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刻巡りて神と人は出会う [ゼノバース2世界観]

刻蔵庫がある空間の門前に降り立つと、人間は足速に門を潜り、中に入っていった。私も続くかのように重い足を進め中に入る。
中に入るとまず目につくのは右側にある散らかったガラクタの山だ。どうやら時の界王神が集めているらしいが、こんなものを集めて何になるのだ?…と、疑問と呆れが頭に浮かんでくる。しかも、タイムマシンという、時空を移動出来る機械もあると聞く…。このようなものを作るとは……
ザマス(全く…ここの神と人間は何処まで愚かなのだ)
人間「?どうしたの?…もうすぐ刻蔵庫だよ」
道を進み刻蔵庫の中に入ると、そこあったのは黒い気が纏わりついている巻物だ。人間がその巻物を手に取り、此方を振り返り口を開く。
人間「これは時の巻物…。それぞれ1個ずつ別々の書に色んな歴史が刻まれている。ここか時の裂け目に入るかで、歴史の中に入る事が出来るんだ。時の巻物に黒い気が纏わりついてたら、そこでは歴史改変が起こってるってわけ。自然発生したものもあるし…中には暗黒魔界側が仕掛けたのもある。…で!その改変された歴史を修正するのが、僕達タイムパトローラーの仕事ってわけ。どう?…分かったかな?」
ザマス「人間共に加担するのは不本意だが、時を乱すのを見過ごす訳にはいかんからな。この任務の時だけ、この力を貸してやろう」
人間「ありがとう」
ザマス「………。それが貴様等のやる事なのだろう…」 
人間「そうだね…。じゃあ説明も終わったし、そろそろ行こうか…あっ!でも、ちょっと待っててね!ちょっと装備確認するから…」
ザマス「さっさとしろ」
私の許可を確認すると、人間は時の巻物を机の上に置きタッチパネルなるもので装備を整え出した。ある程度時間が経つと、画面を閉じて此方に視線を向けた。
人間「これでOK!ザマス、待たせてごめんねー」
ザマス「遅い!いつまで神を待たせる気だ…!!」
人間「ごめんねー。…でも、これも必要な準備だからさ。だって…如何なる時も準備を怠らない様に……でしょ?」
ザマス「そうだな。逆に怠って私の名に傷がついては困るからな」
人間「手厳しいね。…まあ、それはごもっともかな…。準備も終わったし、行こうか」
人間が時の巻物に触れると辺りが光に包まれ、私は光の強さに目を閉じた。目を開き周りを見渡すと、そこにあるのは宇宙空間、そして緑と青の星…そして………
ザマス「なっ?!!ビルス…!!」
ビルス「何なんだお前達は?僕は今、忙しいんだけど?…それと、僕のこと誰か呼び捨てにしなかった…?」
ビルスの低い声に思わず背筋が凍る。
ザマス「!!」
人間も若干驚いた顔をしているようだが、そんな事と言わんばかりの顔で話を切り替え、用件を伝える。
人間「そんなことする訳無いですよ…!それと、申し遅れました。僕達は時の界王神様の仕事を手伝っているタイムパトローラーという者です。この歴史に異常が見えましたので、赴きました」
ビルス「ふーん。…それより、超サイヤ人ゴッドはどこだ」
超サイヤ人ゴッドという意味が分からない単語に、頭を悩ませている私を他所に人間はビルスに話しかける。
人間「!…ビルス様!超サイヤ人ゴッドとは、まだ戦っておられないのですか?」
ビルス「ああそうだよ!!此処に来ればいるかと思ったのに…!!全員あてにならないし!!」
ビルスが大声で喋っていた時だ…。人間の口から、あの不届き者の名が出て来たのは……
人間「ビルス様!!孫悟空とお会いには…」
ザマス「?!」
孫悟空……。あの不届き者の名を聞き、数々の行いが頭を過ぎる。
ザマス(何故!あのようなものを…!!)
私が殺意を思い出そうとしている時も、人間とビルスの会話は続いていた。
ビルス「あいつは違う」
人間「では、孫悟空は…?」
???「地球には居ません。おそらく界王のところでしょう…」
声のした方を見ると其処には、天使のウイスが立っていた。
人間「ウイス様!!」
ウイス「事情は聞いています。歴史修正を行っているのでしょう?…あら貴方…。貴方は界王神…ですよね?何故ここに?」
ウイスが私に気付き、このままでは、バレるのでは…と、再び背筋が凍る。
ザマス「私は……!!」
私が言葉に詰まっていると、人間が前に出た。
人間「彼は僕の修正の手伝いをしてもらってます」
私が人間の手伝いをしているかのような言い回しに、苛立ちを覚え、講義をしようする。
ザマス「なにを…!」
そう言おうとすると、人間は振り向き小声で囁いた。
人間「静かにしてて…(小声)」
なんとも言えない感覚に思わず黙ってしまう。そんな私を他所に人間はビルスと話し直す。
人間「ところでビルス様。何故この空間に?」
ビルス「もう、地球に用は無いから、破壊しちゃおうかなと思ってさ」
人間「っ!?ビルス様!!もう少々お待ちください!!!超サイヤ人ゴッドを連れてきますから!!」
ウイス「あら?どうやら心当たりがあるようですねぇ…。ビルス様…もう少しだけ待って見ましょうか?」
ビルス「ふん!!少しだけだ…!!」
人間「ありがとうございます!!!…行くよ!」
人間が私の手に触れ、私は拒否反応を起こし、罵倒する。
ザマス「っ!?触るな人間っ!!!!」
いつもと変わらず罵倒すると、人間は意外な反応を見せた。本気で謝ってきたのだ。まぁ、焦っているかのような表情をしているのだから、当然なのだろう。
人間「あぁあ!!ごめんね!!!じゃあ、早く行こう!」
ザマス「言われなくても分かっている!」
私も行こうかと思ったその時、またあの名前を口に出され怒りを覚えた。
人間「悟空さんを探すよ!!」
ザマス「っ!!?孫悟空をだと…!!!」
怒りを抑えられずにいると、人間が口を荒げる。
人間「これが歴史修正なんだよ!早くして!」
正論を言われ渋々飲み込む。
ザマス「うっ……!!!」
その後、私は人間がやるがままに、孫悟空を探し出し、超サイヤ人ゴッドの儀式をさせた。神の気を纏う孫悟空…。今にでも殺したかったが私の殺意を感じ取ったのか、人間が止めた。人間が孫悟空をビルスの所へ案内する為、宇宙空間へと飛ぶ。
ザマス(何故私がこんなことを…!)
人間「ビルス様ー!!お待たせしました!!!」
ビルス「遅い!!!いつまで待たせる気だ!!!!」
人間「ごめんなさい!!でも、超サイヤ人ゴッドは連れて来ましたよ!」
ビルス「ふん!まあいい…!では、戦おうじゃないか……」
孫悟空「へへへ…!よし!始めるぞ!!」
ビルスと孫悟空が戦い始める。すると、人間がウイスに話しかける。
人間「では、失礼します」
ウイス「はい。お疲れ様でした」
すると再び光に包まれ、私は目を閉じた。着いたと思い目を開くと、私は刻蔵庫に戻っていた。人間の方を見ると、先程まで邪気が渦巻いていた時の巻物を見ていた。人間は歴史修正が出来たことを確認すると、此方を向いた。
人間「これで歴史修正は終わり。どう?初めての感想は?」
ザマス「そうだな…。孫悟空を視界に入れ、貴様が私を振り回して、不快だったな」
人間「そうか。でも、これが歴史修正だ。これくらい受け入れないと続けられないよ?」
重く険しい顔でそう言うと、私は答えた…。
ザマス「…それくらい分かっている」
人間「そうか…。とりあえず今日はお疲れ様。また明日…」
人間はそういうと、思い顔のまま刻蔵庫を出て行った。


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???side……。

その夜……コントン都にある者が迷い込んだ。その者がどんな影響を与えるか、今のミゼル達には知る由も無かった…。
???「うっ…!あれ?ここは何処?」
迷い込み困惑している者の様子を×××××××は静かに見下していた。







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