暗黒武術会編
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試合開始の宣言が行われた後、呂屠は手から大きな鎌を生やすと蔵馬に向かって振る。
カマイタチか……。
素早く何度も振るが、当たりそうもない。
……話にならない、完全に蔵馬が見切ってる。
蔵馬が素早く後ろに回って手刀を入れようとした瞬間、急に動きが鈍る。
その瞬間呂屠が鎌を横に振る。
直撃は避けたが頬に一文字の傷ができ、すこし血が流れる。
よく見ると呂屠の手に機械のようなものが見える。
何を言っているかは聞こえないけれど呂屠が何か言ったことで蔵馬は腕を下して戦闘態勢をとく。
それを見て呂屠は満足そうに嫌な笑みを浮かべ、腕の鎌を消すと蔵馬の顔を思いっきり殴った。
殴られた時に小石を指ではじいたように見えたけどそのあとは手を後ろに組んで反撃することもなく無抵抗。
ずっと顔やお腹を殴られ、蹴られ続けている。
会場は催眠術だの言って騒いでいるけれどあの目は……そうじゃない。
蔵馬、一体どうしたの?
何かが気に入らなかったのか呂屠は怒鳴ってまた鎌を出すと頬にできている傷がバツ印になるように下から上へ切って一本追加した。
今にも駆け出したいのを必死に我慢する。
自分に何もできない試合を見るのがここまで辛いことだとは。
そう思った瞬間今まで無抵抗だった蔵馬が動き、言い放った言葉に呂屠が動揺したのがわかる。
明らかに顔色が変わった。
蔵馬がゆっくり呂屠に歩いて近付き、手に持っている機械を奪った。
呂屠はまるで固まってしまったようにされるがままだ。
動けない?
凄くうろたえてる……何があったかわからないけど勝負あったようだ。
蔵馬が少ししゃべって後ろを向くと呂屠の全身から植物が突き出て花が咲く。
あれは魔界の植物、シマネキ草……。
紫色の綺麗な花が呂屠だったものから生えている。
根が全身にいきわたって動けなかったわけか、なるほど。
最初に殴られた時、小石で傷を作りシマネキ草の種を植えたのね。
安心して力が抜けると急な眩暈に襲われる。
グラグラとする頭。
目が、回る。
「凛ちゃん!?大丈夫かい!?」
吃驚したようなぼたんさんの声が聞こえる。
頭を支えきれずに隣のコエンマ様の肩に当たる。
やだ、こんなところで……。
「ごめ……なさ、い。」
「凛ちゃん、本当に大丈夫かい?会った時も思ったけど妖気が弱弱しすぎるよ。」
「すみま、せん、2ヵ月間ちょっと、過酷な場所にいたもので。」
「凛、部屋の場所はわかるな?あやつらが心配なのはわかるが回復が最優先だ。そんな状態では試合を見るどころではないぞ……。蔵馬には試合が終わったら言っておく。ぼたん、彼女たちの事は頼んだぞ。部屋まで送ってくる。」
「は、はい!凛ちゃん、ゆっくり休むんだよ?」
「凛さん、幽助たちなら大丈夫です!」
「うん、そう、だよね螢子ちゃん。すみませんコエンマ様、お願いします。」
頭は働くし声も出せる。
でも体が言うことを聞かない。
動かそうとしても力がはいらない。
ん、少し右耳が詰まった様なそんな感覚もある。
蔵馬の姿をじっと見つめると目を閉じてコエンマ様に体を預けた。
意外と力があるのか横抱きにされる。
最後にチラリと浦飯チームを見ると蔵馬と目があった気がした。
自然と笑みが浮かんで、お疲れ様と口パクで伝え、また目を閉じる。
本当に目が合ったかはわからないけれどなんだかホッとした。
コエンマ様は私をベッドに降ろすと話もそこそこに試合の続きを見にいった。
絶対に出るんじゃないぞ、と言い残して。
こんな状態じゃ出られないけどね。
目を閉じて蔵馬の事を考える。
……依存している、と思う。
心の安定剤っていうかなんていうか。
家族っていう存在に依存しているのだろうか。
彼は優しくなった。
妖狐の時と違って南野秀一の姿になってから蔵馬は本当に優しくなった。
人間の姿で育った環境が彼に影響を与えたんだろう。
そういえば……。
ぼたんさんと蔵馬が2人で楽しそうに話していた事があって、モヤモヤした黒い感情が胸の中で渦巻いていた事があった。
蔵馬の蕩けるようなあんな表情って見たこと無かったから。
大好きなお兄ちゃんをとられたみたいなそんな気持ち?
……蔵馬のことが好き。
それは確かだ。
でもそれが恋愛感情なのか家族としてなのか。
よくわからない。
あーもう、やめよう、頭痛くなってきた。
深く深呼吸をして心を落ち着かせる。
体の向きを変えようとするが、相変わらず動こうとすると頭がぐるぐるして吐き気に襲われる。
なんなの……もう。
妖気も身体も回復しないし、変な症状は出るし散々だ。
……
…………
ふと目が覚めると少し暗くなり始めたくらいの時刻だった。
寝ていた、というか気絶したのか。
身体を起こそうとすると眩暈は治まっていてスッキリしていた。
耳の詰まった感じもしないみたいだ。
なんだったんだろう。
とりあえず備え付けの冷蔵庫から水を取り出して蓋を開ける。
喉が渇いていたようでいっきに半分程まで飲んでしまった。
ぷはー……。
なんか生き返ったような気分だ。
水が体に染み入るようなそんな感じ。
蓋を閉めて冷蔵庫に戻し、布団に入ろうとするとチャイムがなった。
誰?
探ってみるもののまだ妖力感知が出来なかった。
んー……。
仕方なく扉へ近づく。
「はい、どなたでしょう?」
「凛……?」
優しい声が聞こえた。
目頭が熱くなって我慢しようとするものの、ぽろぽろと涙が次から次へとカーペットに染みを作っていく。
こみあげてきた気持ちを制御することができない。
「く、らま?」
「凛?どうした?……泣いてる?」
蔵馬の困惑する声に申し訳なさを感じて、必死に涙を止めようとするが止まりそうもない。
「うぅ……、ごめ、ちょっと待って……。」
「大丈夫だから。凛、開けて?」
優しく、小さい子に言い聞かせるように扉の向こうから声が聞こえる。
その声に誘われるように扉に手をかけるとゆっくりと開く。
扉を開けた先には頬の傷の手当をされた蔵馬が心配そうな表情で立っていた。
その姿を見て、余計に涙が止まらなくなった。
カマイタチか……。
素早く何度も振るが、当たりそうもない。
……話にならない、完全に蔵馬が見切ってる。
蔵馬が素早く後ろに回って手刀を入れようとした瞬間、急に動きが鈍る。
その瞬間呂屠が鎌を横に振る。
直撃は避けたが頬に一文字の傷ができ、すこし血が流れる。
よく見ると呂屠の手に機械のようなものが見える。
何を言っているかは聞こえないけれど呂屠が何か言ったことで蔵馬は腕を下して戦闘態勢をとく。
それを見て呂屠は満足そうに嫌な笑みを浮かべ、腕の鎌を消すと蔵馬の顔を思いっきり殴った。
殴られた時に小石を指ではじいたように見えたけどそのあとは手を後ろに組んで反撃することもなく無抵抗。
ずっと顔やお腹を殴られ、蹴られ続けている。
会場は催眠術だの言って騒いでいるけれどあの目は……そうじゃない。
蔵馬、一体どうしたの?
何かが気に入らなかったのか呂屠は怒鳴ってまた鎌を出すと頬にできている傷がバツ印になるように下から上へ切って一本追加した。
今にも駆け出したいのを必死に我慢する。
自分に何もできない試合を見るのがここまで辛いことだとは。
そう思った瞬間今まで無抵抗だった蔵馬が動き、言い放った言葉に呂屠が動揺したのがわかる。
明らかに顔色が変わった。
蔵馬がゆっくり呂屠に歩いて近付き、手に持っている機械を奪った。
呂屠はまるで固まってしまったようにされるがままだ。
動けない?
凄くうろたえてる……何があったかわからないけど勝負あったようだ。
蔵馬が少ししゃべって後ろを向くと呂屠の全身から植物が突き出て花が咲く。
あれは魔界の植物、シマネキ草……。
紫色の綺麗な花が呂屠だったものから生えている。
根が全身にいきわたって動けなかったわけか、なるほど。
最初に殴られた時、小石で傷を作りシマネキ草の種を植えたのね。
安心して力が抜けると急な眩暈に襲われる。
グラグラとする頭。
目が、回る。
「凛ちゃん!?大丈夫かい!?」
吃驚したようなぼたんさんの声が聞こえる。
頭を支えきれずに隣のコエンマ様の肩に当たる。
やだ、こんなところで……。
「ごめ……なさ、い。」
「凛ちゃん、本当に大丈夫かい?会った時も思ったけど妖気が弱弱しすぎるよ。」
「すみま、せん、2ヵ月間ちょっと、過酷な場所にいたもので。」
「凛、部屋の場所はわかるな?あやつらが心配なのはわかるが回復が最優先だ。そんな状態では試合を見るどころではないぞ……。蔵馬には試合が終わったら言っておく。ぼたん、彼女たちの事は頼んだぞ。部屋まで送ってくる。」
「は、はい!凛ちゃん、ゆっくり休むんだよ?」
「凛さん、幽助たちなら大丈夫です!」
「うん、そう、だよね螢子ちゃん。すみませんコエンマ様、お願いします。」
頭は働くし声も出せる。
でも体が言うことを聞かない。
動かそうとしても力がはいらない。
ん、少し右耳が詰まった様なそんな感覚もある。
蔵馬の姿をじっと見つめると目を閉じてコエンマ様に体を預けた。
意外と力があるのか横抱きにされる。
最後にチラリと浦飯チームを見ると蔵馬と目があった気がした。
自然と笑みが浮かんで、お疲れ様と口パクで伝え、また目を閉じる。
本当に目が合ったかはわからないけれどなんだかホッとした。
コエンマ様は私をベッドに降ろすと話もそこそこに試合の続きを見にいった。
絶対に出るんじゃないぞ、と言い残して。
こんな状態じゃ出られないけどね。
目を閉じて蔵馬の事を考える。
……依存している、と思う。
心の安定剤っていうかなんていうか。
家族っていう存在に依存しているのだろうか。
彼は優しくなった。
妖狐の時と違って南野秀一の姿になってから蔵馬は本当に優しくなった。
人間の姿で育った環境が彼に影響を与えたんだろう。
そういえば……。
ぼたんさんと蔵馬が2人で楽しそうに話していた事があって、モヤモヤした黒い感情が胸の中で渦巻いていた事があった。
蔵馬の蕩けるようなあんな表情って見たこと無かったから。
大好きなお兄ちゃんをとられたみたいなそんな気持ち?
……蔵馬のことが好き。
それは確かだ。
でもそれが恋愛感情なのか家族としてなのか。
よくわからない。
あーもう、やめよう、頭痛くなってきた。
深く深呼吸をして心を落ち着かせる。
体の向きを変えようとするが、相変わらず動こうとすると頭がぐるぐるして吐き気に襲われる。
なんなの……もう。
妖気も身体も回復しないし、変な症状は出るし散々だ。
……
…………
ふと目が覚めると少し暗くなり始めたくらいの時刻だった。
寝ていた、というか気絶したのか。
身体を起こそうとすると眩暈は治まっていてスッキリしていた。
耳の詰まった感じもしないみたいだ。
なんだったんだろう。
とりあえず備え付けの冷蔵庫から水を取り出して蓋を開ける。
喉が渇いていたようでいっきに半分程まで飲んでしまった。
ぷはー……。
なんか生き返ったような気分だ。
水が体に染み入るようなそんな感じ。
蓋を閉めて冷蔵庫に戻し、布団に入ろうとするとチャイムがなった。
誰?
探ってみるもののまだ妖力感知が出来なかった。
んー……。
仕方なく扉へ近づく。
「はい、どなたでしょう?」
「凛……?」
優しい声が聞こえた。
目頭が熱くなって我慢しようとするものの、ぽろぽろと涙が次から次へとカーペットに染みを作っていく。
こみあげてきた気持ちを制御することができない。
「く、らま?」
「凛?どうした?……泣いてる?」
蔵馬の困惑する声に申し訳なさを感じて、必死に涙を止めようとするが止まりそうもない。
「うぅ……、ごめ、ちょっと待って……。」
「大丈夫だから。凛、開けて?」
優しく、小さい子に言い聞かせるように扉の向こうから声が聞こえる。
その声に誘われるように扉に手をかけるとゆっくりと開く。
扉を開けた先には頬の傷の手当をされた蔵馬が心配そうな表情で立っていた。
その姿を見て、余計に涙が止まらなくなった。
