毒と毒の競り合い
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ああ。誰だ。
そうだ。あいつだ。
最後の最期まで俺は届かなかった。
笑えねぇ。
まだ、あいつを忘れていないなんてな。
ちくしょう……
後悔はしない。
そのはずだった。
あいつのことも。……その後も。
……声が遠くなってきた。ここで終いだ。
「疲れただろう……見ていたが、あの子がいないだけで生きてる抜け殻のようだったな。
最期までしがみついていた、お前に一つだけ教えてやろう……」
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「さぁ順番だ。えっ、正気なの!?これ最後の選択なんだけど本当に後悔しない!?」
「何度も言わせるな。絶対に俺からあいつを消すな──」
「……わかった、わかった。覚悟しなよ?」
「君はあの子に会うまで、絶対に満たされない日々を送ることになる。……その覚悟はできてるのかい?」
「覚悟なら決まってる。刻め」
「何があっても、忘れるわけにはいかねえんだよ」
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あら、湿っぽいのはきらいだって、あんなに言ったのに。
ごめんなさいね。
どうしてかしら。
色んな事を忘れてたのに……
こんな時になって思い出すなんてね?
疲れたわ。
安心して。痛みはもうないのよ。
うん。疲れたのかしら。
……少し眠いの。
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世界は私のものだって疑ってなかった。
体に響く爆音に騒がしい声、香水と汗の混じった匂い。
値踏みする視線を蹴散らしてた、あの懐かしい夜。
あなたと出会ったあの場所……
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