あの頃から
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(旅行かぁ、どこ行くのかなぁ?温泉とか?)
昨日困惑していた頭が落ち着いて、五条さんと旅行行くんだ!という実感が湧いてくると、急いで準備を始めた。
学校までは電車で行くことにした。いつもは車だけど、旅行という雰囲気を出したかったから。
電車に揺られながら少し昔のことを思い出す。
高専時代、面倒を見てもらったのは最初の数ヶ月のみだった。
とはいえ体術では話にならない私は術式の使い方、応用をアドバイスしてもらう事が多かった。
五条さんに告白したのは夏。
「興味ないんだよね」
性格が悪い事は承知の上でもやっぱり傷付く。
「どストレート過ぎますよ」
「でもオマエの術式には少し興味あるよ。鍛えれば絶対使える術師になる」
「使える、ね…。じゃあ私に向いてる任務が来たら一緒に行って下さいね。」
泣くのは絶対イヤだったから精一杯の明るい声で言ったつもり。
「いいけどさぁ、ヤバくなっても助けないよ?ガキのお守りはもうごめんだね。」
少しは歯に絹着せてもらいたいものだ…。
でもこんな人だと分かってても好きだから仕方ない。
「いいですよ!もうっ!」
「じゃあね」
不貞腐れて投げやりになっている私の頭をポンっと叩いて行ってしまった。
触れられた様で、そうでない感触があった。
私の術式は広範囲の呪力探知と伝達。
簡単に言えば術式が発動した場合、正確にその場所の特定が出来る。それから呪力を使っての情報伝達もある程度可能だ。
この頃から五条さんが術式をずっと発動している事を私は感知していた。ただ六眼のように術式の内容は分からない。
だからこの時触れられて初めて五条さんが無下限のバリアを纏っていることを知った。
正確には触れれていないのだけれど。
(五条さんに触れることは一生出来ないなぁ)
それからしばらくして夏油さんがいなくなった。
私の所に血相を変えた五条さんが来た。
「お前の術式で傑の居場所を探せ」
胸ぐらを掴み掛かる勢いで放ったその言葉は今まで聞いた事がないほど恐ろしい声で、私は震えてしまった。
「やっ、やってます!でも…ずっと術式を発動してられないし、夏油さんが呪力を抑えていたら見つかりません…」
この頃3級だった私には五条さんの力にはなれなかった。
その後はまともに話すことすら無くなって卒業を迎えた。
私の残りの学生生活は"使える"術師になれる様、ひたすら鍛えるのみだった。
昨日困惑していた頭が落ち着いて、五条さんと旅行行くんだ!という実感が湧いてくると、急いで準備を始めた。
学校までは電車で行くことにした。いつもは車だけど、旅行という雰囲気を出したかったから。
電車に揺られながら少し昔のことを思い出す。
高専時代、面倒を見てもらったのは最初の数ヶ月のみだった。
とはいえ体術では話にならない私は術式の使い方、応用をアドバイスしてもらう事が多かった。
五条さんに告白したのは夏。
「興味ないんだよね」
性格が悪い事は承知の上でもやっぱり傷付く。
「どストレート過ぎますよ」
「でもオマエの術式には少し興味あるよ。鍛えれば絶対使える術師になる」
「使える、ね…。じゃあ私に向いてる任務が来たら一緒に行って下さいね。」
泣くのは絶対イヤだったから精一杯の明るい声で言ったつもり。
「いいけどさぁ、ヤバくなっても助けないよ?ガキのお守りはもうごめんだね。」
少しは歯に絹着せてもらいたいものだ…。
でもこんな人だと分かってても好きだから仕方ない。
「いいですよ!もうっ!」
「じゃあね」
不貞腐れて投げやりになっている私の頭をポンっと叩いて行ってしまった。
触れられた様で、そうでない感触があった。
私の術式は広範囲の呪力探知と伝達。
簡単に言えば術式が発動した場合、正確にその場所の特定が出来る。それから呪力を使っての情報伝達もある程度可能だ。
この頃から五条さんが術式をずっと発動している事を私は感知していた。ただ六眼のように術式の内容は分からない。
だからこの時触れられて初めて五条さんが無下限のバリアを纏っていることを知った。
正確には触れれていないのだけれど。
(五条さんに触れることは一生出来ないなぁ)
それからしばらくして夏油さんがいなくなった。
私の所に血相を変えた五条さんが来た。
「お前の術式で傑の居場所を探せ」
胸ぐらを掴み掛かる勢いで放ったその言葉は今まで聞いた事がないほど恐ろしい声で、私は震えてしまった。
「やっ、やってます!でも…ずっと術式を発動してられないし、夏油さんが呪力を抑えていたら見つかりません…」
この頃3級だった私には五条さんの力にはなれなかった。
その後はまともに話すことすら無くなって卒業を迎えた。
私の残りの学生生活は"使える"術師になれる様、ひたすら鍛えるのみだった。