Water Seven
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26
普段飄々としたロビンが恐れる存在なのも頷ける。
目の前に現れた大柄の男は、海軍大将という。
麦わらの一味全体に緊張が走った。
然し、どうも彼はルフィ達を捕らえる気はないようで。
「だいたいお前らアレだよホラ……ーー忘れたもういいや」
「「話の内容グダグタかお前っ!!」」
(演技じゃねぇな)
目の前で起きている茶番の通り、クザンのだらけきった様に一味は調子を崩されている(特にサンジとウソップが)。
常日頃演技をするから分かることだが、彼は嘘をついていない。彼の言う通り本当にロビンの消息を確認しにしただけなのだろう。
海軍のお偉いさんと海賊が出会ったというのに、なんとも緊張感に欠けるな空気が流れている。
「ーあ? そこのお嬢ちゃん、スーパーボインじゃねぇけど。も、お仲間だっけか?」
ふと横たわるクザンが、オレを見据えて言う。
「おう、リタは仲間だ!」
オレより先に答えるルフィの声を遮るべく反抗する。
「勝手に仲間にしないでよね。僕は民間人で、こいつらの財布擦ろうとしたらこいつらに拉致られたの。……って言ったら、助けてくれるの?」
「それにしちゃ随分馴染んでるな。盗みは褒められたことじゃねぇが……。まぁ、身寄りがないなら保護はするから、海軍にでも入るか? あーでも船がねぇから送り届けてはやれねぇな……。馴染んでるならもう少しそちらさんの船に適当に乗っててくんない? 面倒だし」
「本当適当ねあんた……」
ナミが溜息と共に突っ込んだ。
(……それにしても、海軍大将、か)
どうするか。クザンへの突っ込みで消耗する一味を横目に、オレは思うところもあって少し思案していた。
数分後。
茶番から一転して、彼らを助けてくれるというクザンの指示で、海岸に竹馬のおじいさんとシェリーの荷物を運んだ。
「たまには労働もいいもんだ」
「ほんとだいい気持ちだ! お前なかなか話せるなー!」
「普段労働してないの?」という突っ込みをぐっと抑える。
ルフィと普通に会話している(いいのか)が、腐っても海軍大将、油断はできない。
ということはあるが、それ以上にオレは先程からの思案を実行するかどうかという流行る気持ちを内心落ち着けないでいた。
ルフィの「竹馬おじいさんとシェリーを引っ張って泳ぐのか」という問いを即座に否定して、億劫そうにクザンは波打ち際に歩いていく。
長い足を折ってしゃがみ込み、「少し離れていろ」というと、やはり長い手を海面に差し入れた。
彼の動向を、オレも注視する。シンと沈黙が落ちた。
刹那。
大きな怪物が海から現れた。
「ギュアアアア!!」
「いかんっこの辺りの海の主だ!」
「何だおい! お前逃げろォ!」
「あぶねぇぞ!」
怪物が雄叫びを上げると同時、おじいさんだけでなくウソップとルフィもクザンに向けて叫んだ。
「氷河時代」
凍てついた空気が、肌を突き刺す。
その一瞬。海の全てが凍りついた。
(笑っちゃうな。やっぱり、海軍大将)
(とても勝てねぇ。どうする)
普段飄々としたロビンが恐れる存在なのも頷ける。
目の前に現れた大柄の男は、海軍大将という。
麦わらの一味全体に緊張が走った。
然し、どうも彼はルフィ達を捕らえる気はないようで。
「だいたいお前らアレだよホラ……ーー忘れたもういいや」
「「話の内容グダグタかお前っ!!」」
(演技じゃねぇな)
目の前で起きている茶番の通り、クザンのだらけきった様に一味は調子を崩されている(特にサンジとウソップが)。
常日頃演技をするから分かることだが、彼は嘘をついていない。彼の言う通り本当にロビンの消息を確認しにしただけなのだろう。
海軍のお偉いさんと海賊が出会ったというのに、なんとも緊張感に欠けるな空気が流れている。
「ーあ? そこのお嬢ちゃん、スーパーボインじゃねぇけど。も、お仲間だっけか?」
ふと横たわるクザンが、オレを見据えて言う。
「おう、リタは仲間だ!」
オレより先に答えるルフィの声を遮るべく反抗する。
「勝手に仲間にしないでよね。僕は民間人で、こいつらの財布擦ろうとしたらこいつらに拉致られたの。……って言ったら、助けてくれるの?」
「それにしちゃ随分馴染んでるな。盗みは褒められたことじゃねぇが……。まぁ、身寄りがないなら保護はするから、海軍にでも入るか? あーでも船がねぇから送り届けてはやれねぇな……。馴染んでるならもう少しそちらさんの船に適当に乗っててくんない? 面倒だし」
「本当適当ねあんた……」
ナミが溜息と共に突っ込んだ。
(……それにしても、海軍大将、か)
どうするか。クザンへの突っ込みで消耗する一味を横目に、オレは思うところもあって少し思案していた。
数分後。
茶番から一転して、彼らを助けてくれるというクザンの指示で、海岸に竹馬のおじいさんとシェリーの荷物を運んだ。
「たまには労働もいいもんだ」
「ほんとだいい気持ちだ! お前なかなか話せるなー!」
「普段労働してないの?」という突っ込みをぐっと抑える。
ルフィと普通に会話している(いいのか)が、腐っても海軍大将、油断はできない。
ということはあるが、それ以上にオレは先程からの思案を実行するかどうかという流行る気持ちを内心落ち着けないでいた。
ルフィの「竹馬おじいさんとシェリーを引っ張って泳ぐのか」という問いを即座に否定して、億劫そうにクザンは波打ち際に歩いていく。
長い足を折ってしゃがみ込み、「少し離れていろ」というと、やはり長い手を海面に差し入れた。
彼の動向を、オレも注視する。シンと沈黙が落ちた。
刹那。
大きな怪物が海から現れた。
「ギュアアアア!!」
「いかんっこの辺りの海の主だ!」
「何だおい! お前逃げろォ!」
「あぶねぇぞ!」
怪物が雄叫びを上げると同時、おじいさんだけでなくウソップとルフィもクザンに向けて叫んだ。
「氷河時代」
凍てついた空気が、肌を突き刺す。
その一瞬。海の全てが凍りついた。
(笑っちゃうな。やっぱり、海軍大将)
(とても勝てねぇ。どうする)