第3章 不死鳥の騎士団
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第21話 愛という言葉
自分が求めてしまったのは守ることだけではない。
彼女そのものに、心が惹かれてしまったのだ。
「……どうやら我輩は……お前に抗えぬほと惹かれてしまったようだ。
愚かにも、未来を共に歩む姿を思い描くほどにな。」
言葉が零れ落ちた瞬間、自らの声の熱に気づく。
いつ以来だろう、こんなにも真っ直ぐに告げたのは。
彼女は小さく頷いた。 だがその頷きが、痛いほどに違う意味を含んでいることを悟る。
――彼女は分かっていない。 それを「仲間としての言葉」程度に受け止めていると。
胸を締め付ける苛立ちと哀しみを抑え、口を開いた。
「……勘違いをしているな」
声は自然と低く、鋭さを帯びる。
「……先程のお前の言葉は人間にとって、“愛”と呼ばれる類のものだ。本来ならば軽々しく口にするものではない。
最も大切な者だけに告げ、時に命を懸けるほどの誓いとなる。」
彼女が顔を上げる。 涙に濡れた妖艶な紅い瞳が真っ直ぐに自分を射抜いた瞬間、心臓が荒々しく打ち鳴った。
「…イリス、今の我輩の言葉もまた……その類だ。愚かにもな…。」
逃げ場はない。 ならば、全てを曝け出すしかない。
「……我輩はイリス、お前が好きだ」
短く、それでいて全てを込めた言葉。 その瞬間、彼女の小さな唇が震えた。
「スネイプ先生。……さっきも言ったと思いますが顔を見ると、声を聞くと胸が熱くなって、目で追わずにはいられなくなるんです。それでいて失いたくないと思ってしまう。それも……愛なのですか?」
──なんと愚かで、なんと純粋なのか。
彼女は自分の感情すら知らず、ただ真っ直ぐに差し出している。
答えは一つしかなかった。
「…そうだ」
彼女の顔がふわりと綻ぶ。
「……ずっと一緒にいたいです。私も……あなたといたい。」
イリスはスネイプを見つめ改めて言う。
その言葉に抗えるはずもなく、再び抱きしめる。骨折した肩を気遣いながら華奢な身体を、二度と誰にも奪わせまいと強く。
先程も香った白髪に残る甘い香りに眩暈すら覚えた。 胸の奥に芽生えたのはやはり愛おしさだった。
お互いが愛を確かめ合い幸せなはずだ。それなのにスネイプは未来への憂悶に駆られていた。
闇の帝王が復活し、動き出した今、平和な時間はもう短い。
そして自分も闇の帝王に招集される日も近い。
分かっていた。
それでもイリスを守りたい、一緒にいたいと願ってしまった。
───
新学期が始まるまでの間、イリスと過ごす日々は静かに流れた。
彼女は愛を知りはじめ、笑顔を見せる。
自分は残りの時間を惜しむように、その笑顔を胸に刻んだ。
自分が求めてしまったのは守ることだけではない。
彼女そのものに、心が惹かれてしまったのだ。
「……どうやら我輩は……お前に抗えぬほと惹かれてしまったようだ。
愚かにも、未来を共に歩む姿を思い描くほどにな。」
言葉が零れ落ちた瞬間、自らの声の熱に気づく。
いつ以来だろう、こんなにも真っ直ぐに告げたのは。
彼女は小さく頷いた。 だがその頷きが、痛いほどに違う意味を含んでいることを悟る。
――彼女は分かっていない。 それを「仲間としての言葉」程度に受け止めていると。
胸を締め付ける苛立ちと哀しみを抑え、口を開いた。
「……勘違いをしているな」
声は自然と低く、鋭さを帯びる。
「……先程のお前の言葉は人間にとって、“愛”と呼ばれる類のものだ。本来ならば軽々しく口にするものではない。
最も大切な者だけに告げ、時に命を懸けるほどの誓いとなる。」
彼女が顔を上げる。 涙に濡れた妖艶な紅い瞳が真っ直ぐに自分を射抜いた瞬間、心臓が荒々しく打ち鳴った。
「…イリス、今の我輩の言葉もまた……その類だ。愚かにもな…。」
逃げ場はない。 ならば、全てを曝け出すしかない。
「……我輩はイリス、お前が好きだ」
短く、それでいて全てを込めた言葉。 その瞬間、彼女の小さな唇が震えた。
「スネイプ先生。……さっきも言ったと思いますが顔を見ると、声を聞くと胸が熱くなって、目で追わずにはいられなくなるんです。それでいて失いたくないと思ってしまう。それも……愛なのですか?」
──なんと愚かで、なんと純粋なのか。
彼女は自分の感情すら知らず、ただ真っ直ぐに差し出している。
答えは一つしかなかった。
「…そうだ」
彼女の顔がふわりと綻ぶ。
「……ずっと一緒にいたいです。私も……あなたといたい。」
イリスはスネイプを見つめ改めて言う。
その言葉に抗えるはずもなく、再び抱きしめる。骨折した肩を気遣いながら華奢な身体を、二度と誰にも奪わせまいと強く。
先程も香った白髪に残る甘い香りに眩暈すら覚えた。 胸の奥に芽生えたのはやはり愛おしさだった。
お互いが愛を確かめ合い幸せなはずだ。それなのにスネイプは未来への憂悶に駆られていた。
闇の帝王が復活し、動き出した今、平和な時間はもう短い。
そして自分も闇の帝王に招集される日も近い。
分かっていた。
それでもイリスを守りたい、一緒にいたいと願ってしまった。
───
新学期が始まるまでの間、イリスと過ごす日々は静かに流れた。
彼女は愛を知りはじめ、笑顔を見せる。
自分は残りの時間を惜しむように、その笑顔を胸に刻んだ。
