霊界探偵編
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「ご苦労、戻っていいぞ。」
青年は特防隊を見てそう言った。
「しかし、万が一この結界が破れた時の対処はどうなさるおつもりで?」
「心配はいらん、行け。」
「……失礼します。行くぞ。」
大竹は納得いかないという顔をしていたが部下を連れて出て行った。
扉が閉まると青年は大きなため息をついた。
「はぁ、こちらもいろいろあってな。すまんがそのままで話をさせてくれ。」
「はい……。」
一応正座をして聞く姿勢を整えた。
「まずは自己紹介じゃな、ワシがコエンマだ……ほれ、お前達もだ。」
「はーい、水先案内人のぼたんさね。」
「えーっと、コエンマ様の秘書のジョルジュ早乙女です。」
なんだろう、この少し和やかな感じ。
ピリピリした緊張が抜けた……。
死刑宣告でもされるのかと思ったけど違うのかな。
「吸血鬼の凛だな?」
「は、はい。今は変身もできないし元って感じですけど。」
「……今霊界で凛、お前について少し問題になっていてな……。どうするか悩んでおる。」
「問題……ですか?」
「お前は前科もないし悪いことを考えるようなやつでもなさそうなんじゃが……、その妖気がな……。」
コエンマ様は私の方を見て眉間に皺を寄せている。
妖気……?
発しているだけなら特に周りには問題無いはずなのだけれど。
「?」
「……その妖気、自分では抑えられんのか?」
「はい……。何とかしようとはしたんですが自分ではどうしようもないんです。」
「うーむ……力を使った時、発している妖気に混じって毒が漏れている事には気づいておるか?」
「?!」
そんな事気づいてなかった。
力ってことは毒や薬を練った時だよね。
え、魔界の毒とかが漏れだしてるってこと……?
そんなに使わないけど、もしかしなくても人間界に悪影響及ぼしてるじゃない。
意図した訳では無いにしても霊界がこんな案件黙っているわけない。
捕まったのはそういうことか。
「その様子ではやはり気づいておらんかったようだな……。安心していい、今のところ人間界でその妖気に当てられた者はいない。」
よかった……。
蔵馬にも迷惑かかってた訳じゃなかった。
「しかしこれからどうなるかわからん。今のままでは間違いなくこれから放出が強くなりお前を始末せにゃならん時が来る。」
コエンマ様は眉間に皺を寄せたまま息を吐き出した。
本当に不本意ですと顔に書いてある。
「そこでだ、わしも鬼ではない。お前に提案がある。」
「提案……?」
「わしの願いを聞いてくれるのであればお前に師匠を用意してやろうと思ってな。」
「それは力を操れるように……ですよね。」
「そうだ。」
コエンマ様は腕を組んでうんうんと頷いた。
蔵馬が何とかするって言ってくれていたけれど……。
最近、いや前からなにか考える事があるように見える。
とっても重要な何か。
私の事で負担はかけたくない。
絶対に……。
「頼み事……って何ですか?」
「受けてくれるのだな?」
「私は人間界で大事な人達と生きていきたい。そのためなら。」
力強く頷くとコエンマ様は大きく溜息をつきソファーにもたれかかるとほっとしたような顔をした。
再び座り直すと話し出した。
「うむ!では説明する、実は霊界探偵補佐をしてほしいのだ。」
「霊界探偵……補佐?」
「そうだ、最近1人着任させたのだがどうも頼りなくてな……。補佐をしてほしいのだ。」
「私に出来るでしょうか?霊界探偵の事よく知らないし、戦闘はからっきしダメなんです。」
「戦闘に関しては紹介する師匠が何とかしてくれるはずだ、霊界探偵に関してはこいつに聞いてくれ。という訳でぼたん!あとは頼んだぞ!」
「ええ?!コエンマ様、流石にそれは投げっぱなしすぎませんか?!」
そういうとコエンマ様はソファーから立って扉の外へと出て行ってしまった。
「特防隊には話をつけておく!説明の方は任せたぞ!」
閉まる間際にそういうとバタンという大きな扉の音が部屋に響いた。
え?どうすればいいの?
水色の髪のぼたんさんの方を見ると困った顔をしていた。
「本当に困った人さね。」
苦笑しながら扉の方を見て、長いポニーテールを揺らしながらこちらに向き直すとこれからの事を説明すると言った。
青年は特防隊を見てそう言った。
「しかし、万が一この結界が破れた時の対処はどうなさるおつもりで?」
「心配はいらん、行け。」
「……失礼します。行くぞ。」
大竹は納得いかないという顔をしていたが部下を連れて出て行った。
扉が閉まると青年は大きなため息をついた。
「はぁ、こちらもいろいろあってな。すまんがそのままで話をさせてくれ。」
「はい……。」
一応正座をして聞く姿勢を整えた。
「まずは自己紹介じゃな、ワシがコエンマだ……ほれ、お前達もだ。」
「はーい、水先案内人のぼたんさね。」
「えーっと、コエンマ様の秘書のジョルジュ早乙女です。」
なんだろう、この少し和やかな感じ。
ピリピリした緊張が抜けた……。
死刑宣告でもされるのかと思ったけど違うのかな。
「吸血鬼の凛だな?」
「は、はい。今は変身もできないし元って感じですけど。」
「……今霊界で凛、お前について少し問題になっていてな……。どうするか悩んでおる。」
「問題……ですか?」
「お前は前科もないし悪いことを考えるようなやつでもなさそうなんじゃが……、その妖気がな……。」
コエンマ様は私の方を見て眉間に皺を寄せている。
妖気……?
発しているだけなら特に周りには問題無いはずなのだけれど。
「?」
「……その妖気、自分では抑えられんのか?」
「はい……。何とかしようとはしたんですが自分ではどうしようもないんです。」
「うーむ……力を使った時、発している妖気に混じって毒が漏れている事には気づいておるか?」
「?!」
そんな事気づいてなかった。
力ってことは毒や薬を練った時だよね。
え、魔界の毒とかが漏れだしてるってこと……?
そんなに使わないけど、もしかしなくても人間界に悪影響及ぼしてるじゃない。
意図した訳では無いにしても霊界がこんな案件黙っているわけない。
捕まったのはそういうことか。
「その様子ではやはり気づいておらんかったようだな……。安心していい、今のところ人間界でその妖気に当てられた者はいない。」
よかった……。
蔵馬にも迷惑かかってた訳じゃなかった。
「しかしこれからどうなるかわからん。今のままでは間違いなくこれから放出が強くなりお前を始末せにゃならん時が来る。」
コエンマ様は眉間に皺を寄せたまま息を吐き出した。
本当に不本意ですと顔に書いてある。
「そこでだ、わしも鬼ではない。お前に提案がある。」
「提案……?」
「わしの願いを聞いてくれるのであればお前に師匠を用意してやろうと思ってな。」
「それは力を操れるように……ですよね。」
「そうだ。」
コエンマ様は腕を組んでうんうんと頷いた。
蔵馬が何とかするって言ってくれていたけれど……。
最近、いや前からなにか考える事があるように見える。
とっても重要な何か。
私の事で負担はかけたくない。
絶対に……。
「頼み事……って何ですか?」
「受けてくれるのだな?」
「私は人間界で大事な人達と生きていきたい。そのためなら。」
力強く頷くとコエンマ様は大きく溜息をつきソファーにもたれかかるとほっとしたような顔をした。
再び座り直すと話し出した。
「うむ!では説明する、実は霊界探偵補佐をしてほしいのだ。」
「霊界探偵……補佐?」
「そうだ、最近1人着任させたのだがどうも頼りなくてな……。補佐をしてほしいのだ。」
「私に出来るでしょうか?霊界探偵の事よく知らないし、戦闘はからっきしダメなんです。」
「戦闘に関しては紹介する師匠が何とかしてくれるはずだ、霊界探偵に関してはこいつに聞いてくれ。という訳でぼたん!あとは頼んだぞ!」
「ええ?!コエンマ様、流石にそれは投げっぱなしすぎませんか?!」
そういうとコエンマ様はソファーから立って扉の外へと出て行ってしまった。
「特防隊には話をつけておく!説明の方は任せたぞ!」
閉まる間際にそういうとバタンという大きな扉の音が部屋に響いた。
え?どうすればいいの?
水色の髪のぼたんさんの方を見ると困った顔をしていた。
「本当に困った人さね。」
苦笑しながら扉の方を見て、長いポニーテールを揺らしながらこちらに向き直すとこれからの事を説明すると言った。