Sweet pea
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「それが噂の能力か、確かに危険だな」
噂?
私の種族の話よね
捕まりたくないけどどうやったって逃げられそうにない
ただ立ってるだけたのに隙がなさすぎる
それにさっきの……植物を操れるの……?
だとしたらこんな森じゃ不利すぎる
「大した妖気だな、さていつまでもつ?」
フッと笑ってそういうと周りの木々がのびはじめ襲いかかってきた
必死に避けるがあまりの量に避けきれず傷が増えていく
血で応戦するが捌ききれない
こんなにずっと毒を作り続けた事ない
妖気の消耗が激しすぎる……!
それに私だけ動かされて体力が……
なんとか木の間から血を妖怪の方へ飛ばすが簡単に避けられた
うう、血を流しすぎたのかクラクラする
一瞬意識が飛んだ瞬間、両足に木が突き刺さった
あまりの痛さに立っていられず四つん這いになる
「っ……!!」
「鬼ごっこはそろそろおしまいだ」
「いや、やだ……来ないで……」
ゆっくりと近づいてくる
どこかを殴られたのか目の前が真っ暗になった
顔に冷たい感触があり飛び起きる
しかし怪我のせいで激痛が走り悶え苦しむ事になった
「そんな怪我で飛び起きたらそうなるに決まっている……馬鹿なのか?」
声のする方を見ると長い耳と触覚の様な角が生えた男がベッドの隣に座っていた
妖気で毒を練ってみるものの全く体が反応しない
痛みで起き上がれないでいるとその男は顔を近づけてきた
「へえ?寝ている時もなかなか綺麗だと思ったが……起きたらもっといいな」
顔を覗き込むようにしてじっと私を見つめる
やがて満足したのかニヤリと笑うと私の頬に口付けを落とした
「な、なにするの!!」
痛む手を振り上げて顔を叩こうとするが簡単に避けられる
男はまたニヤっと笑うと背を向けて部屋のドアの前まで歩いていき、ノブに手をかけたところでこちらを振りかえった
「気に入った……蔵馬は売り飛ばすつもりだろうが、その前に俺がお前を貰うぜ」
そう言って部屋を出て行った
何なのアイツ……!!
触れられた頬を手の甲で擦ると大きな溜息を吐いた
深呼吸をして自分がどうなっているのかを考える
全身治療されていてそこらかしこに包帯やガーゼが見える
ガーゼを少しめくると薬草が見えた
この薬草、かなり効果が高いやつだ……
お母様の本に書いてあった物と特徴が一緒
香りとか色とか……
あの男、蔵馬って言ってた
それがあの銀色の妖怪?
結局彼にキズひとつつけることが出来なかった
彼はただ腕を組んで立っていただけだったのに
……もう、駄目なのかな
お母様みたいに捕まってしまった
やりたい事沢山あったのに
ふと足に違和感を覚える
痛む足を少し動かして布団をめくると足枷が付けられていてその先に鉄球が付けられていた
能力さえ使えばこんなものすぐ外せるけれど
外したところで再び捕まるのがオチよね
まず、歩けないし
いや、能力が使えない事がバレてる?
深いため息が漏れる
妖気放出のし過ぎと体のダメージを考えると完治まで2週間はかかるか……?
妖気が全く出せないこんな状態じゃ逃げる事なんて夢のまた夢
さっき売り飛ばすつもりだって言っていたから見た目が良くなるまでは大丈夫なのかな?
それまでに回復できる……?
……いや、期待はできないか
こんな状態でも買うような奴はきっと居る
種族だけでも価値は高いみたいだし
傷なんてあってもそのうち癒えるし
そんなことを考えていると徐々に考えるのが億劫に感じてきた
もうどうにでもなれと少し眠ろうと思った矢先にドアが開いた
「起きたか」
この声は……!!
首だけドアの方へ向けると銀色の妖怪がこちらへ向かってきているところだった
何をされるのか恐怖でいっぱいになっていると布団をめくられ足を触られた
反射的にピクっと足を動かすと激痛におそわれた
「まだまだ時間はかかるな」
そういうと足の包帯と薬草を変えた
私に対して何の感情も抱かずに事務的に事を進めている
まるで物を触っているかのように
「あなたが蔵馬?」
意を決して話しかけると気温が下がったような錯覚を覚えるほどの冷たい目が私を見た
噂?
私の種族の話よね
捕まりたくないけどどうやったって逃げられそうにない
ただ立ってるだけたのに隙がなさすぎる
それにさっきの……植物を操れるの……?
だとしたらこんな森じゃ不利すぎる
「大した妖気だな、さていつまでもつ?」
フッと笑ってそういうと周りの木々がのびはじめ襲いかかってきた
必死に避けるがあまりの量に避けきれず傷が増えていく
血で応戦するが捌ききれない
こんなにずっと毒を作り続けた事ない
妖気の消耗が激しすぎる……!
それに私だけ動かされて体力が……
なんとか木の間から血を妖怪の方へ飛ばすが簡単に避けられた
うう、血を流しすぎたのかクラクラする
一瞬意識が飛んだ瞬間、両足に木が突き刺さった
あまりの痛さに立っていられず四つん這いになる
「っ……!!」
「鬼ごっこはそろそろおしまいだ」
「いや、やだ……来ないで……」
ゆっくりと近づいてくる
どこかを殴られたのか目の前が真っ暗になった
顔に冷たい感触があり飛び起きる
しかし怪我のせいで激痛が走り悶え苦しむ事になった
「そんな怪我で飛び起きたらそうなるに決まっている……馬鹿なのか?」
声のする方を見ると長い耳と触覚の様な角が生えた男がベッドの隣に座っていた
妖気で毒を練ってみるものの全く体が反応しない
痛みで起き上がれないでいるとその男は顔を近づけてきた
「へえ?寝ている時もなかなか綺麗だと思ったが……起きたらもっといいな」
顔を覗き込むようにしてじっと私を見つめる
やがて満足したのかニヤリと笑うと私の頬に口付けを落とした
「な、なにするの!!」
痛む手を振り上げて顔を叩こうとするが簡単に避けられる
男はまたニヤっと笑うと背を向けて部屋のドアの前まで歩いていき、ノブに手をかけたところでこちらを振りかえった
「気に入った……蔵馬は売り飛ばすつもりだろうが、その前に俺がお前を貰うぜ」
そう言って部屋を出て行った
何なのアイツ……!!
触れられた頬を手の甲で擦ると大きな溜息を吐いた
深呼吸をして自分がどうなっているのかを考える
全身治療されていてそこらかしこに包帯やガーゼが見える
ガーゼを少しめくると薬草が見えた
この薬草、かなり効果が高いやつだ……
お母様の本に書いてあった物と特徴が一緒
香りとか色とか……
あの男、蔵馬って言ってた
それがあの銀色の妖怪?
結局彼にキズひとつつけることが出来なかった
彼はただ腕を組んで立っていただけだったのに
……もう、駄目なのかな
お母様みたいに捕まってしまった
やりたい事沢山あったのに
ふと足に違和感を覚える
痛む足を少し動かして布団をめくると足枷が付けられていてその先に鉄球が付けられていた
能力さえ使えばこんなものすぐ外せるけれど
外したところで再び捕まるのがオチよね
まず、歩けないし
いや、能力が使えない事がバレてる?
深いため息が漏れる
妖気放出のし過ぎと体のダメージを考えると完治まで2週間はかかるか……?
妖気が全く出せないこんな状態じゃ逃げる事なんて夢のまた夢
さっき売り飛ばすつもりだって言っていたから見た目が良くなるまでは大丈夫なのかな?
それまでに回復できる……?
……いや、期待はできないか
こんな状態でも買うような奴はきっと居る
種族だけでも価値は高いみたいだし
傷なんてあってもそのうち癒えるし
そんなことを考えていると徐々に考えるのが億劫に感じてきた
もうどうにでもなれと少し眠ろうと思った矢先にドアが開いた
「起きたか」
この声は……!!
首だけドアの方へ向けると銀色の妖怪がこちらへ向かってきているところだった
何をされるのか恐怖でいっぱいになっていると布団をめくられ足を触られた
反射的にピクっと足を動かすと激痛におそわれた
「まだまだ時間はかかるな」
そういうと足の包帯と薬草を変えた
私に対して何の感情も抱かずに事務的に事を進めている
まるで物を触っているかのように
「あなたが蔵馬?」
意を決して話しかけると気温が下がったような錯覚を覚えるほどの冷たい目が私を見た