カフェ/蛮 甘夢
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「いらっしゃいませ!おはようございます、いつものカフェラテでよろしいですか?」
自分で経営するカフェで働く事が夢だった私は夢を叶えてこうして小さなカフェをオープンすることが出来た
今レジで注文した綺麗なお姉さんはオープンした時から来てくれていて毎朝カフェラテを買っていってくれる
「今日も1日頑張ってください!いってらっしゃい♪」
ここまでが毎朝のやりとりである
でも最近になって少し会話をすることが増えた
内容は様々で、今日は天気が悪いですね、今日のコーヒーは豆を仕入れたばかりなのでいつもより美味しいですよ、等…
そして今日はいつもと違う注文をお姉さんはした
「今日は時間があるから朝食も食べようかな!サンドイッチももらえますか?」
いつものお姉さんは可愛らしい笑顔で朝食を頼んだ
「お姉さんも一緒に食べませんか?」
私はサンドイッチを席まで運ぶとお姉さんに朝食に誘われた
「他のお客さんが来るまででいいから話相手になってください(笑)」
お店も小さいのでそんなに立て続けにお客様が入ることもないので一緒に朝食をする事にした
そこでお姉さんの事が少しわかった
近くの芸能事務所のスクールでプロデューサーをしているらしい
そこのスクールの子達はそれぞれグループを組んで少しずつ活動をしている
そしてその子達の事をアイチュウと呼ぶ事も教えてくれた
年齢は私が一つ年上な事もわかった
また少し仲良くなれたなと思って今日も彼女を見送った
程よくお店も賑わってお昼近くになるとプロデューサーの彼女が外からこちらを覗いていた
「どうされました?朝何か忘れ物でも?」
すると彼女は
「お昼にここに食べに来ようと思ってたら、うちのアイチュウの子も来たいと言いまして…彼は少し遅れるんですが今席は空いてますか?」
朝だけでなく昼食にも来てくれた事が嬉しくてすぐ席を片付けてそこに彼女を通した
10分程すると一人の男の子がお店にきた
「あのー待ち合わせなんスけど…」
今、店内には彼女しかいないのですぐアイチュウの子だとわかった
席に通すとメニューとにらめっこをしながら隅々まで見て悩んでいた
「プロデューサー…俺お腹ペコペコなんスけど…いくつ頼んでいいっスか?」
いくつでもいいよ、と彼女が言うとこの子は凄く顔を輝かせてパスタやスープ、パンにデザートのパンケーキまでメニューの半分ぐらいの量を頼んだ
食べ盛りな男の子なんだなぁと思って少しサービスしながら料理を作って持っていった
「うわー!どれも美味しそうっスね!!いっただっきまーす!」
満面の笑みでご飯をどんどん食べていく彼に呆気にとられながらお冷やを持って行くと彼は私に気づいてにっこり笑う
「ここのお店、全部美味しいっス!!全部お姉さんが作ってるんスか?」
彼は食べながらも器用に私に質問してきた
「そうだよ!気に入ってくれたならよかった♪」
私も彼につられるように笑顔で返した
そして二人が食べ終わってお会計に来たときに私は渡したい物があったので厨房に取りに行った
「これ、試作品なんですけど今度からお店に出そうと思っているクッキーなんです。常連さんなので試作品を一度食べてもらおうと思いまして…」
二人の手の平に可愛くラッピングした小さな包みを乗せた
「えっと、俺は常連じゃないのに貰っていいんスか?」
きょとんとした顔でこちらを見てくる彼に私はさすがアイドルを目指しているだけあって綺麗な顔してるなーと的外れな事を思っていた
「もちろん!あんなに美味しそうにお料理食べてくれたしね(笑)」
すると彼は大事そうにカバンにしまって彼女とお店をあとにした
その日1日はあのアイチュウの子の事が頭から離れずにずっと仕事をしていた
もし次お店に来たら名前聞こうかな、とか、えらく若く見えたけど何歳なんだろうとか…
そんな事を考えながら閉店後の片付けをしていたらお店の扉が開いた
扉の鍵を閉め忘れた事を思い出して慌てて厨房から出ていく
「すみません!もうお店閉店なんで…す…」
言葉の途中でお店に来たのがお昼に来たアイチュウの子だと気づいた
「もうお店終わりなんスね!ごめんなさいっス…でもどうしてもお姉さんにクッキーが美味しかったのを伝えたくて!」
彼はコロコロ表情を変えながら一気に喋った
「あと!お姉さんの名前も聞こうと思って急いで来たんスよ!俺は十文字蛮って言うんス!よろしくっス♪」
色んな事を一気に話された私は少しびっくりしつつ返事をした
「私の事はみかんって呼んで♪クッキーは美味しかったなら何よりです♪」
そんなやりとりをして片付けを済ませて蛮君と一緒に駅まで帰る事になった
「俺、あのお店のファンになっちゃったっス!!これから通いつめるっスよー♪」
鼻歌歌いながらルンルンで歩いていく蛮君がとても可愛らしくて思わず笑ってしまった
蛮君は不思議そうな顔をして何故笑うんだと聞いてきた
「ごめんごめん。あまりにも蛮君が可愛くてつい…笑」
蛮君は私の顔を覗き込んで見つめてくる
「な、何かな?」
顔が近い事にドキドキしながらも聞き返すと蛮君はコクリと1つ頷いて、にかっと笑った
「今日お昼、お店から出た後もなんかみかんさんの事が頭から離れなかったんスよ。可愛い人だなーって思ってたから」
蛮君は照れながらそっぽを向いてしまった
「だから、プロデューサーにお店が閉まる時間を聞いて早く仕事終わらせて来たんス。もちろんクッキーも本当に美味しかったっス!!」
顔を真っ赤にさせた蛮君は私を真っ直ぐ見つめて手を握ってきた
手を握られた事にびっくりはしたがまだぎこちないながらも真剣なのは伝わった為これは絶対に茶化してはいけないと思って見つめ返した
「こんな気持ち初めてなんスけど…またすぐにみかんさんに会いたくて名前聞きに来たんス…迷惑だったっスか?」
犬の耳が見えそうな勢いで蛮君が可愛く見えてきた
でもお昼の後、蛮君も私の事を想っていてくれた事が嬉しくて手を握り返した
「迷惑なんてとんでもない!私も蛮君にまた会えないかなーって思ってたんだよ?」
それを聞いた蛮君はキラキラした笑顔でこう言った
「ほんとっスか?!じゃあこれからは遠慮なく口説いていくっスよー♪」
…?!!!!!
え、口説く?!!!!
「え、え、蛮君?!!」
蛮君は私が慌てる姿を見てイタズラっ子のように笑った
☆Fin☆
自分で経営するカフェで働く事が夢だった私は夢を叶えてこうして小さなカフェをオープンすることが出来た
今レジで注文した綺麗なお姉さんはオープンした時から来てくれていて毎朝カフェラテを買っていってくれる
「今日も1日頑張ってください!いってらっしゃい♪」
ここまでが毎朝のやりとりである
でも最近になって少し会話をすることが増えた
内容は様々で、今日は天気が悪いですね、今日のコーヒーは豆を仕入れたばかりなのでいつもより美味しいですよ、等…
そして今日はいつもと違う注文をお姉さんはした
「今日は時間があるから朝食も食べようかな!サンドイッチももらえますか?」
いつものお姉さんは可愛らしい笑顔で朝食を頼んだ
「お姉さんも一緒に食べませんか?」
私はサンドイッチを席まで運ぶとお姉さんに朝食に誘われた
「他のお客さんが来るまででいいから話相手になってください(笑)」
お店も小さいのでそんなに立て続けにお客様が入ることもないので一緒に朝食をする事にした
そこでお姉さんの事が少しわかった
近くの芸能事務所のスクールでプロデューサーをしているらしい
そこのスクールの子達はそれぞれグループを組んで少しずつ活動をしている
そしてその子達の事をアイチュウと呼ぶ事も教えてくれた
年齢は私が一つ年上な事もわかった
また少し仲良くなれたなと思って今日も彼女を見送った
程よくお店も賑わってお昼近くになるとプロデューサーの彼女が外からこちらを覗いていた
「どうされました?朝何か忘れ物でも?」
すると彼女は
「お昼にここに食べに来ようと思ってたら、うちのアイチュウの子も来たいと言いまして…彼は少し遅れるんですが今席は空いてますか?」
朝だけでなく昼食にも来てくれた事が嬉しくてすぐ席を片付けてそこに彼女を通した
10分程すると一人の男の子がお店にきた
「あのー待ち合わせなんスけど…」
今、店内には彼女しかいないのですぐアイチュウの子だとわかった
席に通すとメニューとにらめっこをしながら隅々まで見て悩んでいた
「プロデューサー…俺お腹ペコペコなんスけど…いくつ頼んでいいっスか?」
いくつでもいいよ、と彼女が言うとこの子は凄く顔を輝かせてパスタやスープ、パンにデザートのパンケーキまでメニューの半分ぐらいの量を頼んだ
食べ盛りな男の子なんだなぁと思って少しサービスしながら料理を作って持っていった
「うわー!どれも美味しそうっスね!!いっただっきまーす!」
満面の笑みでご飯をどんどん食べていく彼に呆気にとられながらお冷やを持って行くと彼は私に気づいてにっこり笑う
「ここのお店、全部美味しいっス!!全部お姉さんが作ってるんスか?」
彼は食べながらも器用に私に質問してきた
「そうだよ!気に入ってくれたならよかった♪」
私も彼につられるように笑顔で返した
そして二人が食べ終わってお会計に来たときに私は渡したい物があったので厨房に取りに行った
「これ、試作品なんですけど今度からお店に出そうと思っているクッキーなんです。常連さんなので試作品を一度食べてもらおうと思いまして…」
二人の手の平に可愛くラッピングした小さな包みを乗せた
「えっと、俺は常連じゃないのに貰っていいんスか?」
きょとんとした顔でこちらを見てくる彼に私はさすがアイドルを目指しているだけあって綺麗な顔してるなーと的外れな事を思っていた
「もちろん!あんなに美味しそうにお料理食べてくれたしね(笑)」
すると彼は大事そうにカバンにしまって彼女とお店をあとにした
その日1日はあのアイチュウの子の事が頭から離れずにずっと仕事をしていた
もし次お店に来たら名前聞こうかな、とか、えらく若く見えたけど何歳なんだろうとか…
そんな事を考えながら閉店後の片付けをしていたらお店の扉が開いた
扉の鍵を閉め忘れた事を思い出して慌てて厨房から出ていく
「すみません!もうお店閉店なんで…す…」
言葉の途中でお店に来たのがお昼に来たアイチュウの子だと気づいた
「もうお店終わりなんスね!ごめんなさいっス…でもどうしてもお姉さんにクッキーが美味しかったのを伝えたくて!」
彼はコロコロ表情を変えながら一気に喋った
「あと!お姉さんの名前も聞こうと思って急いで来たんスよ!俺は十文字蛮って言うんス!よろしくっス♪」
色んな事を一気に話された私は少しびっくりしつつ返事をした
「私の事はみかんって呼んで♪クッキーは美味しかったなら何よりです♪」
そんなやりとりをして片付けを済ませて蛮君と一緒に駅まで帰る事になった
「俺、あのお店のファンになっちゃったっス!!これから通いつめるっスよー♪」
鼻歌歌いながらルンルンで歩いていく蛮君がとても可愛らしくて思わず笑ってしまった
蛮君は不思議そうな顔をして何故笑うんだと聞いてきた
「ごめんごめん。あまりにも蛮君が可愛くてつい…笑」
蛮君は私の顔を覗き込んで見つめてくる
「な、何かな?」
顔が近い事にドキドキしながらも聞き返すと蛮君はコクリと1つ頷いて、にかっと笑った
「今日お昼、お店から出た後もなんかみかんさんの事が頭から離れなかったんスよ。可愛い人だなーって思ってたから」
蛮君は照れながらそっぽを向いてしまった
「だから、プロデューサーにお店が閉まる時間を聞いて早く仕事終わらせて来たんス。もちろんクッキーも本当に美味しかったっス!!」
顔を真っ赤にさせた蛮君は私を真っ直ぐ見つめて手を握ってきた
手を握られた事にびっくりはしたがまだぎこちないながらも真剣なのは伝わった為これは絶対に茶化してはいけないと思って見つめ返した
「こんな気持ち初めてなんスけど…またすぐにみかんさんに会いたくて名前聞きに来たんス…迷惑だったっスか?」
犬の耳が見えそうな勢いで蛮君が可愛く見えてきた
でもお昼の後、蛮君も私の事を想っていてくれた事が嬉しくて手を握り返した
「迷惑なんてとんでもない!私も蛮君にまた会えないかなーって思ってたんだよ?」
それを聞いた蛮君はキラキラした笑顔でこう言った
「ほんとっスか?!じゃあこれからは遠慮なく口説いていくっスよー♪」
…?!!!!!
え、口説く?!!!!
「え、え、蛮君?!!」
蛮君は私が慌てる姿を見てイタズラっ子のように笑った
☆Fin☆
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