Sweet pea
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彼が出て行ってから少しして外が騒がしくなった
数は分かったけれど相手の力がわかるほどは回復していない
蔵馬より強かったらどうしよう……
繋がれて監禁されてるとはいえ3食は出るし、それ以外は特に何もされていない
変なところに連れていかれるよりはここにいた方が安全ではある、と思う……
……私がある程度回復したあとはどうなるかわからないけれど
少しすると騒がしかった外が静かになった
決着がついたようだ
再びこの暗い部屋に光がはいる
顔を上げると蔵馬が何事も無かったように入ってきた
「ただの雑魚妖怪だったが……その能力便利だな」
「感知能力のこと……?」
その問に蔵馬は答えず腕を組んで少し目線を下げる
何かを考えて決まったのか私の方へ視線を戻した
鋭い目と視線が交わる
「金色の綺麗な目……」
言ってからハッとした
恥ずかしくなって急いで目をそらして俯く
あー、何言ってるんだろう……
でも本当にそう思った
最初に見た時のあの恐ろしく冷たい感じが今はしなくて……
なにも考えずに彼の目を見たら、つい……
蔵馬が近づいてくる
数歩歩いて私の前で止まる
身構えたがしゃがんで足の様子を見はじめたのを見て力を抜く
最初に手当されてから変えられていなかったがあのよく効く薬草と毎日出された薬のおかげで傷は無くなっていた
すごく苦くて不味かったけど……
効果を知らなければ食べなかったと思う
足は貫かれていたからもっとかかると思っていたのに……
「手当と薬、ありがとう……あの薬草は良く効く希少なやつなのに……」
「……おかしな奴だな、そうしたのはオレだが?」
そうなんだけど……
そうなんだけどね……何となくお礼が言いたかった
彼が言うように私をここに連れてくるにあたって怪我させたのは彼自身なのだ
「気が変わった、お前を売るのはやめだ」
「え?」
突然の言葉に驚いてはじかれたように顔を上げた
さっきとは違って今度は間近で視線が交わる
蔵馬の手が私の頬を撫でる
「お前の能力をオレのために使え、それが条件だ」
それで売られなくなるなら何でもしよう
売られて辛い思いをしたくはない
仲間の話のようにはなりたくない……!
「そ、それで……売られないで済むのなら、いくらでも」
震え声で視線を合わせたままそう答える
私の答えに満足したのか少し雰囲気が変わった
私の事をまだ信用していないのは何となく分かるし私だってそうだけれど
でも答える前より威圧感みたいなものが無くなった気がする
急に彼が私の首に顔を近づけた
反応するより早く首に少しの痛みを感じる
蔵馬は顔を上げ私の首を見てから立ち上がった
「……お前には言っておく必要があるな」
「なんですか?」
「オレはいつか国を作るつもりだ」
「国……」
「今は金が必要なのと名を上げるために手っ取り早い盗賊をしている……資金の為にお前を売るつもりだったが、能力面で意外と便利そうだからな」
「妖力が戻れば治癒能力が使えるわ、知っての通り種族特有の能力もある……感知能力ももう少し情報がわかるようになる……損はさせないわ」
顔を上げてしっかり彼を見据える
首が少し気になるけどとりあえずは私は使えるんだって事伝えなきゃ……
彼の気が変わらないうちに
「ここを知られた以上ここには置いておけないな、移動するぞ」
給仕係の人にも移動する事を伝えると蔵馬は私の方をみて枷を壊した
立って歩けないほどではないが早くは移動できなさそうだ
傷は塞がってはいるが中はまだ完璧に治っていないようで歩こうと力を入れたらひどく痛んだ
「いっ……」
「流石にまだ痛むか、完治はしていなかったようだな」
そう言って正面に来て屈むと私を俵かつぎにした
急な浮遊感に驚いて思わず背中にしがみついた
「え、わあ!?」
「お前に合わせて歩くのでは時間がかかる」
部屋から出ると階段を上がった
どうやら地下室だったみたいだ
1階には他に2つくらい部屋があるだけの小さな建物だった
建物から出ると蔵馬は1度私を降ろすと服の中からなにか取り出し掌に乗せた
すると乗っていたものが光り、蔵馬から羽のようなものが生える
「は、はね……?」
「浮葉科の魔界植物だ」
一言で答えると今度は横抱きにして
飛んだ
「ひっ……!!」
今度は咄嗟に首にしがみつくとこらえ切れなかったと見えてクツクツ笑う声が聞えた
お、落ちないよね?
私高いところ怖いみたいだ
「高所は苦手か?」
「そ、そうみたい……ゆ……揺らさないでね」
「ほう?」
蔵馬を見るとオモチャを見つけたと言わんばかりに悪い顔をしていた
アジトにつく頃には私はげっそりとしてフラフラだった
数は分かったけれど相手の力がわかるほどは回復していない
蔵馬より強かったらどうしよう……
繋がれて監禁されてるとはいえ3食は出るし、それ以外は特に何もされていない
変なところに連れていかれるよりはここにいた方が安全ではある、と思う……
……私がある程度回復したあとはどうなるかわからないけれど
少しすると騒がしかった外が静かになった
決着がついたようだ
再びこの暗い部屋に光がはいる
顔を上げると蔵馬が何事も無かったように入ってきた
「ただの雑魚妖怪だったが……その能力便利だな」
「感知能力のこと……?」
その問に蔵馬は答えず腕を組んで少し目線を下げる
何かを考えて決まったのか私の方へ視線を戻した
鋭い目と視線が交わる
「金色の綺麗な目……」
言ってからハッとした
恥ずかしくなって急いで目をそらして俯く
あー、何言ってるんだろう……
でも本当にそう思った
最初に見た時のあの恐ろしく冷たい感じが今はしなくて……
なにも考えずに彼の目を見たら、つい……
蔵馬が近づいてくる
数歩歩いて私の前で止まる
身構えたがしゃがんで足の様子を見はじめたのを見て力を抜く
最初に手当されてから変えられていなかったがあのよく効く薬草と毎日出された薬のおかげで傷は無くなっていた
すごく苦くて不味かったけど……
効果を知らなければ食べなかったと思う
足は貫かれていたからもっとかかると思っていたのに……
「手当と薬、ありがとう……あの薬草は良く効く希少なやつなのに……」
「……おかしな奴だな、そうしたのはオレだが?」
そうなんだけど……
そうなんだけどね……何となくお礼が言いたかった
彼が言うように私をここに連れてくるにあたって怪我させたのは彼自身なのだ
「気が変わった、お前を売るのはやめだ」
「え?」
突然の言葉に驚いてはじかれたように顔を上げた
さっきとは違って今度は間近で視線が交わる
蔵馬の手が私の頬を撫でる
「お前の能力をオレのために使え、それが条件だ」
それで売られなくなるなら何でもしよう
売られて辛い思いをしたくはない
仲間の話のようにはなりたくない……!
「そ、それで……売られないで済むのなら、いくらでも」
震え声で視線を合わせたままそう答える
私の答えに満足したのか少し雰囲気が変わった
私の事をまだ信用していないのは何となく分かるし私だってそうだけれど
でも答える前より威圧感みたいなものが無くなった気がする
急に彼が私の首に顔を近づけた
反応するより早く首に少しの痛みを感じる
蔵馬は顔を上げ私の首を見てから立ち上がった
「……お前には言っておく必要があるな」
「なんですか?」
「オレはいつか国を作るつもりだ」
「国……」
「今は金が必要なのと名を上げるために手っ取り早い盗賊をしている……資金の為にお前を売るつもりだったが、能力面で意外と便利そうだからな」
「妖力が戻れば治癒能力が使えるわ、知っての通り種族特有の能力もある……感知能力ももう少し情報がわかるようになる……損はさせないわ」
顔を上げてしっかり彼を見据える
首が少し気になるけどとりあえずは私は使えるんだって事伝えなきゃ……
彼の気が変わらないうちに
「ここを知られた以上ここには置いておけないな、移動するぞ」
給仕係の人にも移動する事を伝えると蔵馬は私の方をみて枷を壊した
立って歩けないほどではないが早くは移動できなさそうだ
傷は塞がってはいるが中はまだ完璧に治っていないようで歩こうと力を入れたらひどく痛んだ
「いっ……」
「流石にまだ痛むか、完治はしていなかったようだな」
そう言って正面に来て屈むと私を俵かつぎにした
急な浮遊感に驚いて思わず背中にしがみついた
「え、わあ!?」
「お前に合わせて歩くのでは時間がかかる」
部屋から出ると階段を上がった
どうやら地下室だったみたいだ
1階には他に2つくらい部屋があるだけの小さな建物だった
建物から出ると蔵馬は1度私を降ろすと服の中からなにか取り出し掌に乗せた
すると乗っていたものが光り、蔵馬から羽のようなものが生える
「は、はね……?」
「浮葉科の魔界植物だ」
一言で答えると今度は横抱きにして
飛んだ
「ひっ……!!」
今度は咄嗟に首にしがみつくとこらえ切れなかったと見えてクツクツ笑う声が聞えた
お、落ちないよね?
私高いところ怖いみたいだ
「高所は苦手か?」
「そ、そうみたい……ゆ……揺らさないでね」
「ほう?」
蔵馬を見るとオモチャを見つけたと言わんばかりに悪い顔をしていた
アジトにつく頃には私はげっそりとしてフラフラだった