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僕と君の昔話

ら、もう気がつけば、何ヶ月か過ぎ ていた。この日も私は界王の仕事に追われながらも何 とかすごしていた。
ザマス「ハム、仕事が終わったから、これから一緒に 休息にはいらないか?」
ハムが〝こくり〟と頷く。
ザマス「ありがとう。あと茶を煎れてくれないか?」
ハム「・・いいよ」
私は戸棚にあったティーカップを二つ取り出し、机の 上に置く。 カチャッ するとハムが椅子から飛び立ち、前に置いてあったテ ィーポットに茶葉を入れティーポットを持ち私が持っ
ているティーカップにお茶を注ぐ。
ズーーーーゥ・・
ハムが茶を注ぎ終わり。私はハムが煎れた茶を飲んだ。
ズウゥ
カチャッ・・!
ザマス(雑味があるな。まるで、どこか寂しく悲しい
ような、いや嬉しいような、そんな感情が入り混じっ
ている味がする・・。)
チラッ・・
ザマス「ハムお前、過去になにかあったのではないの
か?」
ハム「・・・・・教える程の事じゃないよ。それに、
ザマスには関係ない」
ダン!!
ハム「!!」
その言葉を言われた瞬間私は咄嗟に感情的になり、こ
う言った。
ザマス「私には関係ないだと!ああ関係ないさ!!だ
がな・・何かある時は言ってほしい!なにせお前は、私の従者であり、大切な者なのだから。だからこそ言ってほしい!たとえ、それが私でも他の信頼できる者達でも構わない!だから、もう独りで何かを抱え込む
のはやめろ!・・・ハァッハァッ。」
言ってしまった。ハムの意見を無視し私の意見だけを
強引に押し通した。だがこれで、嫌われても構わない
そう思っていてしまった。なぜなら、いつも何処か辛
そうな悲しみを抱えたようなあの姿をみていられなく
なっていたからだ。こんな感情のためにあんな事を言
ってしまったのだ。私は・・・。私は・・・・。
ハム「・・・・・」
スッ・・
ハムが手を伸ばしてきた。
ザマス「ぐっ!」
私はハムに何かされる、そう思ってしまった。信頼し
ているはずのハムに、〝身構えている〟そう言われて
もおかしくないような態勢を取ってしまった。なのに
ハムは・・・・。
なでなで・・
ザマス「ハム・・なぜだ?」
ハム何故、私にそのような行為をする?何故そのよう
な表情をしている?何故だ・・・。
ハム「大丈夫・・僕は何もしないよ。それに、ありが
とう。僕の事を見ていてくれて・・。君も界王になっ
たばかりで大変なのに、僕の事を心配してくれていて、
ありがとうね。それと・・・」
ザマス「どうした?」
ハム「ごめんなさい。君にあんな言動を取ってしまっ
て・・。本当にごめんなさい」
その言葉を聞いた瞬間思った。
ハムは、自身があんな態度をとっていたせいで私が気
に止めるのではないか。そして、私が離れていってしまうのではないか。そういう不安や恐怖があるのだと
いう事に・・。
ザマス「確かにおまえの言動には驚いたな。だが、謝
るのは私の方だ。私はお前の気持ちに気付いてやれず。
しかも、あのような軽率な言動を取ってしまった。す
まなかった」
ハム「大丈夫だよ。それに話してあげる僕の昔話」
ザマス「ハム・・・辛くないか?」
ハム「ありがとう。でも大丈夫。じゃあ話すね。ある
日突然悪夢は始まったんだ―――――― 」

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