あの頃から
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「五条さん、術式解いてる…?」
私の問いかけに抱き締められていた腕の力が緩む。
そっと体を離して、返事を待つように彼の顔を見る。
五条さんは何も言わずに涙で濡れている私の頬を優しく拭って、頭を撫でてくれた。
髪の毛一本一本で彼を感じている様な気持ちよさに思わず目を閉じる。
えっ…?
唇に当たる柔らかい感触に驚いて目を開けると、眼前に伏せられた長く綺麗な睫毛。髪の色と同じでキラキラ光って眩しい。
目を閉じてもその一瞬の光景が脳裏に焼き付いて離れなかった。
永遠に感じられるほど続いているその光景に、無量空処の中はこんな感じなのかなと思考が止まっている頭の中でそんなことが浮かぶ。
彼の唇は少し離れたかと思うとすぐに何度も押し寄せてきて、私の呼吸を奪う。
でもそんな事どうでもよかった。求める様に彼の頸に腕をまわす。
どれだけそうしていたか分からない。
体が酸素を求める限界まで来た時、五条さんは少し体を離し、また頬を触る。
「…五条…さん…?」
息が上がって苦しい。
「ずっと触れたかった。もちろん術式越しなんかじゃなくて。でも大事なものを壊してしまいそうで、この気持ちも誤魔化して来た。」
私の唇を指でなぞりながら話す彼もさっきの私と同じ、少し臆病に見えた。
酸欠でぼんやりする頭に五条さんの声が広がる。
「愛してる」
初めて見る五条さんの切ない表情とその言葉は私には重すぎて、胸が押し潰されたように苦しかった。
愛してる
愛を囁くその言葉も、私達の間では呪いの言葉に聞こえる。ずっと積み重なって来た想いに呪いが掛かっていない訳がない。
「私も…愛してます」
私達は一生消えない呪いをかけあう。
私の問いかけに抱き締められていた腕の力が緩む。
そっと体を離して、返事を待つように彼の顔を見る。
五条さんは何も言わずに涙で濡れている私の頬を優しく拭って、頭を撫でてくれた。
髪の毛一本一本で彼を感じている様な気持ちよさに思わず目を閉じる。
えっ…?
唇に当たる柔らかい感触に驚いて目を開けると、眼前に伏せられた長く綺麗な睫毛。髪の色と同じでキラキラ光って眩しい。
目を閉じてもその一瞬の光景が脳裏に焼き付いて離れなかった。
永遠に感じられるほど続いているその光景に、無量空処の中はこんな感じなのかなと思考が止まっている頭の中でそんなことが浮かぶ。
彼の唇は少し離れたかと思うとすぐに何度も押し寄せてきて、私の呼吸を奪う。
でもそんな事どうでもよかった。求める様に彼の頸に腕をまわす。
どれだけそうしていたか分からない。
体が酸素を求める限界まで来た時、五条さんは少し体を離し、また頬を触る。
「…五条…さん…?」
息が上がって苦しい。
「ずっと触れたかった。もちろん術式越しなんかじゃなくて。でも大事なものを壊してしまいそうで、この気持ちも誤魔化して来た。」
私の唇を指でなぞりながら話す彼もさっきの私と同じ、少し臆病に見えた。
酸欠でぼんやりする頭に五条さんの声が広がる。
「愛してる」
初めて見る五条さんの切ない表情とその言葉は私には重すぎて、胸が押し潰されたように苦しかった。
愛してる
愛を囁くその言葉も、私達の間では呪いの言葉に聞こえる。ずっと積み重なって来た想いに呪いが掛かっていない訳がない。
「私も…愛してます」
私達は一生消えない呪いをかけあう。