第4章 謎のプリンス
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第11話 不信と信用
大広間の窓から差し込む朝の光は、冬の名残を抱きながらも柔らかかった。
ホグワーツは新学期のざわめきに包まれ、生徒たちは再会を喜び合っている。
イリスが姿を現したとき、ハリーとロン、そしてハーマイオニーは思わず顔を見合わせた。
あの休暇前の沈んだ表情はもうなく、彼女の頬には穏やかな光が宿っていた。
「イリス、大丈夫だったの?」
ハーマイオニーが心配そうに尋ねる。
「うん。もう大丈夫。……私はセブルスを信じるから」
ハーマイオニーの目がぱちりと瞬く。
「え、セブ……って」
ロンとハリーは同時に「うえっ」と顔をしかめ、舌を出す。
「名前で呼べって。セブルスが」
イリスは不思議そうに言う。その様子にハーマイオニーは額を押さえ、咳払いした。
「いい、イリス。あなたとスネイプは教師と生徒なの。それなのに恋人になった時点で問題ありなの!ルール的に!」
「?」
イリスは首を傾げる。
「いい?人間社会ではね、大人の教師が生徒と恋愛するのはタブーなの。
あなたは人間的にいえば成人済だとしても生徒という括りにいる以上“子どもに手を出す”って見なされて、ロリコンだとか最低だとか言われるのよ。
しかも、名前呼び。あれは本当に特別なの。
私たちは友達として親しいから名前を呼び合うけど、スネイプの場合は違うじゃない…。
恋人として親しいからこその名前呼びでしょ?
人前で呼べば、スネイプ先生があなたという生徒に手を出したと思われるわ。
スネイプ先生を守りたいなら、名前は……二人きりの時だけにして」
真剣な声。
イリスは目を丸くして、ゆっくりと頷いた。
「……ハーマイオニー、ありがとう。よく分かったよ」
理解したというよりも、納得したような穏やかな笑み。
エルフの社会では、そんな境界は存在しない。
寿命が長く、年齢差のある結びつきなど当たり前だった。
だからこそ、そこまで気が回らなかった。
だが人間は寿命が短く、成長の早さも異なる。
体の成熟さも違えば、恋の形も違う。
考えてみれば、エルフでさえ婚儀を交わすのは互いに成熟した者同士。
ハーマイオニーの言葉は、イリスの中で深く響いた。
「なんであいつを信じることにしたんだ?」
不意にハリーが口を開く。声は冷たかった。
イリスは少し考え、静かに言葉を紡いだ。
「スネイプ先生ほどの人が、本気で死喰い人なら、とうの昔にホグワーツは壊されてる。
でも、そうなってない。だったらきっと何か理由がある。
……心までは、あの人は染まってないと思う」
ハリーは唇を噛み、苛立ちを隠さずに言った。
「イリスは分かってない」
椅子を引く音が響く。
「ちょっと待てよ、ハリー!」
ロンが慌てて立ち上がり、彼の後を追った。
ハーマイオニーはその場に立ち尽くす。
目の前のイリスと、去っていくハリー。
どちらも気になって動けない。
イリスはそんな彼女に微笑んだ。
「私は大丈夫。……ハリーのところへ行って」
「イリス……」
ハーマイオニーは一瞬迷ったが、頷き、小走りで去っていった。
静かな空気が残る。
イリスは窓の外を見上げ、遠くに見える冬の空を仰いだ。
「信じるって、簡単じゃないけど……
それでも、私にとって“信じる”ってこういうことなんだと思う」
その呟きは、誰にも届かないほど小さかったが、その目には、迷いを越えた確かな光が宿っていた。
大広間の窓から差し込む朝の光は、冬の名残を抱きながらも柔らかかった。
ホグワーツは新学期のざわめきに包まれ、生徒たちは再会を喜び合っている。
イリスが姿を現したとき、ハリーとロン、そしてハーマイオニーは思わず顔を見合わせた。
あの休暇前の沈んだ表情はもうなく、彼女の頬には穏やかな光が宿っていた。
「イリス、大丈夫だったの?」
ハーマイオニーが心配そうに尋ねる。
「うん。もう大丈夫。……私はセブルスを信じるから」
ハーマイオニーの目がぱちりと瞬く。
「え、セブ……って」
ロンとハリーは同時に「うえっ」と顔をしかめ、舌を出す。
「名前で呼べって。セブルスが」
イリスは不思議そうに言う。その様子にハーマイオニーは額を押さえ、咳払いした。
「いい、イリス。あなたとスネイプは教師と生徒なの。それなのに恋人になった時点で問題ありなの!ルール的に!」
「?」
イリスは首を傾げる。
「いい?人間社会ではね、大人の教師が生徒と恋愛するのはタブーなの。
あなたは人間的にいえば成人済だとしても生徒という括りにいる以上“子どもに手を出す”って見なされて、ロリコンだとか最低だとか言われるのよ。
しかも、名前呼び。あれは本当に特別なの。
私たちは友達として親しいから名前を呼び合うけど、スネイプの場合は違うじゃない…。
恋人として親しいからこその名前呼びでしょ?
人前で呼べば、スネイプ先生があなたという生徒に手を出したと思われるわ。
スネイプ先生を守りたいなら、名前は……二人きりの時だけにして」
真剣な声。
イリスは目を丸くして、ゆっくりと頷いた。
「……ハーマイオニー、ありがとう。よく分かったよ」
理解したというよりも、納得したような穏やかな笑み。
エルフの社会では、そんな境界は存在しない。
寿命が長く、年齢差のある結びつきなど当たり前だった。
だからこそ、そこまで気が回らなかった。
だが人間は寿命が短く、成長の早さも異なる。
体の成熟さも違えば、恋の形も違う。
考えてみれば、エルフでさえ婚儀を交わすのは互いに成熟した者同士。
ハーマイオニーの言葉は、イリスの中で深く響いた。
「なんであいつを信じることにしたんだ?」
不意にハリーが口を開く。声は冷たかった。
イリスは少し考え、静かに言葉を紡いだ。
「スネイプ先生ほどの人が、本気で死喰い人なら、とうの昔にホグワーツは壊されてる。
でも、そうなってない。だったらきっと何か理由がある。
……心までは、あの人は染まってないと思う」
ハリーは唇を噛み、苛立ちを隠さずに言った。
「イリスは分かってない」
椅子を引く音が響く。
「ちょっと待てよ、ハリー!」
ロンが慌てて立ち上がり、彼の後を追った。
ハーマイオニーはその場に立ち尽くす。
目の前のイリスと、去っていくハリー。
どちらも気になって動けない。
イリスはそんな彼女に微笑んだ。
「私は大丈夫。……ハリーのところへ行って」
「イリス……」
ハーマイオニーは一瞬迷ったが、頷き、小走りで去っていった。
静かな空気が残る。
イリスは窓の外を見上げ、遠くに見える冬の空を仰いだ。
「信じるって、簡単じゃないけど……
それでも、私にとって“信じる”ってこういうことなんだと思う」
その呟きは、誰にも届かないほど小さかったが、その目には、迷いを越えた確かな光が宿っていた。
