あの頃から
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遠くから声が聞こえる。
あ、五条さんの声…
夢かな。
ぼんやりと視界が明るくなって、声の方に目を向ける。
アイマスクが首まで下げられて、青く輝く六眼があらわになっている。
五条さん、ずっとずっと好きだった。
夢の中でくらいは自分の欲望のまま求めてもいいよね。
夢の中の彼の頬に手を伸ばす。
その手を取って優しく握ってくれる。
大きな手。端麗な顔立ちからは連想できない男の人の手だ。
離したくなくて力の入らない体で精一杯握り返す。
「気がついた?僕の事分かる?」
…本物?…現実?
「五条さん…私…」
徐々に記憶の整理が出来てきて、昨夜のことを思い出してきた。
「ごめんなさい。迷惑かけてしまって。」
五条さんの手を借りながら体を起こしてベッドに腰掛ける。そのままベッドサイドに座っていた五条さんに頭を下げた。
「ごめん、僕のミスだ。ちゃんと守れなかった。」
「私が先走ったのが原因ですから、謝らないで下さい。」
「いや、任務に呼んだのは僕だ。ゆりを呼べば無茶してしまう事くらい分かってたはずなのに。ずっと側にいるべきだった。」
閉じ込めてギュッときつく縛っていた紐がパチンと切れた様な感じだった。
「…いて…下さい、守ってくれるって…言いましたよね」
いつも強がってしまう私の本当の気持ち。
「五条さんが大好きなんです…ずっと…」
震える声で言葉にした途端涙が止まらなくなった。好きで好きで胸が苦しい。
想いを伝えたものの何を言われるのか怖くて下を向いてしまう。あの頃はこんなに臆病じゃなかったのにな。
五条さんが立ち上がり、私の横に座り直して手を取る。
驚いて顔を上げた。蒼い瞳と一瞬目が合って次の瞬間彼の胸の中にぐっと引き寄せられる。
服の上からでも分かる、鍛えられた身体。
鼓動が聞こえる。暖かい。
本当に現実なのだろうか。ずっとこうして抱きしめられたかった。考えないようにして、忘れたつもりだったのに。
彼を確かめる様に顔を埋める。
この時まで気がつかなかった…。
「五条さん…術式、解いてる…?」
あ、五条さんの声…
夢かな。
ぼんやりと視界が明るくなって、声の方に目を向ける。
アイマスクが首まで下げられて、青く輝く六眼があらわになっている。
五条さん、ずっとずっと好きだった。
夢の中でくらいは自分の欲望のまま求めてもいいよね。
夢の中の彼の頬に手を伸ばす。
その手を取って優しく握ってくれる。
大きな手。端麗な顔立ちからは連想できない男の人の手だ。
離したくなくて力の入らない体で精一杯握り返す。
「気がついた?僕の事分かる?」
…本物?…現実?
「五条さん…私…」
徐々に記憶の整理が出来てきて、昨夜のことを思い出してきた。
「ごめんなさい。迷惑かけてしまって。」
五条さんの手を借りながら体を起こしてベッドに腰掛ける。そのままベッドサイドに座っていた五条さんに頭を下げた。
「ごめん、僕のミスだ。ちゃんと守れなかった。」
「私が先走ったのが原因ですから、謝らないで下さい。」
「いや、任務に呼んだのは僕だ。ゆりを呼べば無茶してしまう事くらい分かってたはずなのに。ずっと側にいるべきだった。」
閉じ込めてギュッときつく縛っていた紐がパチンと切れた様な感じだった。
「…いて…下さい、守ってくれるって…言いましたよね」
いつも強がってしまう私の本当の気持ち。
「五条さんが大好きなんです…ずっと…」
震える声で言葉にした途端涙が止まらなくなった。好きで好きで胸が苦しい。
想いを伝えたものの何を言われるのか怖くて下を向いてしまう。あの頃はこんなに臆病じゃなかったのにな。
五条さんが立ち上がり、私の横に座り直して手を取る。
驚いて顔を上げた。蒼い瞳と一瞬目が合って次の瞬間彼の胸の中にぐっと引き寄せられる。
服の上からでも分かる、鍛えられた身体。
鼓動が聞こえる。暖かい。
本当に現実なのだろうか。ずっとこうして抱きしめられたかった。考えないようにして、忘れたつもりだったのに。
彼を確かめる様に顔を埋める。
この時まで気がつかなかった…。
「五条さん…術式、解いてる…?」