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私が住んでる部屋のお隣さんはアイドルだ
三人組のRE:BERSERKというグループだ
特別仲良くする事もないが、出かけたりするときに鉢合わせをすればもちろん挨拶もするし、特別険悪でもない
たまにびっくりするぐらい元気な声でピアス開いてる茶髪の子に挨拶されるぐらい
ある日玄関のチャイムが鳴った
ロビーからのではなく玄関のチャイムだ
「はーい?」
「すみません。隣のエヴァ・アームストロングです。少し挨拶がしたいんですがお時間いただけませんか?」
珍しい
エヴァさんから直接用事がある事なんて回覧板以外ではないのに
そう思いながら玄関を開けると三人…ではなく、四人
それもとびきり大きな子が
「え?大きい」
素直に感想が声に出てしまって慌てて口を塞ぐ
「いや、いいんだ。挨拶というのは、今日からこのバベルも一緒に住むことになったので一応知らせておこうと思いまして」
そう言うとエヴァはバベルを前に出した
「こんにちは。バベルっていいます!これからバベルもおとなりにすむから、なかよくしてください♪」
凄い癒し系の不思議な子が増えた!
そう思った私はとりあえずこちらも自己紹介することにした
「あ、ご丁寧にどうも。私は愛媛みかんって言います」
軽く会釈をしてバベルを見つめる
「みかんちゃん!ちっちゃくてかわいいー♪」
そう言ったバベルを叱りながら嵐のように去って行った
部屋に戻った私はバベル君の事を考えた
あの喋り方とかを見る限り不思議ちゃんなのかな?とか、何歳だろう?とか、身長何センチだろう?とか…
だがエヴァの家に一人増えたところで私に特別変わる事はないので気にするのをやめた
そんなやり取りが1ヶ月前にあった
そして今日仕事が終わって玄関に入る前にエヴァさんの家の前に体操座りをしているバベル君
これは見逃す訳には行かないよね?
自分の家の前に体操座りって色々聞きたい事ありすぎる
「えーと…バベル君?家に入らないの?」
「バベル、おうちのかぎ、わすれたの。おにいちゃんたちまだおしごとだから、おうちのまえでまってる」
バベル君は何でもないような顔で状況を説明してくれた
「どれぐらい待ってるの?」
「んー…1じかんぐらい!」
「え?!!エヴァさん達が帰ってくるまでうちで待ってる?」
一時間もそこに座ってじっと待ってる事に驚いた私は、バベル君への好奇心もあり、誘ってみた
「わー!いいのー?ありがとー♪」
バベル君は立ち上がり嬉しそうにこちらにきた
「狭いとこですけど、どうぞー」
「おじゃまします!」
バベル君はのそのそと家に上がった
「かわいいおへやだー」
部屋をキョロキョロとして落ち着かない感じ
バベル君への好奇心で、質問攻めをした結果、同い年で、身長は190センチ、エヴァさんとは違うグループだから終わる時間が違ったために今日のような事が起こった事、あんぱんが好きな
事等、色々聞けた
「バベル君、お腹空いてない?晩ごはん一緒に食べよう?」
「たべる♪バベルもおてつだいするね!」
話を聞くとエヴァさん達が帰ってくるのがあと一時間はかかりそうだったので晩ごはんに誘った
誰かとご飯を食べる事が久しぶりだった私は、同い年の男の子がどれぐらい食べるかわからない事もあり、作りすぎてしまった
バベル君が手伝ってくれたおかげでスムーズには作れたが…
「「いただきます」」
二人で向かい合って暖かいご飯を食べる
なんか久しぶりの感覚で自然と笑顔になる
「いっぱい食べてね♪余ったらエヴァさん達に持って帰ってね」
「わかった!みかんちゃん、おりょうりじょうず!すっごくおいしいよ♪」
「あ、ありがとう(照)」
考えてみたら誰かに手料理を作ってあげたのは初めてかもしてない
こんなピュアな目で素直に誉められると凄く照れる
「たべおわったら、バベルがおかたづけするからみかんちゃんはすわっててください♪」
そう言うと二人共黙々とご飯を食べた
「「ごちそうさまでした」」
「では、おかたづけします!みかんちゃんはのんびりしててください!」
バベル君は家でもお手伝いをしてるだけあってお皿洗いも綺麗にやってくれた
そんなときに家のチャイムが鳴る
「すいません!!エヴァです!!!」
凄く慌てた様子のエヴァさんが家にきた
「おにいちゃん!」
手がびしゃびしゃのままなバベル君がキッチンから玄関にきた
「本当にご迷惑を!!!!」
「いや、全然です!一緒にご飯も食べたし、今お片付けもしてくれてるんですよ♪」
「バベル!ご飯までご馳走になったのか?!」
「ごめんなさい…」
「そうじゃない、きちんとお礼は言ったのか?」
「うん!!いま、おかたづけしてるの。とちゅうだからおわったらかえります♪」
「そうか…愛媛さん。今日はありがとうございました。バベルにきちんと片付けさせてください」
エヴァさんは深々をお辞儀をして帰っていった
「よし!バベル、おかたづけがんばる!」
そういうとバベル君はまたキッチンに戻った
片付けが終わったバベル君は私の前に座った
「きょうは、ありがとうございました!ごはんもおいしかったです!」
さっきのエヴァさんを思い出す勢いで深々とお辞儀をしてきた
「いやいや!そんなの全然!!楽しかったね♪また一緒にご飯食べよう?」
ほんとに楽しかったのでまたバベル君を誘った
「またきてもいいの?」
「もちろん!」
「ふふふー♪みかんちゃんのことだいすきになっちゃったからバベルうれしい♪」
「ん?え?!」
何かとんでもないこと言った?!
そう思ったが、バベル君の事だからエヴァさんが好き、犬、猫が好き、そういう意味か!と納得した
「あ、ありがとう(笑)」
「むー…そうじゃない…」
私の返しが気に入らなかったのかほっぺを膨らませてプンプン!って感じで怒っている
「バベルの"すき"はこういう"すき"だよ」
そういうと抱きしめられた
大きいバベル君から抱きしめられるとすっぽり埋もれてしまう
「え、え、バベル君?(照)」
「バベル、ほんとにみかんちゃんがだいすきになったのでみかんちゃんもバベルのこと、だいすきになってください!」
今まで告白なんてされた事がない人生の私が、こんなスタイルも良くて顔も良くて性格も良い、非の打ち所がないような人に告白されるなんて…
「私も好き…かも」
確かに私達は出会って間もないし、きちんと話をしたのは今日が初めてだけど心の奥に暖かい気持ちが芽生え始めていることはこの二時間ちょっとで感じている
「じゃあきょうバベルはかえります。でもまたあしたぴんぽんするから、またぎゅーってしにきてもいい?」
「いいよ♪」
「じゃあじゃあ!もっとなかよくなったらちゅーもしていい?」
「いいよ(照)」
「わーい♪」
キスの約束なんておかしな話だけど、バベル君なら素直にキスしてもいいって言える
彼といると素直になれるかな?
これからはお隣の不思議ちゃんじゃなくてお隣の彼氏…なのかな?
~fin~
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