みんなの心アンロック!×たま浄化
「いた!×たまだ!」
あむが校庭に浮かぶ×たまを見つける。
戦闘態勢に入ろうとする生徒会だったが、その時×たまにひびが入り始める。
「まずいぞ、×キャラが生まれる!」
空海がそう言った直後、×たまの中から黒く頭に×マークのついた小さなしゅごキャラが出てくる。
「ムリム~リ!」
その時、こはるを悲嘆の感情が襲う。
どうしようもなく胸が痛むような感じだった。
「この子が、×キャラ?なんて悲しそうなの」
あむのしゅごキャラのランが声を上げた。
「あむちゃん!キャラなりだよ!」
「うん、わかった」
「キセキ、僕たちもキャラなりだ。藤咲くんと結木さんは、こはるについていてあげて」
あむ、唯世、空海、りまが前に出る。
なぎひことややは、唯世の指示通りこはるを守るように前に立つ。
私のココロ、僕のココロ、俺のココロ『アンロック』
きゃらなりアミュレットハート、プラチナロワイヤル、スカイジャック、クラウンドロップ
4人がキャラなりをして×たまに向かっていく。
話には聞いていたが、キャラなりを見るのはこはるにとって初めてのことだった。
「すごい、これがキャラなり・・・!」
「唯世達だけじゃなくて、やや達もキャラなりできるんだよ~!」
「そうなんだ!すごいね。でも・・・」
こはるには×キャラの苦しむ声が聞こえるような感じがした。
何を叫んでいるのかはもちろん分からないが、悲しんでいるような、苦しんでいるような。
「どうかしたの?こはるちゃん」
なぎひこがこはるに声をかける。
「とっても、つらいの。悲しそう」
「ネガティブハートにロックオン!オープンハート!!」
×キャラをおとなしくさせることができたあむたちは、無事浄化を完了させる。
たまごにもどった×キャラは、浄化された後に持ち主のもとへ飛んで行った。
「素早い相手だったけど、なんとか浄化できたわね」
りまがあむに声をかける。
なかなかすばしっこく逃げ回る×キャラだったが、空海と唯世が×キャラを追い込み、りまのタイトロープダンサーにより動きを拘束して、浄化をすることができた。
「りまのおかげだよ、ありがとう!」
そうして面々はキャラなりを解いた。
唯世はこはるにかけよった。
「こはる、顔色が悪いよ?大丈夫」
「うん、大丈夫・・・!みんなすごいね。キャラなりって初めて見たけど感動しちゃった」
こはるの言葉にみんなが笑顔になる。
しかし、なぎひこだけは先ほどのこはるの言葉が気がかりだった。