承太郎vs花京院
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「好きです。僕と付き合ってください」
「……俺と付き合え」
それは、恋愛ドラマを見ているようだった。
まさか、自分が主人公の立場になるとは思ってもいなかったけれど。
日本人離れした195センチの体躯を持つ男、空条承太郎と
物腰が柔らかく特徴的な髪型の男、花京院典明は
エジプトまで一緒に旅をした仲間であり大切な親友だ。
……いや、そう思っていたのは私だけだったようで―
「キミにとってはいきなりかも知れないけど、僕たちはその…出会ったときから好きだったんだ…けど…。」
「てめぇがあまりにも気付かねぇから、ハッキリ言ってやったんだ。」
本当にその通りまったく気付かなかった。
まさか、学校で1、2を争うほどの美男子に好かれて居たなんて。
4つの眼が私に集中しているのを感じるが、いきなりの事に私は対応できず沈黙し俯いたまま。
承太郎が私の態度にイライラし始めたのか、タバコに火を灯し
花京院は深いため息をつく。
「ななしもいきなりだと決めにくいだろうから…こうしようか。」
このままでは埒が明かないと悟ったのか、花京院はひとつの提案を口にする。
「1ヶ月の間、1週間毎に僕と承太郎の擬似的な恋人になってもらう。」
『え…!ちょっと…』
私が異論を唱えようとすると、最後まで聞いて?と笑顔で諭される。
「1ヵ月後、恋人として付き合いたい方にななしから告白してもらう…ってのはどうかな?」
「……俺はかまわねぇ」
私がかまうんですが。…と、そんなことを言っても二人の事だからこの提案を撤回することはないだろう。
しかし、二人とも私がどちらかを選ぶ前提で話を進めているが、そもそもその前提がおかしい。
『私が二人とも選ばなかったらどうするの?』
そういうと、花京院と承太郎は視線を交わし――
「「絶対に俺(僕)を選ばせて見せる」」
こうして、私と承太郎と花京院の奇妙な1ヶ月が始まった。
2014/5/6
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