もう一度キスしてくれたら
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『硝子今どこ?』
外に出るといつのまにか、雨がしとしと降っていた。
校舎の隅に膝を抱えて座り込んで、硝子にメールする。
返事を待ってる間、五条に最後にされたキスを思い返して、唇に触れる。
時間にしたら1分もなかったはずだけど、私には時が止まったかと思うほど長く感じられて、その間に今までとは全然違う自分にされてしまった。
なるべく何も考えないように、俯いてメールがくるのを待っていた。
「…ゆり?」
誰かに声をかけられて顔を上げて、声の主を確かめる。
夏油は私の泣いて少し赤くなった目を見て、驚いた様だ。
「どうしたんだい?何かあった?」
今は隣に座られても大丈夫な雰囲気だ。私の様子がおかしい事を分かっていて、襲う様な真似はしないだろう。
「ねぇ、この前はなんであんな事したの?」
夏油は自分を落ち着かせる様に少しため息をついて、私を見て話す。
「…ゆりが好きなんだ。だから…抑えられなかった。怖い思いをさせてすまなかったね」
今で良かったかもしれない。以前だったら返事に困って、曖昧な期待をさせる様な事をしていたかもしれないから。
「夏油。ごめん。」
「いいんだよ。私が悪かった。ゆりは誰でもうまくやっていけると思うよ。例え非術師でもね。」
「どう言う意味?」
「そうだね…硝子に同じ事をすればバラされそうだと思うんだけど、ゆりは守ってあげたくなる様な、抱きしめたくなる感じがするんだよ」
私とは全く逆の考えに驚いた。でもなんか引っかかる。
「それって、私はチョロそうだって事じゃん」
「愛されやすい体質って事だよ。悟もそう感じてると思うけどね。」
五条の名前を出されてドキッとする。
「じゃあこの前は、愛されやすいのに彼氏も作れないで可哀想って慰めてくれたわけだ?」
誤魔化す様に悪態つく。可愛くないなと自分で思う。
「いや…そういう訳じゃ……でも少し元気になったみたいで良かったよ」
「お前はホントに優等生だな。今自分をフッたばっかの女の心配なんかして…」
なんにも聞かないで、私の気を少し紛らわせてくれて…
「ありがとう。」
「雨も止みそうだし、行こうか。」
結局硝子から返事はなかったから、部屋に戻る事にした。
夏油と並んで歩いていても、私が考えるのは五条の事だった。
外に出るといつのまにか、雨がしとしと降っていた。
校舎の隅に膝を抱えて座り込んで、硝子にメールする。
返事を待ってる間、五条に最後にされたキスを思い返して、唇に触れる。
時間にしたら1分もなかったはずだけど、私には時が止まったかと思うほど長く感じられて、その間に今までとは全然違う自分にされてしまった。
なるべく何も考えないように、俯いてメールがくるのを待っていた。
「…ゆり?」
誰かに声をかけられて顔を上げて、声の主を確かめる。
夏油は私の泣いて少し赤くなった目を見て、驚いた様だ。
「どうしたんだい?何かあった?」
今は隣に座られても大丈夫な雰囲気だ。私の様子がおかしい事を分かっていて、襲う様な真似はしないだろう。
「ねぇ、この前はなんであんな事したの?」
夏油は自分を落ち着かせる様に少しため息をついて、私を見て話す。
「…ゆりが好きなんだ。だから…抑えられなかった。怖い思いをさせてすまなかったね」
今で良かったかもしれない。以前だったら返事に困って、曖昧な期待をさせる様な事をしていたかもしれないから。
「夏油。ごめん。」
「いいんだよ。私が悪かった。ゆりは誰でもうまくやっていけると思うよ。例え非術師でもね。」
「どう言う意味?」
「そうだね…硝子に同じ事をすればバラされそうだと思うんだけど、ゆりは守ってあげたくなる様な、抱きしめたくなる感じがするんだよ」
私とは全く逆の考えに驚いた。でもなんか引っかかる。
「それって、私はチョロそうだって事じゃん」
「愛されやすい体質って事だよ。悟もそう感じてると思うけどね。」
五条の名前を出されてドキッとする。
「じゃあこの前は、愛されやすいのに彼氏も作れないで可哀想って慰めてくれたわけだ?」
誤魔化す様に悪態つく。可愛くないなと自分で思う。
「いや…そういう訳じゃ……でも少し元気になったみたいで良かったよ」
「お前はホントに優等生だな。今自分をフッたばっかの女の心配なんかして…」
なんにも聞かないで、私の気を少し紛らわせてくれて…
「ありがとう。」
「雨も止みそうだし、行こうか。」
結局硝子から返事はなかったから、部屋に戻る事にした。
夏油と並んで歩いていても、私が考えるのは五条の事だった。