのは、イクトとともに教育実習にやってきた佐藤沙良だ。決して美人という顔立ちではないが、ニコニコした笑顔はとてもかわいらしく、クラスメイトの心を掴んだ理由もわかる。
「よ、よろしくお願いします」
「んじゃ、行くか」
そう言ったイクトとともに歩き出す。
時は放課後、あむ、イクト、そして沙良の3人は校内の散策に向かった。
そんな3人を見送った唯世とこはるは、生徒会室へと向かう。
ただ、少し様子のおかしな唯世が気がかりになる。
「唯世、どうかした?イクトさん達のほうを見つめて」
そんなこはるの言葉にはっとする。
「ううん、なんでもないよ。行こうか」
なんでもなくない。絶対に何でもなくない。
これはこはるの女としてのカンだった。そして回りくどいことは言わず聞いてみることにした。
「もしかして、あむちゃんがイクトさんにドキドキしているのが嫌なの?」
こはるとしてもつらい質問であったが、あむへのちょっとしたライバル心もありそう発言してしまった。
「別にそういうわけじゃないよ。あむちゃんと兄さんが仲良くしているのはうれしいから。ほら、みんな待ってるよ。行こうこはる」
そういってこはるの手を取る唯世。
今はこれ以上追及するのはやめようと思った。
あむがイクトに対して特別な思いを持っているのは確かだ。でも唯世についてもそれは同じ。あむが本当に好きなのはどっちなのだろうか。そして唯世の本当の気持ちも。
そう笑顔で話しかけるのは、イクトとともに教育実習にやってきた佐藤沙良だ。決して美人という顔立ちではないが、ニコニコした笑顔はとてもかわいらしく、クラスメイトの心を掴んだ理由もわかる。
「よ、よろしくお願いします」
「んじゃ、行くか」
そう言ったイクトとともに歩き出す。
時は放課後、あむ、イクト、そして沙良の3人は校内の散策に向かった。
そんな3人を見送った唯世とこはるは、生徒会室へと向かう。
ただ、少し様子のおかしな唯世が気がかりになる。
「唯世、どうかした?イクトさん達のほうを見つめて」
そんなこはるの言葉にはっとする。
「ううん、なんでもないよ。行こうか」
なんでもなくない。絶対に何でもなくない。
これはこはるの女としてのカンだった。そして回りくどいことは言わず聞いてみることにした。
「もしかして、あむちゃんがイクトさんにドキドキしているのが嫌なの?」
こはるとしてもつらい質問であったが、あむへのちょっとしたライバル心もありそう発言してしまった。
「別にそういうわけじゃないよ。あむちゃんと兄さんが仲良くしているのはうれしいから。ほら、みんな待ってるよ。行こうこはる」
そういってこはるの手を取る唯世。
今はこれ以上追及するのはやめようと思った。
あむがイクトに対して特別な思いを持っているのは確かだ。でも唯世についてもそれは同じ。あむが本当に好きなのはどっちなのだろうか。そして唯世の本当の気持ちも。