乙女心/朔空 甘夢
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「心ちゃぁーん…」
「あら、どうしたの?そんな暗い顔して」
「相談したいことあってさー…」
「私でいいなら全然聞くわよ?」
「ありがとー。この後カフェ行こう!」
「準備してくるわね!」
この男所帯のスクールで唯一の女友達?の心ちゃんにはよくガールズトークに誘っている
洋服の話やスイーツの話、年齢は10コも違うのに親友のように仲良くしてくれる
そしてしっかりしてる1面もあるので悩んだ時はたまにお世話になっている
~カフェ~
「で?相談とは珍しいわね、どうしたの??」
紅茶を飲みながら話を聞いてくれる心ちゃんも可愛いなぁと思いながら話始める
「私、好き、な人出来た」
いざ話すと照れてしまって変な間が出来ながら話した
「…」
心ちゃんは固まってしまった
「心ちゃん?」
「何それ!!!そんな楽しそうな話早くしなさいよね!!!!」
固まっていた心ちゃんが急にテンションMAXに前のめりに話始める
「相手は誰?!心の知ってる人なの?!!」
「うん」
「ええ?!!アイチュウって事?!それかマネージャーの誰か?!!」
「お、落ち着いて(笑)」
「そ、そうね、ふー」
少し深呼吸してから座り直す
「好きな人なんだけどね?…朔空くんなの」
「え、え…え?」
心ちゃんがパニック状態なのが見た目でわかる
「気がついたら好きになってた…どうしよ…プロデューサーとアイドルなのに…」
個人的にはそこが引っかかっているポイント
プロデューサーとマネージャー、や、アイドル同士、ならまだよかったもののプロデュースする立場の人間がアイドルを好きになるなんて事あってはならない
「あー…。プロデューサーが悩んでる所はそこなのね。プロデューサーだって人間よ?恋ぐらいするわ」
「そうなんだけど…」
「人を好きになるのに理由も理屈もいるのかしら?好きなんでしょ?だったらしょうがないじゃない!」
さすが心ちゃん、私が悩んでる事が小さな事だと思えるような言葉をいつもくれる
「もー!プロデューサーは可愛いんだから自信もって大丈夫よ!可愛いのはもちろんだけど、そもそもあいつがあなたの事大好きなのは本人が1番わかってるんじゃない?あれだけ大っぴらに好き好きいわれてるんだし(笑)」
彼は私のストーカーなので学園の全員が私の事を大好きな事をわかっている
「そう、だよね!あ、でも推しとは付き合いたくないタイプかも…」
「あーもう!!くよくよしないの!心ちゃんに任せなさい♪」
そういうと心ちゃんは笑顔で紅茶とケーキを食べ進め違う話に変えられる
~後日~
「プロデューサー!これを着て!」
会うなりいきなり紙袋を渡される
「え?何これ?洋服??」
「そうよ!これを着て朔空に告白するの!」
「え?!!告白?!!!!」
「いいからいいから♪とりあえず着てみて!心ちゃんがプロデューサーの為にきゃわゆいお洋服見繕ったんだから間違いないわ!」
「わ、わかった!」
たしかに心ちゃんが選んだ服なら間違いはないんだろうけど…
これはヒラヒラしすぎでは????
広げてみた時点でだいぶ乙女チックなヒラヒラに少し抵抗が
「着てみたけどこれヒラヒラしすぎじゃない??ほんとに似合ってる??これ」
「きゃわいいーーー!!!最高に似合ってるわ!可愛いわよ、プロデューサー♪」
そういうと満面の笑みで抱きついてきた
「フィッシュテールっていうワンピースなの、後ろが長くて前が膝丈だからそんなに短くは感じないはずよ♪」
「うん!すっごい可愛い!でも生脚大丈夫かな…」
「全然大丈夫よ♪さあ!次はヘアメイクよ!鬼丸のとこ行くわよ!」
「え?!そんなフル装備するの?!!」
「当たり前じゃない!告白なんて一大イベント、究極に可愛くしとかなきゃもったいないわ!」
何故か1番ウキウキとはしゃいでる心ちゃん見たらこっちまで楽しくなってきて告白よりも今現在の方が楽しくなってしまっている
鬼丸くんのところまで走って行くようで手を掴まれた
「心ちゃん?!廊下は走っちゃダメだよ!」
「いいじゃない、今日は♡」
「うーん(笑)」
なんか青春だなぁと思いながら一緒に軽く走る
幸いまだ靴はスニーカーなので走れるが後ろが長い為少し持ち上げて走る
「プロデューサーちゃん?!!!!」
「やばい!!朔空に見つかったわ!!スピードあげるわよー!」
「何!何!!!推し同士が手繋いで走ってる?!!」
さっくんがびっくりして軽く追いかけてくる
「ごめん!ちょっと待ってて!」
走りながら後ろを振り返る
「スカート持って走るとかまじでお姫様じゃん!!待ってるからねぇ!!!」
「もう!!なんであいつここにいるのよ!!せっかくびっくりさせてあげようとしてるのに!」
追いかけて来ないことを確認して立ち止まると心ちゃんはプンプンと怒る
「まぁ学園内だから誰かはどこかにいるだろうね(笑)」
「もう!鬼丸ー!」
怒りを残しながらも鬼丸くんに声をかける
「おう!わっ!プロデューサーどうしたんだ??えらく可愛い服着て!」
振り返ると同時に普段パンツスーツしか着てない私が可愛いワンピースを着てる事に衝撃だったのかまじまじと見つめられる
「鬼丸!今日はプロデューサーの晴れの舞台よ!思いっきり可愛くしてちょうだい!!」
「晴れの舞台?何があるんだ??」
「乙女のナイショよ♪」
「そうか、なら聞かねえけどよー。じゃあここに座ってくれ!」
なんだかんだ言ってヘアメイクはしてくれるようで席に座る
「んーこの洋服ならシニヨンとかにするか」
そういうと黙々と髪を結っていく
「メイクはどうする?」
「プロデューサーちゃんとしてるからメイクはマスカラだけお願いね!パッチリお目目にしとかないと!」
「なんか照れる」
「よし完成!心!出来たぞ!どうだ♪」
自信満々と私の肩をポンと叩く
「可愛い…鬼丸くん凄いね!ありがとう!」
ここまで変わった自分に感動して鬼丸くんにお礼を言う
「おう!なんか分かんねえけど頑張れよ!」
「ありがとう!」
「プロデューサー!行くわよ!!」
「うん!!」
勢いで返事してしまったが今から大変な事をするのを思い出した
「私が待ってる間靴も準備したし、朔空に連絡したから、教室にいってらっしゃい♪」
「えええ?!!!私の心の準備は?!!!」
「まぁまぁ♪」
「うーーー…」
とりあえずブーツに履き替えて心ちゃんプロデュースの完全体になってみる
「うん!プロデューサー。とっても可愛いわ!絶対成功するから、頑張ってきなさい♪」
優しく背中を押されやっと覚悟を決めた
「心ちゃん、ありがとう。頑張ってみるよ!」
~教室~
「ふー…」
いざここを開けると告白イベント発生なので緊張がMAXに
いつまでも待たせる訳にも行かないからとノックをする
「はーい♪華房さーん♪………プロデューサーちゃん?!!!!」
心ちゃんが来ると思っていたらしく私の登場に驚いている
「え、え、すっっっごく可愛いんだけど、何なの??俺死ぬの???」
「死なないよ(笑)」
「いつも可愛いけどそういうスカートもすっごく似合ってる!生脚……デュフフ」
ジリジリと寄ってくるさっくんにどんどん顔が赤くなる
「あ、あのね!話があってね!!」
「うんうん!なぁに?」
ニコニコと見つめてくる
「あの…」
言わないといけないと思うと手も震えてきてモジモジして言えなくなってどんどん下を向いてしまう
「んー?どうしたの?」
「あの!さっくん!」
勢いで手を握る
「は!!!!!ドキドキしちゃう!!!何イベなの?!!!幸せすぎる!!!!」
「す、好き、です!」
「え」
手を握ったまま見つめて告白なんて漫画みたいな事してしまってどんどん顔が赤くなる
そして告白を聞いたさっくんは完全に固まった
「あの、さっくん?…一応、告白をしたんですけど…」
恐る恐る顔を上げてみる
「ぐはっ!!上目遣いとか反則!!!え、あれ、好き?俺もしかして告白されたの????え、好きな人に告白されたの?俺???」
さっくんはさっくんでパニックだったらしい
「お付き合い…してくれますか…?」
「もちろん!!!!」
手をがっちり握られて見つめられる
「あの!抱きしめてもいいですか!!」
興奮ぎみのさっくんからご丁寧な提案をうける
こくりと頷くとさっくんはゆっくり近づいてきて優しく抱きしめてくれた
「俺の心臓の音聞こえる?まさかプロデューサーちゃんから告白されるなんて思ってないからバクバクしてるの」
自分かさっくんのかわからないぐらい2人とも心臓がバクバクしている
「うん、私もだよ。き、緊張したぁー………」
安心したら力抜けて思いっきりさっくんに体を預ける
「はっ!!!ちょ!!!そんな!!!」
さっくんは私の体を支えながらもずっとニコニコと嬉しそう
「あ、思い出した、さっくん。この洋服とかどうかな?似合ってる?」
ヒラリと軽く回ってみる
「すっっっごく似合ってる!!!どこの国のお姫様かと思ったよ♪これからは俺が一生、騎士として守ってあげるからね♡」
そういうとひざまついて手を取られる
「俺だけのお姫様。誰にも渡さないからね、覚悟して??」
私の手の甲にキスをしたさっくんの顔はキラキラな王子様のような、でもどこか危なげなギラギラした顔をしていた
-fin-
~おまけ~
「華房さん!この前はありがとう!プロデューサーちゃんのとんでもなく可愛いお姫様な姿が見られて凄く嬉しかったんだ♪」
「当たり前でしょ!洋服も髪型も全部心ちゃんがプロデュースしたんだから♪」
「ほんとサイコー…」
さっくんは空を見つめてこの前のワンピース姿の私の姿を思い出してニヤニヤしていた
-ほんとにfin-
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