承太郎vs花京院
名前変換
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「一緒に帰ろう。」
そう言って、笑顔で私を迎えにきたのは花京院。
最初の1週間は花京院と擬似的な恋人となることになっていた。
初めの三日間ほどは、男子との下校に慣れていない私は戸惑ってばかりいたが、
花京院の雰囲気と、話題選びのおかげでいつも通りに過すことができるようになった。
こんな、気遣いもできて容姿端麗彼がどうして私を選ぶのか…
「どうしたの?考えこんじゃって」
首を傾げて、私の顔を覗き込む花京院。
時折見せる、普段かっこいい彼の可愛いしぐさが私の心をときめかせる。
――イカンイカン、これでは彼らの手のひらの上で転がされてしまう…っ!
先日、私が承太郎と花京院のどちらかを恋人に選ぶということになったとき、
無駄に負けず嫌いな私は、絶対にどちらも選ばないと決めたのだが……。
この数日の花京院をみて、幾度となくトキメキ、絆されていく私がいる。
「ななし?」
『ごめん…花京院。なんでもないよ』
そう?ならいいけど…と、歩き出す花京院。
『あのさ、花京い―「ストップ」…?』
歩みを止めた花京院が、振り返るなり私の発言を遮る。
『な、なに?』
「その…苗字で呼ぶのやめないか?今は、恋人同士なのだし」
『そ、そういわれても…名前呼びなんて恥ずかしくて…』
「承太郎のことは名前で呼んでるのに?」
『う…っ!』
さすが、ジョースター一行のブレーン花京院。痛いところを突かれてしまい、
ぐうの音もでなくなってしまった。
「呼んでみて」
『は?』
「だから、僕を名前で呼んでみてよ」
ニコニコとしているけれど、この笑顔は有無を言わせない笑顔だ…。
私が彼を名前で呼ぶまで、ここから動かないつもりだろう。
『…の、り、あき』
緊張し片言になってしまった私を、クスクスと笑う花きょ―典明。
『も、もう!笑うなら名前で呼ばないからね!』
ごめんごめん…そう言って典明は早足で歩き出す私の手をとり、
「今日は手をつないであるこうか」
2014/9/2