あの頃から
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学長に任務の報告をしている間、私は多分上の空だっただろう。
五条さんに言われた「ゆりが心配なんだよ」という一言が嬉しい反面、辛く胸をえぐる。あぁ、私はまだまだなんだろうな。
私は伊地知ほど親密ではないけど、長く五条さんとの付き合いがある方だと思う。
でもそんな事言われた事なかった。
何で今日はそんな事を言って来たのか気になって仕方がなかった。
任務の疲れもあって、この郊外にある学校からすぐに帰る気にはなれずに少しぼーっと学生達を眺めていた。
「どうかしたんですか?」
聞き覚えのある、低く落ち着いた、丁寧な言葉使いと声。
「座っても?」
「お疲れ様です!どうぞ!七海さんも任務でですか?」
「ええ。少々厄介な任務を押し付けられましてね。」
怒ってはいないものの呆れたような苛立ちが伝わってくる。きっと五条さんに違いない。
「あなたもかなりお疲れの様ですが、無理はいけませんよ。」
「七海さん…ありがとうございます。さっき五条さんにも似た様な事言われちゃって。私の事が心配だとか、本当かなって感じですけどね。」
「………」
あれ?大人of大人の七海さんに無視されてる?
少し顔をしかめて黙ってしまった七海さんに恐る恐る問いかける。
「七海さん?どうかされましたか…?」
「すみません。今のあなたは結構分かりやすく疲れた顔してますよ。休むのも仕事のうちです。少し長めに休暇を取ったらどうですか?」
「そんな顔に出てました…?そっかぁ。そうですよね。倒れて呪霊に食べられる前に休みます!」
「素直でよろしいです。では私はこれで。」
「ありがとうございました。七海さんもお気をつけて。」
きちっとしたスーツ姿の大きい背中を見送って、窓に映った自分の顔を改めて見てみる。
(五条さんにあんな事言われて、スッキリしない顔してたからなぁ。正直こんな気持ちでゆっくり休暇って気にはなれないけど、、、)
「ちょっと休むか。」
そうぽつんと声に出して、立ち上がり顔を上げてドキッとした。
「帰るの?」
「はい。それから、しばらくお休みをいただこうかと思ってます。」
「そう!それはいいね!」
自分のおかげだと思っているのか、やけにニコニコしている。七海さんが来た事言ってしまおうか、と思ったが黙っておいた。
「じゃぁさ、いいとこ連れてってあげるから、明日旅行の準備してここ来て」
「え?旅行?五条さんと?」
「そっ!国内だからパスポートはいらないよ」
「えぇ?!でも…え?いきなり…?」
突然の事態に頭の整理が追いつかず返答に困っている私を置き去りに、決定事項のように時間を指定し、じゃぁよろしく!と去って行く五条さん。
(本当に行くの?2人で?)
もちろん嬉しい。本気で心配してくれてたんだと泣きそうになる。
でもどこか100%手放しで喜べない感じがしていた。
五条さんに言われた「ゆりが心配なんだよ」という一言が嬉しい反面、辛く胸をえぐる。あぁ、私はまだまだなんだろうな。
私は伊地知ほど親密ではないけど、長く五条さんとの付き合いがある方だと思う。
でもそんな事言われた事なかった。
何で今日はそんな事を言って来たのか気になって仕方がなかった。
任務の疲れもあって、この郊外にある学校からすぐに帰る気にはなれずに少しぼーっと学生達を眺めていた。
「どうかしたんですか?」
聞き覚えのある、低く落ち着いた、丁寧な言葉使いと声。
「座っても?」
「お疲れ様です!どうぞ!七海さんも任務でですか?」
「ええ。少々厄介な任務を押し付けられましてね。」
怒ってはいないものの呆れたような苛立ちが伝わってくる。きっと五条さんに違いない。
「あなたもかなりお疲れの様ですが、無理はいけませんよ。」
「七海さん…ありがとうございます。さっき五条さんにも似た様な事言われちゃって。私の事が心配だとか、本当かなって感じですけどね。」
「………」
あれ?大人of大人の七海さんに無視されてる?
少し顔をしかめて黙ってしまった七海さんに恐る恐る問いかける。
「七海さん?どうかされましたか…?」
「すみません。今のあなたは結構分かりやすく疲れた顔してますよ。休むのも仕事のうちです。少し長めに休暇を取ったらどうですか?」
「そんな顔に出てました…?そっかぁ。そうですよね。倒れて呪霊に食べられる前に休みます!」
「素直でよろしいです。では私はこれで。」
「ありがとうございました。七海さんもお気をつけて。」
きちっとしたスーツ姿の大きい背中を見送って、窓に映った自分の顔を改めて見てみる。
(五条さんにあんな事言われて、スッキリしない顔してたからなぁ。正直こんな気持ちでゆっくり休暇って気にはなれないけど、、、)
「ちょっと休むか。」
そうぽつんと声に出して、立ち上がり顔を上げてドキッとした。
「帰るの?」
「はい。それから、しばらくお休みをいただこうかと思ってます。」
「そう!それはいいね!」
自分のおかげだと思っているのか、やけにニコニコしている。七海さんが来た事言ってしまおうか、と思ったが黙っておいた。
「じゃぁさ、いいとこ連れてってあげるから、明日旅行の準備してここ来て」
「え?旅行?五条さんと?」
「そっ!国内だからパスポートはいらないよ」
「えぇ?!でも…え?いきなり…?」
突然の事態に頭の整理が追いつかず返答に困っている私を置き去りに、決定事項のように時間を指定し、じゃぁよろしく!と去って行く五条さん。
(本当に行くの?2人で?)
もちろん嬉しい。本気で心配してくれてたんだと泣きそうになる。
でもどこか100%手放しで喜べない感じがしていた。