霊界探偵編
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修行に入って3日目
内容は精神に重きを置いているようなそんな感じだった。
しかしなぜか肉体の疲労感も半端じゃない。
その日のお昼頃、自分の妖気の巡りを感じることが出来た。
師匠曰く、このまま巡りを意識して留めることが出来ればこの指輪なしでも十分日常生活を送れるとのこと。
元々気を扱うことに長けた妖怪だったことが幸しているらしい。
1週間でここが目標だったらしく恐ろしいスピードだと驚かれた。
「妖気の量に身体がついていってなかっただけで少し鍛えれば留めることは簡単だと修行前に言ったが……。まさかここまで早いとはな。」
ただ能力を使っても大丈夫な地点はもう少し先みたいだ。
5日目
身体に変化があった。
一定の放出妖気量を超えると妖怪の時に戻ってしまうようになった。
あまり例はないが、このように妖怪に戻る時は人間の……藍田凛の身体に大きく負担がかかるそうだ。
しかし、私の場合は蔵馬の仮説通り完全に同化していないためにそれほど人間の体には負担がかかっていないようだ。
ただ、今は負担がかかっていないだけでこれから妖気と体のつながりが密接になっていけばどうなるかは分からないと言っていた。
お昼にぼたんさんがバタバタとやってきて今回はやばめの敵だから急いで来てほしいと場所を言って去っていった。
幻海師範の方を見ると師範も聞こえていたのか、その指輪をつけた状態でなら変身して能力を使ってもいいとお許しが出た。
私にどれだけのことが出来るかわからないけれど役に立てるのであれば頑張ろう。
用意をして急いで指定された場所に近づくと気配を沢山感じた。
思ったより時間がかかってしまった……。
あたりは薄暗くなっている。
その中から特に大きい気配を探る。
修行の成果か探知能力がかなり戻ってきている。
感じたのはぼたんさんの霊気と知らない霊気、そして妖気が2つと人間であろう反応。
1つの妖気は……蔵馬?!
っ……!!
ぼたんさんの霊気が凄まじく放出されている。
このままじゃもたない、急がなきゃ!!
倉庫の入口から急いで入った途端、衝撃的な場面を見ることになってしまった。
目の前で……蔵馬が刺された。
「や、やだ……蔵馬!」
蔵馬は自分の血で妖怪の目を潰すと学ランの男の子と少し話した後、腹部に剣を刺したまま移動した。
大きい荷物が置いてあり、姿が見えなくなる。
ま、待って……。
そんな怪我で動かないで。
急いで蔵馬が歩いていった方向に向かうと倒れた制服の女の子とぼたんさんがいた。
「え、何?どうなってるの?」
声を発するとぼたんさんと蔵馬がこちらを見た。
「「凛(ちゃん)!!」」
2人は私の存在に驚いて、声が被った事にも驚いているようで顔を見合わせていた。
しかし、先に冷静に戻った蔵馬がとりあえず彼女の治療が先です!と言った。
蔵馬は腹部から剣を抜き、そこから薬を取り出して制服姿で横たわっている女の子に飲ませた。
すると額の目が閉じていき、それを霊力で抑えていたであろうぼたんさんも力を抜いた。
「蔵馬、傷!!見せて、今治すから!!」
蔵馬が座り込んでいる壁際に近寄るとしゃがみこんで手を腹部に近付ける。
少し妖気を解放したところで蔵馬が驚いて声を上げた。
「だめだ!力を使ったら凛がっ……!」
腹部に力が入ったのが痛かったのか片手を地面につけてもう片方で怪我を庇う。
「大丈夫だから、心配しないで?」
できるだけ優しく宥めるようにそういうと妖気をもう少し解放して吸血鬼の姿になる。
髪は黒くなり腰辺りから翼が生え、服は妖気で紡いだ漆黒のドレスに変わる。
そして腹部にもう一度手を近づけて治癒能力を発動させた。
「その姿!……聞きたいことが多すぎてどうしていいかわかりませんね……?」
珍しくひどく動揺しているのが分かる。
切なげな目で私を見つめる蔵馬。
困惑と戸惑い、懐かしむような表情。
腹部を押さえていた手と逆の手で私の頬に触れた時、後ろから声がした。
「ってて、3人とも無事か?!螢子は…ってうお?!」
ぼたんさんと蔵馬と私は、ハッとしてその声の主を見た。
「味方……なんだよな?」
「うん。」
顔を彼の方に向けて頷いたあと、変身を解くと学ランの男の子も気を抜いたようだ。
そして螢子と呼ばれた女の子の額の目が完全に消えたのを確認して安堵の表情を見せた。
「蔵馬……!大丈夫か……ワリィな……。」
「彼女がほとんど治してくれたから平気さ、それにどうせ霊界裁判でじっとしてなきゃならない身だ。」
「……霊界裁判?どういうこと?」
和やかになりつつあった雰囲気にピシッとヒビが入る音がする。
入れたのは私だけれど聞き捨てならない。
蔵馬の方を少し睨むと……。
「そんな事より、凛……オレもあなたに色々聞きたいことがあるんですが?」
にっこりと笑っているように見えるが目が笑っていない。
形勢が一瞬にして逆転したのを悟った。
ぼたんさんの方へ慌てて顔を向けると彼女も慌てて学ランの男の子に話しかけていた。
あれえ?!ぼたんさんが説明するのが1番早いのに!!
困っているとぐいっと手を引っ張られて蔵馬の方へ体勢を崩す。
耳元で後でゆっくり教えていただきますからね?と言われてしまえば、頬に熱が集まってイエスとしか言えなくなってしまった。
内容は精神に重きを置いているようなそんな感じだった。
しかしなぜか肉体の疲労感も半端じゃない。
その日のお昼頃、自分の妖気の巡りを感じることが出来た。
師匠曰く、このまま巡りを意識して留めることが出来ればこの指輪なしでも十分日常生活を送れるとのこと。
元々気を扱うことに長けた妖怪だったことが幸しているらしい。
1週間でここが目標だったらしく恐ろしいスピードだと驚かれた。
「妖気の量に身体がついていってなかっただけで少し鍛えれば留めることは簡単だと修行前に言ったが……。まさかここまで早いとはな。」
ただ能力を使っても大丈夫な地点はもう少し先みたいだ。
5日目
身体に変化があった。
一定の放出妖気量を超えると妖怪の時に戻ってしまうようになった。
あまり例はないが、このように妖怪に戻る時は人間の……藍田凛の身体に大きく負担がかかるそうだ。
しかし、私の場合は蔵馬の仮説通り完全に同化していないためにそれほど人間の体には負担がかかっていないようだ。
ただ、今は負担がかかっていないだけでこれから妖気と体のつながりが密接になっていけばどうなるかは分からないと言っていた。
お昼にぼたんさんがバタバタとやってきて今回はやばめの敵だから急いで来てほしいと場所を言って去っていった。
幻海師範の方を見ると師範も聞こえていたのか、その指輪をつけた状態でなら変身して能力を使ってもいいとお許しが出た。
私にどれだけのことが出来るかわからないけれど役に立てるのであれば頑張ろう。
用意をして急いで指定された場所に近づくと気配を沢山感じた。
思ったより時間がかかってしまった……。
あたりは薄暗くなっている。
その中から特に大きい気配を探る。
修行の成果か探知能力がかなり戻ってきている。
感じたのはぼたんさんの霊気と知らない霊気、そして妖気が2つと人間であろう反応。
1つの妖気は……蔵馬?!
っ……!!
ぼたんさんの霊気が凄まじく放出されている。
このままじゃもたない、急がなきゃ!!
倉庫の入口から急いで入った途端、衝撃的な場面を見ることになってしまった。
目の前で……蔵馬が刺された。
「や、やだ……蔵馬!」
蔵馬は自分の血で妖怪の目を潰すと学ランの男の子と少し話した後、腹部に剣を刺したまま移動した。
大きい荷物が置いてあり、姿が見えなくなる。
ま、待って……。
そんな怪我で動かないで。
急いで蔵馬が歩いていった方向に向かうと倒れた制服の女の子とぼたんさんがいた。
「え、何?どうなってるの?」
声を発するとぼたんさんと蔵馬がこちらを見た。
「「凛(ちゃん)!!」」
2人は私の存在に驚いて、声が被った事にも驚いているようで顔を見合わせていた。
しかし、先に冷静に戻った蔵馬がとりあえず彼女の治療が先です!と言った。
蔵馬は腹部から剣を抜き、そこから薬を取り出して制服姿で横たわっている女の子に飲ませた。
すると額の目が閉じていき、それを霊力で抑えていたであろうぼたんさんも力を抜いた。
「蔵馬、傷!!見せて、今治すから!!」
蔵馬が座り込んでいる壁際に近寄るとしゃがみこんで手を腹部に近付ける。
少し妖気を解放したところで蔵馬が驚いて声を上げた。
「だめだ!力を使ったら凛がっ……!」
腹部に力が入ったのが痛かったのか片手を地面につけてもう片方で怪我を庇う。
「大丈夫だから、心配しないで?」
できるだけ優しく宥めるようにそういうと妖気をもう少し解放して吸血鬼の姿になる。
髪は黒くなり腰辺りから翼が生え、服は妖気で紡いだ漆黒のドレスに変わる。
そして腹部にもう一度手を近づけて治癒能力を発動させた。
「その姿!……聞きたいことが多すぎてどうしていいかわかりませんね……?」
珍しくひどく動揺しているのが分かる。
切なげな目で私を見つめる蔵馬。
困惑と戸惑い、懐かしむような表情。
腹部を押さえていた手と逆の手で私の頬に触れた時、後ろから声がした。
「ってて、3人とも無事か?!螢子は…ってうお?!」
ぼたんさんと蔵馬と私は、ハッとしてその声の主を見た。
「味方……なんだよな?」
「うん。」
顔を彼の方に向けて頷いたあと、変身を解くと学ランの男の子も気を抜いたようだ。
そして螢子と呼ばれた女の子の額の目が完全に消えたのを確認して安堵の表情を見せた。
「蔵馬……!大丈夫か……ワリィな……。」
「彼女がほとんど治してくれたから平気さ、それにどうせ霊界裁判でじっとしてなきゃならない身だ。」
「……霊界裁判?どういうこと?」
和やかになりつつあった雰囲気にピシッとヒビが入る音がする。
入れたのは私だけれど聞き捨てならない。
蔵馬の方を少し睨むと……。
「そんな事より、凛……オレもあなたに色々聞きたいことがあるんですが?」
にっこりと笑っているように見えるが目が笑っていない。
形勢が一瞬にして逆転したのを悟った。
ぼたんさんの方へ慌てて顔を向けると彼女も慌てて学ランの男の子に話しかけていた。
あれえ?!ぼたんさんが説明するのが1番早いのに!!
困っているとぐいっと手を引っ張られて蔵馬の方へ体勢を崩す。
耳元で後でゆっくり教えていただきますからね?と言われてしまえば、頬に熱が集まってイエスとしか言えなくなってしまった。
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