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ONE PIECE









私は困っていた。
たくさんのことに頭を悩ませていた。
真っ暗な部屋、定位置になったベットの端っこに腰掛けて項垂れていた。
ここ最近色々ありすぎて疲れた。
最初はきっと職場のひとりのおばさんと仲が険悪になり、それをおばさんが頭のトチ狂ったオーナーにちくったこと。そしてそれが原因で話し合いの場が設けられ、我が強いおばさんに言いたいことだけ言わせて場を収めようとするためにオーナーと店長が私には一切発言することを禁じたこと。
その日初めて私はリストカットをした。
その後も仕事は続けた。腕に包帯を巻きながら。
ただ飲食店で働いていたためにお客さんの目が腕にとまっていたことや仲の良かった職場の方々からすごく心配され、泣く泣く辞めた。
これがひとつめ。
次は仕事を辞めたことによる脱力感。次の仕事を探すこともなく、部屋に閉じこもって有り余る時間を無駄に過ごした。
貯金自体はあったが、それは時間が経つとともにすり減っていき、半年も経ったら家賃すら払えなくなった。
大家さんとは顔見知りで地元から19歳で単身で出てきた私を疑いもせず受け入れてくれ色々と良くしてくれた人だった。だからこそ相談に乗ろうと理由を聞いてきたが、その当時の私は笑顔を作ることもなく『今月末には2ヶ月分払いますので今月でこの家を出ようと思います。』とだけ呟いて頭を下げた。
大家さんは何か言いたそうにしたが何も言わなかった。
家に帰った私は地元を出るときに使った大きな鞄に荷物を詰め始めた。
これがふたつめ。
最後は、この脱力感で家賃も払えずに出ていくと言ったもののその次の住む場所がないことだ。
とりあえず出ていくと言ったからには今月末で出ていかなければならない。
考えれば考えるほど自分は自分を責める。
ベットに倒れ込んでぼーっと焦点の合わない目で前を見る。次第にぼやぁっと滲んで涙が溢れる。もう疲れた。もう嫌だ。もう何も考えたくない。何もしたくない。
目をギュッと瞑ると涙がベットへ落ちる。
しーんと静かなこの部屋でさえも私を責めているように感じる。なんでいるんだ家賃も払っていないのに、と。
こんな時に頼れる友達もいない。地元にいる友達も、小学校からの付き合いで途中で転校したものの今も親交がある友達も、みんな実家暮らしで各々の生活がある上に、住む場所が離れている。
この地に来たものの、友達と言う友達も出来ずにただただ仕事だけしていた日々。
職場で仲がいい人はできる。たまにご飯も食べに行くしカラオケにだって行く。だがこんなことを相談できるわけがない。それに私がその職場を辞めた身。
大変だね…と距離を置かれるか、話だけでも聞きますよ、とそれ以上頼らないでくれと遠回しに言われるだけだろう。
元はといえば自業自得。誰が見たってそう思うだろう。自分に甘えてニートをしてたのが悪い。どうとでもできたはずだ、と。
瞑っていた目を開ける。顔の前にあった手を見る。手首に視線を下げると自分で傷つけた傷が見える。だいぶ傷口は塞がって肌とほぼ同じになったが切った跡は残ってしまった。
その傷を眺めて、フッと笑った。
こんな傷で何が解決したのだろうか。何が自分を慰めたんだろうか。何が自分の窮地を助けてくれただろうか。
いっそのこと切ったときに死んでしまえば良かったのに。助からなければもっと苦しまなくて済んだのに。
そんなことを考えながら、思考は停止し、眠りについた。
これがみっつめ。










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