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刻巡りて神と人は出会う [ゼノバース2世界観]

その後、私は自室に戻り休息をとり朝を迎えた。いつもと決して変わらぬ朝だ。ある一つのものを除いては……。
ザマス「……」
扉の外側で気を感じ取りながらも、身支度を整え、朝出来る事を全て行い、私はため息を吐きながら扉を開けた。やはり其処には、私の予想通り人間が立っていた。
人間「や!待ってたよ」
満面の笑みを浮かべる人間へ、私は朝を妨害した怒りともう来るなという意味を込めて睨みつけた。
ザマス「何故貴様が此処にいる…」
人間「怖い顔で僕を見ないでよ?確かに君の断り無しに此処に出向いたのは悪いと思う。でも…君の事いっぱい知りたいからさ。…いい?」
食い下がり気味な言い方をしているが、それとは反対に目に熱気を感じる。おそらくこのまま断っても無駄だと私は理解し、呆れながらに了承する。
ザマス「……どうせ私が断ろうが押し進める気だろう…。好きにするがいい」
人間「ありがとうね。じゃあまず場所を変えようかな。ここじゃ、あからさま過ぎるし…」
ザマス「…人間風情に同感するのは尺だが、今回は致し方無いな」
さっさと移動しろという眼差しを送ると、人間はそれを理解したのかあの場所への移動を促した後、私はその場所へ向かった。

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人間「着いた!」
いつも私がいる丘の上に足を着けると人間は大の字で草原に寝転び、満足そうな声をあげた。
人間「ふぅ…やっぱり此処は落ち着くなー!」
ザマス「………私は貴様に邪魔されて不快だがな」
人間「ふーん。……ねぇ…ザマス?」
ザマス「何だ?」
人間が立ち上がり此方を見つめながら話す。
人間「ザマスはさ。人間全員消したいんでしょ?でもさ、人間全部消した後はどうするの?もし、皆が消えて…一人で理想郷を作れたとして、君の心は満たされるの?」
先程までの間抜けな表情は消え、今の人間の目は何処か怒りと寂しさを感じるような…そんな目をしている。突然の変貌に私は戸惑った。
ザマス「何を急に……」
人間「それが本当に君の望む事なの」
ザマス「………」
今まで、聞いた事のないぐらい低い声と、瞳でこちらを見つめてくる
人間…。そんな人間に私は何も言い返せなかった。が、時が経つにつれ、言い返せなかった苛立ちが戻り、その事はすぐ抹消された。
ザマス「そうだ…。貴様等人間が消え去れば宇宙は浄化され、平和が訪れる。そして、浄化された世界で、私が新たな世界に創生するのだ。…我が元で学がいい人間よ。貴様等の醜悪さをな!」
人間「…………いいよ。ああ…それとね。君がそういうなら僕も、君が唯一信じた人間になれるように頑張るよ」
予想外の言葉に驚きを隠せず、呆れの言葉が出てしまう。
ザマス「は?何を言っているのだ貴様は?」
薄い笑みを浮かべる人間。その後すぐ、意地悪く笑うと人間は
人間「君は知らなくていいよ。………それと、話してくれてありがとうね。んじゃ!修行しようか」
瞬時に戦闘準備をしている人間。私の時間を邪魔したにも関わらず、気にもとめない行動に怒りは溜まっていく。
ザマス(神を散々振り回した挙句、修行だと?!!傲慢もいいところだ!!!)
ザマス「私を散々振り回していおて何なのだ!!貴様は!!!」
人間「ザマス。大声出しちゃダメだよ?」
ザマス「煩い!!!」
人間から顔を背ける。すると、人間はそれでも尚問いを続けた。
人間「…で。修行するの?しないの?」
ザマス「今日はやらん!!!」
声を荒げて返すと、人間はそのままどこかへ去っていった。
しばらく時間が経ち冷静さを取り戻すと、私はあの人間への怒りと、あれ程までに向けられてくる執着に、苛立ちという気持ちを込めて、言葉にした。
ザマス「全く!!何なのだ!あいつは…!!!」



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ミゼル「ふぅ…」
ザマスと別れ、西にあるスクールエリアの屋上に降りた僕は、一人青空を眺める。景色を眺めるのはいい。嫌な事全てが浄化されるように感じるからだ。
ミゼル「昔から、青空を見るのは好きなんだよね。この空も弟子達も…ザマスも守れるようにしなきゃな…。僕のこの呪われた力で誰かを助ける為にも…」
自分の手を見つめて、僕はそう決意した。













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