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I want to protect you ~キミを救いたい~

突然の天使様からの誘い…。僕は少々の驚きを感じながらも、その誘いに[はい]と答えた。
ハム 「お願いします!!!僕も同行させて下さい!!」
天使様 「分かりました。よろしいですね?ビルス様」
ビルス 「うん。いいよ」
ビルス様からの許可を頂き喜びの笑みが溢れる。
ハム 「!…ありがとうございます!ビルス様!天使様!!」
天使様 「はい。此方こそ宜しくお願いしますね。ああ…それと私の名前はウイスと言います。名乗らなくて、ごめんなさいね」
ハム 「分かりました!改めてよろしくお願いします!ウイス様!!!」
僕はウイス様にお辞儀をすると、ウイス様も笑顔で返事を返してくださった。
ウイス 「ええ。宜しくお願いしますね」
ビルス 「まあ、そういう事だ。出発は今夜だ。遅れるなよ?」
ハム 「はい!!!!分かりました!!……じゃ、行こうか!トランクス!」
トランクス 「?行くって何処へ?」
ハム 「うーん。とりあえず、ブルマさんの所へかな」
トランクス 「わかった!ママのいる所なら、俺が案内するぜ!!」
ハム 「ありがとう!!トランクス!!では、ビルス様にウイス様!失礼します!!」
僕はビルス様達にお辞儀をすると、トランクスと共にその場を後にした。


しばらく走ると、研究室らしき部屋が見えてきた。物が多いなと思いつつも、部屋に入るとブルマさんが何かの中に入り、作業をしている。
ハム 「?トランクス…。ブルマさんを何してるの?」
トランクス 「タイムマシンのエネルギー補充と整備をしているらしいぜ」
タイムマシンという言葉に謎の親近感がわいた疑問を残しつつも、僕は再びブルマさんの方を見た。何処か見覚えのある形に、理由が分からない親近感…。失われている記憶に何かあるのだろうか…?そう考えながら、僕は吐息を吐くかの様に囁いた。
ハム 「タイムマシン……」
ブルマ 「二人共…!何してるの?」
ブルマさんが此方に気付き、タイムマシンから飛び降り、近づいてきた。僕達の高さまでかがみ目線を合わせる。
トランクス「ハムがママの場所を教えて欲しいって言ったから、教えてやったんだ…!!」
ブルマ 「そうなのね!で、私に何か用があるの?ハム君」
ハム 「はい!……実は今夜第十宇宙の界王神界にビルス様達と行く事になりまして…」
そう言うと、ブルマさんはピンと来たかのような顔をして、一人納得していた。
ブルマ 「ああ…!ビルス様達と……!…分かったわ!!気をつけて行って来なさい!!」
ハム 「ありがとうございます!ブルマさん!それと…ごめんなさい!住まわせてもらってもらうのに突然の遠出で!!」
ブルマ 「いいの!!気にしないで!」
僕の頭を撫でながら、微笑むブルマさんに優しさを感じ、僕はある決心をした。
ハム 「!!ありがとうございます!必ず無事に戻ってきます!!」
ブルマさんにお礼と決心を述べ、部屋を出ようとしたその時、トランクスに呼び止められた。
トランクス 「ハム!無事に戻って来いよ!!」
ハム 「うん!必ず戻るよ!!待っててね!!!…あと、双子のお兄さんにも宜しくねー!!!」
そう言い、長い廊下を走り出すと僕が先程寝ていた木の下に戻った。
ハム 「……」
寝ていた場所を見つめ直すと、疑問と違和感を覚えた。
ハム 「僕は何でここに…。まぁ、考えても仕方ないか!」
疑問と違和感達を残しながらも、僕は眠気に誘われるがままに大の字になる。
ハム (今日は慣れない事ばかりで疲れた…。夜まで寝よう……)
そのまま僕は、眠りについた。




ハム 「ここは?」
今、僕は何処かの緑が生い茂る森の中にいる。いや、正確には夢の中…なのだろうか?変だ。夢の中の筈なのにやけにリアリティがある。風も感じるし、森の木々が揺れる音も聞こえ、僅かな体の体温も感じる。
ハム 「何で夢なのにこんな鮮明なんだろう?……ん?あれは……」
気がつくと僕は木の家のような所に近づいていた。まるで導かれるかのように体が軽い…。
ハム 「あれ?何で僕…此処に来たんだっけ?」
記憶が薄れ、少しのことでも思い出せない記憶に戸惑っていたその時。僕は気配を感じ、背後を振り返ると…そこには165cmくらいの身長をして、フードで顔を隠している男の姿があった。此方をじっと見つめてくる視線に恐怖を感じる。だが、同時に別の感覚が体を満たす。
ハム (この人、何処かで…)
フードの男 「ねぇ?君、僕とお話しよう?」
ハム 「…っ!!?」
突然話しかられ、僕は唖然とする。
ハム 「……」
フードの男 「ねぇ早く」
ハム 「!わかったよ…。何を話せばいいの?」
フードの男 「うーん。そうだねぇ。君の記憶の事とか…かな」
ハム 「!!!!!」
記憶という言葉にさっきまで軽かった体が急に、重く感じた。そして、ある事実かも知れない事が頭を過った。
ハム 「……もしかしてあなたは…!!」
フードの男 「そう…。君の記憶を消して、第七宇宙の地球に飛ばした本人だよ」
そう聞いた時、心の底から溢れてくる言葉があった。それは---。
ハム 「僕の記憶を元に戻してっ!!!!」
男は重い目と声を此方に向けて答えた。「まだダメ」と。辛い言葉に自然と体が冷えてくる。
ハム 「なんで…!!」
フードの男 「まだ、その時じゃないからだよ。それに…あれを君が変え……。!おっと、帰って来そうだね。じゃ、またね」
すると、先程まで鮮明だった。視界や感覚に靄がかかり、音はノイズで聞こえなくなってきた。
ハム 「?!…待って!」
男が此方に手を向け左右に動かすと、僕は夢から覚めた。辺りを見渡すとビルや、建物…。そして、木の下に横たわっていた。
ハム 「夢……じゃないよね」
感覚を確認すると、現実だという事が分かった。夢の疑問を考えると、あの男の事が頭に浮かび上がる。
ハム 「……あの男は一体…。………あっ?!」
不意に空を見ると、日が沈みかけていた。僕はビルス様達の約束を思い出し、即座にビルス様達の気を感じる方へ飛んだ。














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