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嫌々ハンジに引きずられるようにリヴァイはリーベン邸にやって来たものの、何をどうすればいいのか全くわからなかった。
自分が来たからといってどうにもならないだろう。
「こっち来る前に話したけどカズサはずっと図書室にいる。私たちがノックしても話しかけても反応がない。だから原因であるあなたから、カズサに呼び掛けてほしい」
「簡単にいうが、そもそも扉越しだ。聞こえてるかすらわからん。それに何を言えってんだ」
「それこそ簡単さ。カズサとあなたの間で起こったことだ。ちゃんと説明して謝ってみる」
「は?なんで俺があいつに謝らないといけないんだ」
「只でさえ、威圧感満載のあなたが慌ててたなら、言葉だけじゃなく態度もカズサには怖かったはずだ。その点は謝ってもバチは当たらないというか、女性をむやみに怖がらせたんだ。それは悪くないって言い張るの?」
傍観者として伺っていると軍配はどうやらハンジに挙がる。
エルヴィンはハンジのここ一番というときの鋭い言葉とフットワークが軽いところはハンジならでは。と評価している。
こういう時のハンジを退けるのはエルヴィン自身をもってしてもなかなかうまくいかない。現在、ハンジに詰め寄られているリヴァイは徐々に手も足もでない。
「リヴァイ、ハンジも言っていたがやってみる価値はあるし誤解がありなら解く良い機会だ」
ハンジどころか、エルヴィンの二人取ってやり込めはしないと観念したリヴァイは渋々ながら、了承し図書室の前で深呼吸をする。
ノックし声をかけるだけのはずなのに妙に喉が乾く。
黙ってノックだけしてみてもシンとしている。
もう一度、今度は強めにノックし声をかける。
「カズサ、リヴァイだ。いつまで閉じこもっているつもりだ。さっさと出てこい」
あちゃー。と頭を抱えるハンジと反対に様子をジッと観察するエルヴィン。
やはりドアが開くことはなく、反応もない。
焦れたハンジがリヴァイに話しかけようと側によった時だった。
「いいか。これから三つ数える。その間に大人しく出て来ないならドアを蹴破る」
はぁ?ハンジはそのまま固まってしまい、エルヴィンも予想外の言葉に首を傾げた。
今までも貴重な文献として無理にでも持ち出したい輩とトラブルがあったもおかしくない。
まあ。そうだったとしても肝心の図書室のドアを開くことすら出来なかったと思われるが。
二人がフリーズしている間に三つ数え終えたリヴァイがドアから離れ蹴りをいれた。
普通のドアなら蹴破る威力だが流石に頑丈らしく蹴破るどころか撓みもしない。
気にせずに二撃、三撃と蹴りを入れる鈍い音が響く。
「ちょっとリヴァイ、あのさ」
ハンジが横から声を出そうとした時に大きな声がして遮られた。
「やめて下さい!」
「出てきたら止めるが?」
たっぷり二分程度、静かに待っていると細くドアが開いた。
その瞬間リヴァイはノブを掴んで勢いよくドアを全開にし同じくノブを握っていたカズサが抵抗する間もなく廊下に現れた。
「良かった〜で、いいんだよね?」
乱暴なリヴァイの行動に思わずエルヴィンに同意を求める。
苦笑いのエルヴィンはなかなか貴重だ。
黙って立ち尽くすカズサとリヴァイの間に入りカズサを抱きしめる。
「カズサ〜心配したよ!お腹空いてない?どこか痛いとかない?」
カズサはフルフルと首を横に動かしか細い声で謝った。
「そんなのいいんだ、あなたが出てきてくれた、それでいい。可哀想に少し痩せてしまってる、ごめん。諸悪の根源が今日も脅すような真似して。怖かったよね」
隣のリヴァイは明らかに機嫌が悪いがハンジは心の中では知ったことか。とリヴァイを気にも留めない。カズサの頭を撫でながらリヴァイと距離を離すように肩を抱いて連れ出す。
「フラフラしない?スープなら飲める?」
リヴァイに温めてこいと目配せすると舌打ちしながら調理場のある方向に行った。
気遣う言葉をかけながらカズサの部屋へと歩く後ろにエルヴィンが着いてくる。
部屋に入り取り敢えずソファに座らせ隣に陣取ると向かいにエルヴィンが座った。大柄な彼が座るとソファが小さく見える。
「大体の流れはわかってるんだけど、リヴァイと何があったか、話せる?」
「そんなに焦るものじゃない。まずは腹ごしらえが先だ」
なんだかんだ気になることはすぐに聞きたいハンジをエルヴィンが諫める。
後頭部をガシガシしたあとにハンジが両手をあわせてごめん!と謝るのをカズサがとめた。
「いえ、私こそ心配かけてすみません。……あそこに引き籠ったのは只の捻くれた子供じみた行動でした。本当にすみません」
う〜んと唸るハンジをエルヴィンが遮る。
「この話しはあとにしよう。カズサも私たちに言いたいことやして欲しいことは遠慮することはない。これまで配慮もなくて申し訳ない」
「そうだね!あ、確か果物もあったからデザートにい」
「ハンジ、いい加減にしろ。あと、だ」
ハンジがはいはい。と軽く返事をし、エルヴィンは離席せずにすんだ。
「おい、ドア開けろ」
おっと!とハンジが言うのとほぼ同時にエルヴィンがドアを開くとワゴンを押したリヴァイが部屋に入ってきた。
「お前ら、ちったぁ考えろ」
不機嫌は相変わらずだが、ワゴンの上からは良い香りが鼻をくすぐる。
手早くカズサの前にスープ皿を配膳し、自分を含む三人には紅茶のカップをサーブしながら、ブツブツと何か言っている。
そのリヴァイの様子にカズサは萎縮しながらもエルヴィンが食事を勧めてくるので、口に運ぶ。優しい味のスープは喉を通り胃が温かくなり、涙が溢れそうになる。
「口にあわなかったかな?」
穏やかな口調で訊ねるエルヴィンに涙の膜が壊れないよう、首を横に振り微笑んでスプーンを口に運べば体は栄養を求めていたらしくあっという間になくなっていた。
デザートの果物を手にしているとリヴァイがオレンジを浮かべた紅茶をカズサの前に置き、リヴァイとハンジがカズサがみる限りいつものように話の掛け合いをし目覚めてからの日常が戻ってきたと感じた。
「ほら、リヴァイ。何か言うことがあるんじゃない?」
果物を乗せた皿が空になると素早くハンジがテーブルからワゴンに戻すと早速リヴァイに促す。
口ごもるリヴァイにカズサは先にリヴァイに謝った。
「どうしてお前が謝る」
ムッとした口調でリヴァイがカズサに投げかけると何故と問われたカズサはあの日のちからを迂闊に使ったことと告げた。
居心地悪そうなリヴァイは「俺のほうこそ考えなしに頭ごなしに怒鳴ったことすまないと思う」
目をパチクリしながらカズサがリヴァイを見つめるとハンジが真剣な表情で頷きながら「怖かったよね、訳がわからなかったよね」と慰めてくる。
その後、詳しい事情を話しハンジは「やっぱりリヴァイが悪い」と断じ、エルヴィンは目元を下げて悪気はなかったとはいえ、君のこと、この世界について話していなかったこちらのミスだ。と三人三様に謝罪されカズサはそれを止めるのに苦労した。
※※※
一段落ついたところで、この世界ではちからを持つ人間は一握りでちからを持つことが他に知られると面倒なことになること、カズサの存在が知られれば今まで通りの生活は難しくなる可能性を説明した。
「つまり、リヴァイさんはそれを知っていたからこそ無闇にちからを使うのを止めたんですね。やっぱり私が迂闊でした」
「いや、こちらも要望ばかり押し付けていきなりこんな悪人顔が怒鳴ったら、そりゃあ。ねぇ」とハンジがリヴァイを見ながら言うとリヴァイはそっぽを向いてしまった。
「この世界で生きるにはどうしたらいいか、この世界と私の知る当たり前はだいぶ違うようなので、教えて下さい」
頭を下げカズサが三人に乞うと「もちろんだよ」とエルヴィンが言い、エルヴィンが付きっきりになれないがハンジがその役目を受けた。
「うん、どこからがわかりやすいかね。うーんと。やっぱりカズサの生きた時代から今に至るまでをまず知ってもらうのが先かな」
黙っていたリヴァイがエルヴィンを横目に自分もカズサに教えられると言い出した。
それにハンジがあなただと今回みたいになったらどうすんのさ。と食ってかかっていたが、理由が分かればリヴァイが良かれとした言動で無闇矢鱈じゃないのはカズサも理解できたのでリヴァイにも頭を下げ頼んだ。
「いいの?カズサ。この人は悪いやつじゃないけど何せ言葉と人相が悪いからさ」
「ハンジ、てめえは俺をなんだと思ってやがる」
「え。ちっさいおっさん?」
この言葉を切っ掛けに二人がワイワイしているのをエルヴィンがやれやれと言いながら時間をとって自分も来ると言ってくれ、カズサは安心した。
※※※
カズサがウトウトし始めたので三人は休むといい。と片付けをし部屋から出た。図書室ではあまり休めなかったのもありカズサはシャワーで汗を流すとベッドに入りすぐに寝付いた。
その頃、エルヴィン、ハンジ、リヴァイは移動しこれからについて話し合っていた。
「知識としてはさっきの通りがベストと私は思うけど、いずれは街に連れ出して実感してもらうのも予定しているんだ」
確かにいくら知識と知っていても実感がともわなければぼんやりとした想像任せになるだろう。
「それは追々で、まずは知ってもらうことにしよう」
エルヴィンの一言で方針はほぼ決まり、ハンジ主体でハンジの仕事についてはできるだけ負担を軽くするため、どうしてもの案件以外はモブリットに頑張ってもらうこととなった。
「あいつも散々な苦労人だな」
ハンジはニッと笑い彼は優秀だから問題ないさ。と言ったが胃を押さえるモブリットに胃腸薬の差し入れでもするか。とリヴァイはハンジのワクワクしている様子をみてため息を小さくこぼした。
自分が来たからといってどうにもならないだろう。
「こっち来る前に話したけどカズサはずっと図書室にいる。私たちがノックしても話しかけても反応がない。だから原因であるあなたから、カズサに呼び掛けてほしい」
「簡単にいうが、そもそも扉越しだ。聞こえてるかすらわからん。それに何を言えってんだ」
「それこそ簡単さ。カズサとあなたの間で起こったことだ。ちゃんと説明して謝ってみる」
「は?なんで俺があいつに謝らないといけないんだ」
「只でさえ、威圧感満載のあなたが慌ててたなら、言葉だけじゃなく態度もカズサには怖かったはずだ。その点は謝ってもバチは当たらないというか、女性をむやみに怖がらせたんだ。それは悪くないって言い張るの?」
傍観者として伺っていると軍配はどうやらハンジに挙がる。
エルヴィンはハンジのここ一番というときの鋭い言葉とフットワークが軽いところはハンジならでは。と評価している。
こういう時のハンジを退けるのはエルヴィン自身をもってしてもなかなかうまくいかない。現在、ハンジに詰め寄られているリヴァイは徐々に手も足もでない。
「リヴァイ、ハンジも言っていたがやってみる価値はあるし誤解がありなら解く良い機会だ」
ハンジどころか、エルヴィンの二人取ってやり込めはしないと観念したリヴァイは渋々ながら、了承し図書室の前で深呼吸をする。
ノックし声をかけるだけのはずなのに妙に喉が乾く。
黙ってノックだけしてみてもシンとしている。
もう一度、今度は強めにノックし声をかける。
「カズサ、リヴァイだ。いつまで閉じこもっているつもりだ。さっさと出てこい」
あちゃー。と頭を抱えるハンジと反対に様子をジッと観察するエルヴィン。
やはりドアが開くことはなく、反応もない。
焦れたハンジがリヴァイに話しかけようと側によった時だった。
「いいか。これから三つ数える。その間に大人しく出て来ないならドアを蹴破る」
はぁ?ハンジはそのまま固まってしまい、エルヴィンも予想外の言葉に首を傾げた。
今までも貴重な文献として無理にでも持ち出したい輩とトラブルがあったもおかしくない。
まあ。そうだったとしても肝心の図書室のドアを開くことすら出来なかったと思われるが。
二人がフリーズしている間に三つ数え終えたリヴァイがドアから離れ蹴りをいれた。
普通のドアなら蹴破る威力だが流石に頑丈らしく蹴破るどころか撓みもしない。
気にせずに二撃、三撃と蹴りを入れる鈍い音が響く。
「ちょっとリヴァイ、あのさ」
ハンジが横から声を出そうとした時に大きな声がして遮られた。
「やめて下さい!」
「出てきたら止めるが?」
たっぷり二分程度、静かに待っていると細くドアが開いた。
その瞬間リヴァイはノブを掴んで勢いよくドアを全開にし同じくノブを握っていたカズサが抵抗する間もなく廊下に現れた。
「良かった〜で、いいんだよね?」
乱暴なリヴァイの行動に思わずエルヴィンに同意を求める。
苦笑いのエルヴィンはなかなか貴重だ。
黙って立ち尽くすカズサとリヴァイの間に入りカズサを抱きしめる。
「カズサ〜心配したよ!お腹空いてない?どこか痛いとかない?」
カズサはフルフルと首を横に動かしか細い声で謝った。
「そんなのいいんだ、あなたが出てきてくれた、それでいい。可哀想に少し痩せてしまってる、ごめん。諸悪の根源が今日も脅すような真似して。怖かったよね」
隣のリヴァイは明らかに機嫌が悪いがハンジは心の中では知ったことか。とリヴァイを気にも留めない。カズサの頭を撫でながらリヴァイと距離を離すように肩を抱いて連れ出す。
「フラフラしない?スープなら飲める?」
リヴァイに温めてこいと目配せすると舌打ちしながら調理場のある方向に行った。
気遣う言葉をかけながらカズサの部屋へと歩く後ろにエルヴィンが着いてくる。
部屋に入り取り敢えずソファに座らせ隣に陣取ると向かいにエルヴィンが座った。大柄な彼が座るとソファが小さく見える。
「大体の流れはわかってるんだけど、リヴァイと何があったか、話せる?」
「そんなに焦るものじゃない。まずは腹ごしらえが先だ」
なんだかんだ気になることはすぐに聞きたいハンジをエルヴィンが諫める。
後頭部をガシガシしたあとにハンジが両手をあわせてごめん!と謝るのをカズサがとめた。
「いえ、私こそ心配かけてすみません。……あそこに引き籠ったのは只の捻くれた子供じみた行動でした。本当にすみません」
う〜んと唸るハンジをエルヴィンが遮る。
「この話しはあとにしよう。カズサも私たちに言いたいことやして欲しいことは遠慮することはない。これまで配慮もなくて申し訳ない」
「そうだね!あ、確か果物もあったからデザートにい」
「ハンジ、いい加減にしろ。あと、だ」
ハンジがはいはい。と軽く返事をし、エルヴィンは離席せずにすんだ。
「おい、ドア開けろ」
おっと!とハンジが言うのとほぼ同時にエルヴィンがドアを開くとワゴンを押したリヴァイが部屋に入ってきた。
「お前ら、ちったぁ考えろ」
不機嫌は相変わらずだが、ワゴンの上からは良い香りが鼻をくすぐる。
手早くカズサの前にスープ皿を配膳し、自分を含む三人には紅茶のカップをサーブしながら、ブツブツと何か言っている。
そのリヴァイの様子にカズサは萎縮しながらもエルヴィンが食事を勧めてくるので、口に運ぶ。優しい味のスープは喉を通り胃が温かくなり、涙が溢れそうになる。
「口にあわなかったかな?」
穏やかな口調で訊ねるエルヴィンに涙の膜が壊れないよう、首を横に振り微笑んでスプーンを口に運べば体は栄養を求めていたらしくあっという間になくなっていた。
デザートの果物を手にしているとリヴァイがオレンジを浮かべた紅茶をカズサの前に置き、リヴァイとハンジがカズサがみる限りいつものように話の掛け合いをし目覚めてからの日常が戻ってきたと感じた。
「ほら、リヴァイ。何か言うことがあるんじゃない?」
果物を乗せた皿が空になると素早くハンジがテーブルからワゴンに戻すと早速リヴァイに促す。
口ごもるリヴァイにカズサは先にリヴァイに謝った。
「どうしてお前が謝る」
ムッとした口調でリヴァイがカズサに投げかけると何故と問われたカズサはあの日のちからを迂闊に使ったことと告げた。
居心地悪そうなリヴァイは「俺のほうこそ考えなしに頭ごなしに怒鳴ったことすまないと思う」
目をパチクリしながらカズサがリヴァイを見つめるとハンジが真剣な表情で頷きながら「怖かったよね、訳がわからなかったよね」と慰めてくる。
その後、詳しい事情を話しハンジは「やっぱりリヴァイが悪い」と断じ、エルヴィンは目元を下げて悪気はなかったとはいえ、君のこと、この世界について話していなかったこちらのミスだ。と三人三様に謝罪されカズサはそれを止めるのに苦労した。
※※※
一段落ついたところで、この世界ではちからを持つ人間は一握りでちからを持つことが他に知られると面倒なことになること、カズサの存在が知られれば今まで通りの生活は難しくなる可能性を説明した。
「つまり、リヴァイさんはそれを知っていたからこそ無闇にちからを使うのを止めたんですね。やっぱり私が迂闊でした」
「いや、こちらも要望ばかり押し付けていきなりこんな悪人顔が怒鳴ったら、そりゃあ。ねぇ」とハンジがリヴァイを見ながら言うとリヴァイはそっぽを向いてしまった。
「この世界で生きるにはどうしたらいいか、この世界と私の知る当たり前はだいぶ違うようなので、教えて下さい」
頭を下げカズサが三人に乞うと「もちろんだよ」とエルヴィンが言い、エルヴィンが付きっきりになれないがハンジがその役目を受けた。
「うん、どこからがわかりやすいかね。うーんと。やっぱりカズサの生きた時代から今に至るまでをまず知ってもらうのが先かな」
黙っていたリヴァイがエルヴィンを横目に自分もカズサに教えられると言い出した。
それにハンジがあなただと今回みたいになったらどうすんのさ。と食ってかかっていたが、理由が分かればリヴァイが良かれとした言動で無闇矢鱈じゃないのはカズサも理解できたのでリヴァイにも頭を下げ頼んだ。
「いいの?カズサ。この人は悪いやつじゃないけど何せ言葉と人相が悪いからさ」
「ハンジ、てめえは俺をなんだと思ってやがる」
「え。ちっさいおっさん?」
この言葉を切っ掛けに二人がワイワイしているのをエルヴィンがやれやれと言いながら時間をとって自分も来ると言ってくれ、カズサは安心した。
※※※
カズサがウトウトし始めたので三人は休むといい。と片付けをし部屋から出た。図書室ではあまり休めなかったのもありカズサはシャワーで汗を流すとベッドに入りすぐに寝付いた。
その頃、エルヴィン、ハンジ、リヴァイは移動しこれからについて話し合っていた。
「知識としてはさっきの通りがベストと私は思うけど、いずれは街に連れ出して実感してもらうのも予定しているんだ」
確かにいくら知識と知っていても実感がともわなければぼんやりとした想像任せになるだろう。
「それは追々で、まずは知ってもらうことにしよう」
エルヴィンの一言で方針はほぼ決まり、ハンジ主体でハンジの仕事についてはできるだけ負担を軽くするため、どうしてもの案件以外はモブリットに頑張ってもらうこととなった。
「あいつも散々な苦労人だな」
ハンジはニッと笑い彼は優秀だから問題ないさ。と言ったが胃を押さえるモブリットに胃腸薬の差し入れでもするか。とリヴァイはハンジのワクワクしている様子をみてため息を小さくこぼした。
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