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僕と君の昔話

ハム「はぁはぁ。ここが・・はぁ・・界王神界・・・・」
僕は今、界王神界にある界王神様の神殿の門前にいる。
コン!コン!コン!コン!
僕が門を叩き続けていると・・
キィイィ
門が開き。神殿中から界王神様らしき方が出て来た。
界王神「誰かな?・・・!!大丈夫か!」
界王神様は、痣だらけの僕を見た瞬間、咄嗟に駆け寄
り、痣が出きている場所を回復しながら質問を投げか
けた。
界王神「誰がこのような事をした・・」
その質問に僕はすんなり答えた。
ハム「僕の主人の界王様です」
答えた瞬間、界王神様は言った。
界王神「それは真か?」
ハム「・・・はい」
界王神「・・・・・・」
僕が真実を伝えた後、界王神様は黙りこんだ。おそら

、まだ事実を受け入れられないのだろう・・。
ふらっ・・
ハム「あれ・・・?」
目まいがする。それに・・意識が・・・遠退いて――――― 。



気が付くと僕は客室のベッドの上にいた。
コンコン!
誰かが戸を叩いている。界王神様かな?
ハム{入ってきて大丈夫です}
キィイィィ
界王神「失礼するよ。具合はどうかね?」
ハム「問題ありません。界王神様の回復のお力で全快
できました」
界王神「そうか」
そう僕に言うと、界王神様はしばらく考え込んだ後、
僕の主人の界王様の今の現状について話した。
界王神「お主の主人の界王の事なのだが・・・。界王
から降ろし、北の銀河から追放することにした・・」
僕は少々驚きながらも、その決定を受け入れた。
ハム「!!・・・・・・はい。分かりました」
すると、界王神様は僕の目を見ながら・・・・・・謝
罪の言葉を言った。
界王神「私が彼の本質を見抜けず迷惑をかけてしまい、
申し訳ない・・」
ハム「いえ!僕が本質を見抜けなかった僕の自業自得
です!」
僕が見抜けなかったせいで、誘いに乗ったせいでこう
なった。何一つも界王神様のせいではない。
界王神「あと一つだけお主に頼みたい事がある」
ハム「何でしょうか?」
界王神様の頼み事?何だろう?
界王神「しばらく落ち着いたら、次期北の界王が選ば
れる。お主には、その次期北の界王の従者になり、そ
の者と共に過ごしてやってほしい」
ハム「僕には・・・出来ません」
無理だ・・。僕に次期北の界王の従者なんてできる訳
がない。ましてや、あんな記憶を持ってしまった。
そんな僕に従者なんて・・・。
界王神「確かにお前には多大な負担を負わせてしまっ
た。お前の中にあるトラウマを蘇らせたくない。だが、
お前にもう一度だけチャンスをやりたい。そのチャン
スを私と次期北の界王にくれぬか?」
ハム「・・・・・・・分かりました。出来る限りやっ
てみます」
界王神「・・・すまない」
ハム「界王神様・・・僕は」
界王神「ゴワスでよい。次期北の界王を頼むぞ」
ハム「はい・・分かりました。ゴワス様・・」

ハム「これが僕の昔話だよ・・・」
ハムから聞いた昔話はとても辛く悲しい話だった。だ
が、この話を聞いて辻褄があった気がした。いつも遠
くどこか辛く空を見上げていた事だ。
ザマス「ハム・・話してくれてありがとう。先程、あ
のような言動を取ってしまいすまなかった」
ハム「ううん。気にしてないよ。大丈夫・・・・」
ぐすっ・・・
ザマス「ハム?」
顔を伏せ私に顔を合わせようとしないハムに私は聞い
た。
ザマス「ハム・・・大丈夫か?」
ハム「うん・・・ありがとう・・・心配いらないよ」
私はハムを抱き締めた。
ザマス「辛い話をさせてしまったな・・」
ハム「辛くないよ・・嬉しいんだ」
ザマス「嬉しい?」
ハム「嬉しいと言うか・・〝幸せ〟なんだ。だって、
ゴワス様や君がいて、笑って過せる・・・。そんな日々
が当たり前かもしれないけど幸せなんだ」
ザマス「・・・・・ハム」
ドサッ
ハム「!!」
ザマスに押し倒された。
ザマス「ハム。お前の気持ちを私のせいでねじ伏せて
しまってすまない。だが、お前がくれたこのチャンス
を無駄にはしたくない。これからも共に過ごしてくれ
ないか?」
私がそう言うと、ハムは先程とはまるで別人のように
顔色を変えて言った。
ハム「・・いいよ、一緒に過ごそう。界王様」
ザマス「・・・・ハム。出来れば名で呼んでくれぬか?」
ハム「うん!これからも宜しくね・・ザマス・・」
ザマス「ああ、これからも頼むぞ。ハム・・・」
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