特別編
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第1話 紅の灯を追って
夜の城を、火花と叫びが満たしていた。
魔法の閃光が飛び交い、床に刻まれた紋章を焼き焦がす。
イリスは瓦礫の散らばる廊下を走っていた。
振り返れば、生徒たちの声が追ってくる。
「裏切り者!」
「やめて!戦いたくない!」
その言葉は爆音にかき消された。
光が閃き、壁が砕ける。
熱風が肌を撫で、白い髪が舞った。
イリスは咄嗟に腕を掲げ、盾の魔法を張る。
透明な膜が弾け、幾筋もの呪文を跳ね返した。
それでも浴びせられる呪文は多く、1人では捌ききれなかった。
その時、イリスの胸元で光る赤い石。
それがイリスを覆い、防ぎきれなかった呪文を逸らす。
「お願い、やめて……!
戦いたくないの!」
だが、誰の耳にも届かない。
恐怖と混乱が渦巻き、誰もが正義の形を見失っていた。
石畳に爆裂の光が落ち、視界が真白に染まる。
イリスは身を翻し、崩れた階段を滑るように下りた。
心臓が早鐘を打ち、血の音が耳を打つ。
そのときだった。
胸の赤い石が、ふいに熱を帯びた。
肌の上で光が脈を打つ。
それを感じたと同時に、脳裏に浮かんだのはスネイプの顔だった。
何かを抱え、覚悟したような表情。
一度はその疑問を抑え離れた。だが、何故か今は無視してはいけない。
そんな予感がした。
イリスは立ち止まり、静かに目を閉じた。
混沌の中で無数の魔力が絡み合い、世界そのものが唸りを上げている。
とてつもなく膨大な量の魔力。
とてもじゃないが彼の魔力を探すことは叶わない。
そう感じ、目を開けようとした時、
赤い石が再び熱を持つ。
──まるで自分を使えと言わんばかりに。
イリスはスネイプからのネックレスを握り、再度魔力へ意識を向ける。
気が遠くなるほど入り乱れた魔力。
その中でたったひとつ、深く静かに赤く揺れたものがあった。
黒曜石のように漆黒で冷たく、それでいて確かな光。
それは、あの人の魔力だった。
「……見つけた。」
呟きが震えた唇から漏れる。
イリスは走り出す。
風が吹き荒れ、焦げた木片が舞う。
魔法の残滓が宙を漂い、青白い火花を散らす。
嵐のような魔力の奔流の中で、彼の気配だけがまっすぐに伸びていた。
それを追いながら、イリスは外へと駆けた。
───
城を抜けると、冷たい風が頬を撫でた。
戦いの轟音が遠のき、かわりに夜の湖の匂いが近づく。
湿った大気の向こうに、波の音が微かに響く。
月明かりの下、草を踏み分けながら進むと、
前方の岩場で三つの影が動いた。
「ハリー……」
その名を呼ぶと、三人が振り返る。
ハーマイオニーが驚いたように駆け寄り、息を切らせて言った。
「イリス!無事だったのね…!
どこにいたの!?」
「……彼の魔力を感じたの。この先の小屋から。」
ハリーが眉を寄せ、頷く。
「僕たちもだ。
あいつとあいつの蛇がここにいるはずなんだ。」
それを聞いた瞬間、イリスの胸の奥で石が熱を放った。
ハリーたちとイリスは小屋へ向かって早足で歩きながら言葉を交わしていた。
そして、小屋の傍にきたとき
声が聞こえた。
ひとつは冷たく、ひとつは静かに低い。
ヴォルデモート。
そして──セブルス・スネイプのものだった。
風が止まり、空気が張り詰め、まるで夜が息を止めたようだった。
夜の城を、火花と叫びが満たしていた。
魔法の閃光が飛び交い、床に刻まれた紋章を焼き焦がす。
イリスは瓦礫の散らばる廊下を走っていた。
振り返れば、生徒たちの声が追ってくる。
「裏切り者!」
「やめて!戦いたくない!」
その言葉は爆音にかき消された。
光が閃き、壁が砕ける。
熱風が肌を撫で、白い髪が舞った。
イリスは咄嗟に腕を掲げ、盾の魔法を張る。
透明な膜が弾け、幾筋もの呪文を跳ね返した。
それでも浴びせられる呪文は多く、1人では捌ききれなかった。
その時、イリスの胸元で光る赤い石。
それがイリスを覆い、防ぎきれなかった呪文を逸らす。
「お願い、やめて……!
戦いたくないの!」
だが、誰の耳にも届かない。
恐怖と混乱が渦巻き、誰もが正義の形を見失っていた。
石畳に爆裂の光が落ち、視界が真白に染まる。
イリスは身を翻し、崩れた階段を滑るように下りた。
心臓が早鐘を打ち、血の音が耳を打つ。
そのときだった。
胸の赤い石が、ふいに熱を帯びた。
肌の上で光が脈を打つ。
それを感じたと同時に、脳裏に浮かんだのはスネイプの顔だった。
何かを抱え、覚悟したような表情。
一度はその疑問を抑え離れた。だが、何故か今は無視してはいけない。
そんな予感がした。
イリスは立ち止まり、静かに目を閉じた。
混沌の中で無数の魔力が絡み合い、世界そのものが唸りを上げている。
とてつもなく膨大な量の魔力。
とてもじゃないが彼の魔力を探すことは叶わない。
そう感じ、目を開けようとした時、
赤い石が再び熱を持つ。
──まるで自分を使えと言わんばかりに。
イリスはスネイプからのネックレスを握り、再度魔力へ意識を向ける。
気が遠くなるほど入り乱れた魔力。
その中でたったひとつ、深く静かに赤く揺れたものがあった。
黒曜石のように漆黒で冷たく、それでいて確かな光。
それは、あの人の魔力だった。
「……見つけた。」
呟きが震えた唇から漏れる。
イリスは走り出す。
風が吹き荒れ、焦げた木片が舞う。
魔法の残滓が宙を漂い、青白い火花を散らす。
嵐のような魔力の奔流の中で、彼の気配だけがまっすぐに伸びていた。
それを追いながら、イリスは外へと駆けた。
───
城を抜けると、冷たい風が頬を撫でた。
戦いの轟音が遠のき、かわりに夜の湖の匂いが近づく。
湿った大気の向こうに、波の音が微かに響く。
月明かりの下、草を踏み分けながら進むと、
前方の岩場で三つの影が動いた。
「ハリー……」
その名を呼ぶと、三人が振り返る。
ハーマイオニーが驚いたように駆け寄り、息を切らせて言った。
「イリス!無事だったのね…!
どこにいたの!?」
「……彼の魔力を感じたの。この先の小屋から。」
ハリーが眉を寄せ、頷く。
「僕たちもだ。
あいつとあいつの蛇がここにいるはずなんだ。」
それを聞いた瞬間、イリスの胸の奥で石が熱を放った。
ハリーたちとイリスは小屋へ向かって早足で歩きながら言葉を交わしていた。
そして、小屋の傍にきたとき
声が聞こえた。
ひとつは冷たく、ひとつは静かに低い。
ヴォルデモート。
そして──セブルス・スネイプのものだった。
風が止まり、空気が張り詰め、まるで夜が息を止めたようだった。
