「お帰りなさい、悟」

一緒に暮らす為の条件の一つ。

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『悟って呼んでよ。なんか他人行儀に聞こえるからさぁ。ゆりはもう一生僕と居ないといけないんだから。』

居ないといけない…私が悟さんと一緒にいるのは義務だからと思ってるのかな。

『私は悟がいいから一緒に居るの』

『知ってる』
彼のしてやったりな顔を見て、私からその言葉が出るのを待ってた事に気付かされた。

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「今日から仕事行ったんでしょ？大丈夫だった？セクハラとかされてない？」

帰ってくるなり私の全身を隅々までチェックして、満足したのか一度着替えてからまた抱きついてくる。

「私は大丈夫。悟のおかげで危ない呪い？とかに襲われないし」

「そうだけど…やっぱり魔法かけてもらわない？僕以外の男はゆりに触れられなくなる魔法♡」

「…対価は？」
お金なら払う。私が渡せる物ならなんでも渡す。でも悟にはもう失わせる事は出来ない。

「僕の片目」
「ぜっっっったいダメっ！！！」
冗談っぽく言ったつもりなんだろうけど、本気で全力で否定した。
宝物のようなその瞳を失うなんて、冗談でもやめて欲しい。

それにしてもちょっとキツく言いすぎたかな…

「それにっ…そんな魔法かけちゃって、もし、ね、そのっ、子供…ができて、男の子だったら、困る…し」

言い終わって恐る恐る彼を見上げる。

視界に入ってきたのは、私をその中に閉じ込めて光る、誰にも渡したくない、私の青い宝物。


「子供作ろっか。毎日ね♡」

「さと…んっ…」

どうやらやる気にさせてしまったみたい。こうなったら何言っても聞かないから、素直に抱えられてベッドに連れて行かれる。

「女の子がいいから頑張らないとねー！男の子にゆりのおっぱい飲ませてたら嫉妬しちゃうから。」

すでに子供が1人いるみたい…と思ったけど、ベッドに横になって私を見つめる目は欲情を孕んだ大人の男の目。

「子供が出来ても、悟が1番だよ。だからいっぱい頂戴ね。」