再会編
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「あーあ……。」
外は相変わらずの凄い風。
木々も電線も大きく揺れ、風は轟音をたてる。
9月に入ったばかりだというのに外には白い雪が舞っていた。
舞っているというかなんというか……。
「吹雪よね、これ。」
ボソッと独り言をこぼしてまた外を見つめる。
雲は遠くの方に見え、どこからこの雪は来ているのだろうと少し考える。
しかし答えは見つかるはずもなく、遠くの方に聞こえていた先生の声に意識を向ける。
ノートに写すべく黒板に目を向けると深紅の髪が視界に入った。
南野 秀一
頭脳明晰、容姿端麗。
この人のためにあるのではないかというほど、この言葉たちは彼に当てはまっていると思う。
運動もできないわけじゃなくそつなくこなしている印象だ。
その上気も利くし、優しい。
天は彼に与えすぎではないか。
私に少しでも分けてくれたってよかったのでは?
そう思っても仕方ないと思うほどよく出来た人である。
普通の人なら彼の事を好きになったりファンになったりと好印象しか抱かないんだろうけど……。
私は「普通」じゃないからわかってしまう。
彼も「普通」じゃないんだってこと。
そしてそれは彼もわかっているらしい。
お互い認識はしている。
入学した頃は鋭い視線をよくよこされたものだ。
「今日はこれで終わりだ!」
「起立、礼!」
思考をあちこちに飛ばしている間に授業は終わってしまったらしい。
先生ごめんね、全く聞いてなかったよ。
といっても聞いていなくて困るのは私か。
相変わらず外は大荒れ。
風は轟々と音を立て窓はガタガタとゆれている。
「台風で吹雪って……吹雪ってなによ、何かの前触れ?」
「そうかもしれませんね。」
独り言を呟いただけなのに返事が返ってきたことに驚いて声の方に目を向けると、さっきまで頭の中にいた人が目の前に立っていた。
「え!あ、南野くん!」
「すみません、驚かしてしまいましたか?」
彼はくすくすとイタズラが成功した時のような顔で笑った。
こんな顔もするんだなあ。
綺麗な顔で笑うからドキドキする。
これだからイケメンは困る。
「どうしたの?なんか用事でもあった?」
動揺を隠すように話しかければ彼は何かを見定めるように私を見て、少しの沈黙の後に消しゴム落ちましたよと言ってそれを渡した。
「あ、ありがとう。気づかなかったよ。」
「いえ、どういたしまして。」
見上げてお礼を言うと、そう言って彼は教室を出ていった。
最近はあの探るような視線を向けられることはなくなったのに。
何かしてしまったのだろうか?
そんな事を考えながらあわてて次の教室への準備をした。
外は相変わらずの凄い風。
木々も電線も大きく揺れ、風は轟音をたてる。
9月に入ったばかりだというのに外には白い雪が舞っていた。
舞っているというかなんというか……。
「吹雪よね、これ。」
ボソッと独り言をこぼしてまた外を見つめる。
雲は遠くの方に見え、どこからこの雪は来ているのだろうと少し考える。
しかし答えは見つかるはずもなく、遠くの方に聞こえていた先生の声に意識を向ける。
ノートに写すべく黒板に目を向けると深紅の髪が視界に入った。
南野 秀一
頭脳明晰、容姿端麗。
この人のためにあるのではないかというほど、この言葉たちは彼に当てはまっていると思う。
運動もできないわけじゃなくそつなくこなしている印象だ。
その上気も利くし、優しい。
天は彼に与えすぎではないか。
私に少しでも分けてくれたってよかったのでは?
そう思っても仕方ないと思うほどよく出来た人である。
普通の人なら彼の事を好きになったりファンになったりと好印象しか抱かないんだろうけど……。
私は「普通」じゃないからわかってしまう。
彼も「普通」じゃないんだってこと。
そしてそれは彼もわかっているらしい。
お互い認識はしている。
入学した頃は鋭い視線をよくよこされたものだ。
「今日はこれで終わりだ!」
「起立、礼!」
思考をあちこちに飛ばしている間に授業は終わってしまったらしい。
先生ごめんね、全く聞いてなかったよ。
といっても聞いていなくて困るのは私か。
相変わらず外は大荒れ。
風は轟々と音を立て窓はガタガタとゆれている。
「台風で吹雪って……吹雪ってなによ、何かの前触れ?」
「そうかもしれませんね。」
独り言を呟いただけなのに返事が返ってきたことに驚いて声の方に目を向けると、さっきまで頭の中にいた人が目の前に立っていた。
「え!あ、南野くん!」
「すみません、驚かしてしまいましたか?」
彼はくすくすとイタズラが成功した時のような顔で笑った。
こんな顔もするんだなあ。
綺麗な顔で笑うからドキドキする。
これだからイケメンは困る。
「どうしたの?なんか用事でもあった?」
動揺を隠すように話しかければ彼は何かを見定めるように私を見て、少しの沈黙の後に消しゴム落ちましたよと言ってそれを渡した。
「あ、ありがとう。気づかなかったよ。」
「いえ、どういたしまして。」
見上げてお礼を言うと、そう言って彼は教室を出ていった。
最近はあの探るような視線を向けられることはなくなったのに。
何かしてしまったのだろうか?
そんな事を考えながらあわてて次の教室への準備をした。