七海×後輩
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私の仕事は洋菓子店の接客。
お菓子が大好きで、甘い匂いのこの空間が幸せな職場。
お客さんもみんなウキウキしながらお菓子を選ぶ。
世界中がこんな風に幸せな空間なら、呪いも生まれないのに。そんな事を思ってしまう。
私は元呪術師だから。
呪術師は危ない仕事だ。任務で命を落としかけその時の恐怖で辞めてしまった。もともと向いてなかったんだと思う。
今でも呪いが見える度、恐ろしくて、関わり合いにならないようにしている。
店のドアが開いてベルが鳴る。駅から近いこの店舗は結構忙しい。
「いらっしゃいませ」
数人のスタッフがあいさつする。
私は奥で作業をしていたがホールに戻った。
そこにいたのは長身で白髪、しかもアイマスク姿という怪しげな男だった。
(五条悟だ…)
呪術師で知らない者はいない有名人。
でも話したこともないし、向こうも私の事なんか知らない。気付かれませんようにと目を逸らす。
顔が半分隠れているにも関わらず同僚達が色めき立っている。彼の注文を受けた子は甘い声に目がハートになっていた。
面識が無いとはいえ早く帰って欲しい。
帰り際にこちらを見られた気がしたが、彼の視線はどこに向けられているのか分からなかった。
次の日開店前に店の前の準備をしていると声をかけられた。
「おはようございます。少しお時間もらえますか?」
振り向かなくてもそこに居るのが誰か分かった。それほどまでに記憶に焼き付く声。3年ぶりだとは思えないほど、聞き慣れた声。
「七海さん…お久しぶりです。」
「元気そうですね。洋菓子店とはいい仕事先が見つかって良かったですね。」
少し店内を覗いて本題に入る。
「仕事の後時間を頂けませんか?私の連絡先です。終わったら迎えに来ます。」
「終わるのは20時頃で…」
「かまいませんよ、何時でも。」
七海さんから電話番号を受け取ると、また後で。と帰って行った。
胸の鼓動がうるさいくらい鳴り響いてる。
(七海さん、いきなりどうしたんだろ…)
呪術界から離れて全て忘れたかった。でもあの人のことだけは一生忘れられない。私の命の恩人。
七海さんにとってはそれだけの関係。数いる助けた人達の中の一人にすぎないのかもしれない。
でも私は七海さんが特別だった。
もちろん命の恩人は特別で当たり前だけど、七海さんに恋していた。でも呪術師を辞めようと決めていた私は想いを伝えることも、今後会うつもりもなかった。
(なんで今更…しかもわざわざ会いに来てくれるなんて。)
嬉しい半面、不安もよぎる。昨日五条悟が来たことも引っかかる。
仕事が終わっていつもより綺麗に身支度をして店を出ると、近くで七海さんが待っていた。
まだこちらには気付いていない。
立ち止まって気持ちを落ち着かせる。
日本人離れした顔立ちによく似合う金髪。
鍛えられた体つき、長い足。
今朝会ったばかりだけど、あの時はいきなりで頭の整理が追いついていなかった。
でも今目の前に居るのは本当に七海さんという実感が湧いてくる。
私は七海さんに駆け寄った。
「ごめんなさい。お待たせして。」
「お疲れ様です。行きましょうか。」
どこに行くのか不安そうにしていた私を見て、七海さんは、あぁ!と思い出したように「お腹空いてますか?」と聞いてきた。
私は笑顔で返事して、妹みたいに七海さんの横を歩く。身も心も捧げたくなる恋心を抱いていたあの頃のように。
お菓子が大好きで、甘い匂いのこの空間が幸せな職場。
お客さんもみんなウキウキしながらお菓子を選ぶ。
世界中がこんな風に幸せな空間なら、呪いも生まれないのに。そんな事を思ってしまう。
私は元呪術師だから。
呪術師は危ない仕事だ。任務で命を落としかけその時の恐怖で辞めてしまった。もともと向いてなかったんだと思う。
今でも呪いが見える度、恐ろしくて、関わり合いにならないようにしている。
店のドアが開いてベルが鳴る。駅から近いこの店舗は結構忙しい。
「いらっしゃいませ」
数人のスタッフがあいさつする。
私は奥で作業をしていたがホールに戻った。
そこにいたのは長身で白髪、しかもアイマスク姿という怪しげな男だった。
(五条悟だ…)
呪術師で知らない者はいない有名人。
でも話したこともないし、向こうも私の事なんか知らない。気付かれませんようにと目を逸らす。
顔が半分隠れているにも関わらず同僚達が色めき立っている。彼の注文を受けた子は甘い声に目がハートになっていた。
面識が無いとはいえ早く帰って欲しい。
帰り際にこちらを見られた気がしたが、彼の視線はどこに向けられているのか分からなかった。
次の日開店前に店の前の準備をしていると声をかけられた。
「おはようございます。少しお時間もらえますか?」
振り向かなくてもそこに居るのが誰か分かった。それほどまでに記憶に焼き付く声。3年ぶりだとは思えないほど、聞き慣れた声。
「七海さん…お久しぶりです。」
「元気そうですね。洋菓子店とはいい仕事先が見つかって良かったですね。」
少し店内を覗いて本題に入る。
「仕事の後時間を頂けませんか?私の連絡先です。終わったら迎えに来ます。」
「終わるのは20時頃で…」
「かまいませんよ、何時でも。」
七海さんから電話番号を受け取ると、また後で。と帰って行った。
胸の鼓動がうるさいくらい鳴り響いてる。
(七海さん、いきなりどうしたんだろ…)
呪術界から離れて全て忘れたかった。でもあの人のことだけは一生忘れられない。私の命の恩人。
七海さんにとってはそれだけの関係。数いる助けた人達の中の一人にすぎないのかもしれない。
でも私は七海さんが特別だった。
もちろん命の恩人は特別で当たり前だけど、七海さんに恋していた。でも呪術師を辞めようと決めていた私は想いを伝えることも、今後会うつもりもなかった。
(なんで今更…しかもわざわざ会いに来てくれるなんて。)
嬉しい半面、不安もよぎる。昨日五条悟が来たことも引っかかる。
仕事が終わっていつもより綺麗に身支度をして店を出ると、近くで七海さんが待っていた。
まだこちらには気付いていない。
立ち止まって気持ちを落ち着かせる。
日本人離れした顔立ちによく似合う金髪。
鍛えられた体つき、長い足。
今朝会ったばかりだけど、あの時はいきなりで頭の整理が追いついていなかった。
でも今目の前に居るのは本当に七海さんという実感が湧いてくる。
私は七海さんに駆け寄った。
「ごめんなさい。お待たせして。」
「お疲れ様です。行きましょうか。」
どこに行くのか不安そうにしていた私を見て、七海さんは、あぁ!と思い出したように「お腹空いてますか?」と聞いてきた。
私は笑顔で返事して、妹みたいに七海さんの横を歩く。身も心も捧げたくなる恋心を抱いていたあの頃のように。
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