特別編
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第7話 真実
ハリーがイリスたちの前に立ち、深く息を吸った。
その呼吸は、迷いを断ち切るように静かで、強かった。
「みんな聞いて欲しい!!」
響いた声が広場の空気を震わせた。
人々のざわめきが止まり、視線が一斉にハリーへ集まる。
イリスはその場の空気が変わったことを肌で感じた。
冷たい光の下で、ひとつの言葉が世界を変えるかのようだった。
「これ以上、彼を罵るのはやめて。
彼はここにいる中で、誰よりも勇敢な魔法使いだ。」
ハリーの声が広場に響く。
一瞬の静寂、そして、波のように群衆がざわつく。
怒りと戸惑いの気配が入り混じる中で、イリスは俯いた。
自分もまた、その怒りの矢の中に晒されていることを痛感していた。
それでも、ハリーの声が風を裂くように続いた。
「誰よりも危険な環境で、誰よりも孤独に、彼は戦った。
ヴォルデモートを倒すために!!
先生がダンブルドア先生を殺したのも、全てはダンブルドア先生が立てた計画のひとつだった。
彼だからこそ、あの作戦を遂行できたんだ。
そして彼の助けがなければ、僕たちは分霊箱を見つけることも、壊すことも出来なかった!」
群衆の息が詰まる。
誰もが信じられないという顔をしていた。
イリスはその沈黙の中で、スネイプを横目で見た。
彼は何も言わず、ただまっすぐに前を見ていた。
静かな瞳の奥には、長い年月を越えた諦念のようなものが揺れていた。
それがイリスには痛かった。
この人は、何度こうして誤解の中に立たされてきたのだろう。
「イリス。」
ハリーが名を呼んだ。
イリスはハッとして顔を上げる。
その瞳の奥には、真っすぐな誠意が宿っていた。
「君は状況に流されることなく、愛する人の本質を見つめた。
自分の危険も顧みず、行動した。
君がスネイプ先生のそばにいてくれて良かった。
僕たちは大きな勘違いをしたまま、彼を失わずに済んだんだ。
……ありがとう。」
その言葉に、胸の奥が熱くなる。
イリスは静かに微笑み、ハリーの差し出した手を取った。
その手は温かく、夜を越えてきた者同士の“赦し”がそこにあった。
そしてハリーはスネイプの方へ向き直る。
スネイプは無言のまま、薄い唇を引き結んでいた。
「先生。
僕はあなたに守られていることも知らず、ずっと敵だと思い込んでいました。
でも、あなたは敵じゃなかった。
あなたは、僕たち全員を、この魔法界を、守り抜いた。
あなたこそ、僕が知る中で最も勇敢な人です。」
スネイプはその言葉を、面倒そうに聞いていた。
だが、イリスには分かった。
その眉の奥がかすかに震えていること。
唇の端がわずかに揺れたこと。
誰よりも頑なだった彼の心に、何かが触れたのだと。
「……彼らがいなければ、僕たちは夜を越えられなかった。
彼は誰にも知られずに、闇の中で光を灯し続けた。
だから彼らの名を、決して忘れないでほしい。」
ハリーの声が静かに、広場の隅々まで届いた。
しばらくの間、誰もが息を呑んでいた。
それは、怒りや憎しみが消えた後の、深い沈黙だった。
やがて、石の床に足音が響く。
マクゴナガルが、ゆっくりと前に歩み出た。
その歩みには、厳しさと、限りない敬意が混じっていた。
「……セブルス。イリス。」
その声はかすかに震えていた。
「あなたたちが陰でどれほどのことを抱えていたのか、私には想像もできません。
けれどあなたたちがいたから、ここまで来られました。
本当に……よく、生きて戻ってきてくれました。」
その言葉が、長い夜の終わりを告げる鐘のように響いた。
スラグホーン、フリットウィック、スプラウトら教師たちが次々と頷き、
やがて、生徒たちのざわめきが「安堵」の波に変わっていく。
イリスは静かにスネイプを見上げた。
その顔はいつも通り無表情で、どこか面倒そうだった。
けれど、イリスには分かった。
張り詰めていた糸が、今ようやく切れたのだと。
その瞳の奥に、ほんのわずかな“安らぎ”が宿っていた。
イリスはそっと彼の腕に触れる。
冷たかった指先が、ゆっくりと温もりを取り戻していく。
長い夜が終わり、光が彼らの肩に降り注いでいた。
赦しの光が、ようやく、彼らを包み込んだのだった。
ハリーがイリスたちの前に立ち、深く息を吸った。
その呼吸は、迷いを断ち切るように静かで、強かった。
「みんな聞いて欲しい!!」
響いた声が広場の空気を震わせた。
人々のざわめきが止まり、視線が一斉にハリーへ集まる。
イリスはその場の空気が変わったことを肌で感じた。
冷たい光の下で、ひとつの言葉が世界を変えるかのようだった。
「これ以上、彼を罵るのはやめて。
彼はここにいる中で、誰よりも勇敢な魔法使いだ。」
ハリーの声が広場に響く。
一瞬の静寂、そして、波のように群衆がざわつく。
怒りと戸惑いの気配が入り混じる中で、イリスは俯いた。
自分もまた、その怒りの矢の中に晒されていることを痛感していた。
それでも、ハリーの声が風を裂くように続いた。
「誰よりも危険な環境で、誰よりも孤独に、彼は戦った。
ヴォルデモートを倒すために!!
先生がダンブルドア先生を殺したのも、全てはダンブルドア先生が立てた計画のひとつだった。
彼だからこそ、あの作戦を遂行できたんだ。
そして彼の助けがなければ、僕たちは分霊箱を見つけることも、壊すことも出来なかった!」
群衆の息が詰まる。
誰もが信じられないという顔をしていた。
イリスはその沈黙の中で、スネイプを横目で見た。
彼は何も言わず、ただまっすぐに前を見ていた。
静かな瞳の奥には、長い年月を越えた諦念のようなものが揺れていた。
それがイリスには痛かった。
この人は、何度こうして誤解の中に立たされてきたのだろう。
「イリス。」
ハリーが名を呼んだ。
イリスはハッとして顔を上げる。
その瞳の奥には、真っすぐな誠意が宿っていた。
「君は状況に流されることなく、愛する人の本質を見つめた。
自分の危険も顧みず、行動した。
君がスネイプ先生のそばにいてくれて良かった。
僕たちは大きな勘違いをしたまま、彼を失わずに済んだんだ。
……ありがとう。」
その言葉に、胸の奥が熱くなる。
イリスは静かに微笑み、ハリーの差し出した手を取った。
その手は温かく、夜を越えてきた者同士の“赦し”がそこにあった。
そしてハリーはスネイプの方へ向き直る。
スネイプは無言のまま、薄い唇を引き結んでいた。
「先生。
僕はあなたに守られていることも知らず、ずっと敵だと思い込んでいました。
でも、あなたは敵じゃなかった。
あなたは、僕たち全員を、この魔法界を、守り抜いた。
あなたこそ、僕が知る中で最も勇敢な人です。」
スネイプはその言葉を、面倒そうに聞いていた。
だが、イリスには分かった。
その眉の奥がかすかに震えていること。
唇の端がわずかに揺れたこと。
誰よりも頑なだった彼の心に、何かが触れたのだと。
「……彼らがいなければ、僕たちは夜を越えられなかった。
彼は誰にも知られずに、闇の中で光を灯し続けた。
だから彼らの名を、決して忘れないでほしい。」
ハリーの声が静かに、広場の隅々まで届いた。
しばらくの間、誰もが息を呑んでいた。
それは、怒りや憎しみが消えた後の、深い沈黙だった。
やがて、石の床に足音が響く。
マクゴナガルが、ゆっくりと前に歩み出た。
その歩みには、厳しさと、限りない敬意が混じっていた。
「……セブルス。イリス。」
その声はかすかに震えていた。
「あなたたちが陰でどれほどのことを抱えていたのか、私には想像もできません。
けれどあなたたちがいたから、ここまで来られました。
本当に……よく、生きて戻ってきてくれました。」
その言葉が、長い夜の終わりを告げる鐘のように響いた。
スラグホーン、フリットウィック、スプラウトら教師たちが次々と頷き、
やがて、生徒たちのざわめきが「安堵」の波に変わっていく。
イリスは静かにスネイプを見上げた。
その顔はいつも通り無表情で、どこか面倒そうだった。
けれど、イリスには分かった。
張り詰めていた糸が、今ようやく切れたのだと。
その瞳の奥に、ほんのわずかな“安らぎ”が宿っていた。
イリスはそっと彼の腕に触れる。
冷たかった指先が、ゆっくりと温もりを取り戻していく。
長い夜が終わり、光が彼らの肩に降り注いでいた。
赦しの光が、ようやく、彼らを包み込んだのだった。
