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ここのところ、私はゾロの顔がまともに見れなくて困ってしまうという状況になっていたりする…。
それもこれも、先日のキス以来のことだ。
アイツはいつも通りの態度でいつも通りに過ごしているみたいなんだけれど、ふと私と目が合うと鼻で笑われてすぐに視線をそらされる。その顔が、なんか無性に腹が立って船尾で狂ったように剣を振るう私はほんとに異常なんだと思う。
-気の迷い!気の迷いなのよ!
-あんな奴、好きになるわけないじゃない!
「で、今日も自然と視線がゾロに向かうあんたも相当重症だと思うけど…どうなの?」
ビクッと肩を震わせて後ろを振り向くと、ニヤニヤ笑うナミが話しかけてきた。
「じゅ、重症って何よ…私別に普通だよ」
「普通ねぇ…食事の時でさえあの鈍いルフィに熱でもあるのかって言われるほど挙動不審なあんたの態度のどこが普通なのよ」
「ぐっ…ぐくっ」
反論できなくて言葉を詰まらせると、彼女は深い溜息を吐く。
「この際めんどくさいから言ってみなさい。何があったの?」
「え…えぇ……」
「何その嫌そうな声…」
「だって、ナミに言ったら何するかわからないから…へぶ!」
言いかけると、足払いされて床に顔面から着地する。ナミはそんな私の顔の痛さなどお構いなしに、私の顔を床に押さえつけた状態で青筋を立てながら言った。
「へぇ!あれだけ女部屋の雰囲気をため息ばっかでぶち壊しまくってるアンタに言われたかないわよ!いい加減に吐かないと、アイツに直接聞きに行くからね!!いいの!?」
「いや!それはまずい!まずいから勘弁して!吐くから!話すから!だからそれだけは勘弁してください!ナミ様!!」
「仕方ないわねぇ…じゃあさっさと部屋に行くわよ。ほら、いつまで寝てるのよ。行くわよ!」
「う、うぅ…はい…。」
そう言って渋々彼女の後をついて行く私は傍から見たら下僕のようだ。
「うん、でさ…なんでロビンがいるのかな…」
女部屋に入って椅子に座ると反対側にいつの間にか待機していたロビンがナミと並んでちゃっかり座っていた。
「あら、滅多に聞くことが無いユアの色恋の話だもの。興味があるのよ。」
「え、イヤイヤなんでその話をロビンが知ってるの!?」
「わたしが話したんだもの居るに決まってるじゃない!」
「いや、そんな当たり前でしょ?みたいな言い方…」
「当たり前でしょ!?迷惑かけてるのは誰だっけ!?」
「はい!すみません!私です!!!」
どうしてこなったんだろうと、ビクビクしながら疑問に思いつつ、私は先日しまに上陸したあとにゾロと二人きりにあった時の話をした。
「えーうっそ!アンタ、その歳でキスもまだだったとか本気なの!?」
「ふふ、汚れてないってい美しいわね。」
「うん!ありがとう!二人のストレートに、遠まわしにきこえる嫌味に私の心臓は貫かれそうだよ!」
「いや、だってそれにしても…ねぇ…どう思う?ロビン」
「そうね、私には思いがけないゾロとのキスに戸惑ってるようにしか見えないけれど…」
「やっぱりかー…私もそうかなとは思ったんだけど…でも、あの時いきなりだったし…どうもあれ以来近くで鍛錬することも気恥ずかしくて…」
むむっと気難しい顔をしながらそう言う私に、ナミが口を開く。
「まぁ、好きとか嫌いの前にいきなりキスだものねぇ…そりゃびっくりするし戸惑うと思うわ」
「でしょー…」
「でも、好きになりかけてるのは確かなんじゃない?」
すかさず、出るロビンの言葉にうっと声を漏らす。
「気づきたくない言葉をなんで言うかなー…この人はっ」
「あら、どうして?イイ事だと思うけれど…」
「そうよ!何を躊躇うことがあるわけ?」
机に乗り出しそうな勢いでナミが言うと、私は思わず真剣な顔のまま口を開いた。
「だって、ゾロは大剣豪になる男だもの…女なんて煩わしいよ」
これが、別に普通の男女なら問題なかったと思う。でも、私たちは海賊で、お互い一味のメンバーで背中を守って守られて、みんなで航海をする仲間だ。
ゾロには野望があって、大剣豪になる夢がある。私はこの一味に恩があってルフィに強引に頼み込んで戦闘員として乗船を許可された身だ。そもそもお互いの生きる夢や重みが違う。
「関係ないと思うんだけどなー…わたしは…」
「まぁ、でもゾロは不器用そうだから…どっちかって言ったらやっぱり相当悩んだ挙句夢を取ると思うけれど」
「なんでロビンはさっきから私の心臓抉るかなっ!?」
「だって、反応が面白いんだもの」
「ひ、酷い!」
私が泣きそうな顔をすると、彼女はふふっと笑って席を立った。
「でも告白するしないは置いておいて、今ユアが彼をどう思っているかによると思うわ。」
「あ…うん…」
「私は、ゾロに貴女が惹かれていると推測しているけれど本当はどうかしらね。」
そのまま部屋を出ていくロビンの背中を見送って、私は頭を抱えてしまった。
「何~?図星突かれて困ってるの?」
「図星どころか行動すらできない状態に困ってんの。あんなこと言われて、私にどうしろって言うのよ…」
「行動起こすつもりがないなら忘れなさいってことじゃないの?只でさえ、ユアはキスとか色事が今回で初めてなわけなんだから…」
「わかってる…分かってるけど…」
-私にどうしろって言うのよ…
「はぁ…」
それからしばらくして、日が沈んでから私は船尾で横になって真っ暗な中星を眺めながらいつもの如くため息を吐く。ゾロの事、ロビンの先ほどの言葉…
「あーもう、ホントわけわかんない!」
その場でジタバタして気を紛らわす。他人に話せば少しでも楽になるかと思ったのに、余計悩み事が増えてしまった。勘弁して欲しい。それでなくとも、私は一味にとっては足でまといに近いのだ。みんながそう思っていなかったとしても、周りの戦闘力の高さに圧倒されて頑張らないとと思った矢先の出来事だったのに、これ以上悩み事が増えてたまるかと思ってしまう。
「もういい!忘れよう!忘れるのが一番だ!きっとあいつの気の迷いなんだよ!無問題!問題ない!解決!終わり!終了!!」
「何がだ?」
「ひぃ!」
突然聞こえた声にびっくりして上を見上げる。見るとそこにはゾロがいて、眉間に皺を寄せた状態で不機嫌そうな顔をしていた。
「なんだ、ゾロか…びっくりした」
「何だとは何だ。失礼な奴だな。」
ドカっと隣に座ると、ゾロは不機嫌な顔のまま真っ暗闇の中の海をじっと見つめていた。
私はなんだか話しかけにくくて、横になった状態で彼の整った顔を横目に見つめた。
「お前さ…この間のアレ…嫌だったか?」
「えっ…は…っぁ?」
視線をのままの状態で話しかけられて私は焦ったように返事をする。
「プッ…ダッセェ…俺が隣にいるのがそんなに緊張することかよ」
「ちょ…ダサいって何?こっちはこの間のあれのおかげで気が気じゃなくて毎日平穏に過ごせないほ…ど…っ」
そこまで言いかけて口をつぐんで背中を彼に向けた。マズイじゃないか、さっきの発言は常日頃からゾロを意識して動揺してますよと言っているようなものだ。馬鹿に付ける薬はないとはこのことじゃないだろうかっ
「へぇ…お前があれから俺をねぇ…どおりで昼間良く視線が合うなと思ってた」
肩に手を置かれて上から覗き込まれる。コイツ、確信犯なんじゃなかろうか。
「今の、無し!」
「はぁ?」
「今の、無し!あんたなんかなんとも思ってないんだから!!」
「お前っ!ふざけんな!この期に及んでまだそんなこと言ってやがるのか!?」
「うっさい!今の話!勝手に口が動いただけで本心じゃないんだから!」
立ち上がって逃げようとする私の手をゾロはすかさず引いて、いつの間にか彼の腕の中にすっぽり収まる形になる。
「ばかっ!放してよ」
「うるせぇ…黙ってろ。」
そう言って、強引に二度目のキス…
ゾロの腕が私を放すまいとぎゅっと抱きしめる。
「んあ…やめっ…」
「はっ…っ…黙って…唇…っ吸われてろ…」
クールで、普段話しかけてこないくせにいきなりこんなことして抱きしめてキスして自分の所有物みたいな…
もう、何がなんだかわからない…。
あんた一体何したいのよ…。
2『好きかも、しれない』
それもこれも、先日のキス以来のことだ。
アイツはいつも通りの態度でいつも通りに過ごしているみたいなんだけれど、ふと私と目が合うと鼻で笑われてすぐに視線をそらされる。その顔が、なんか無性に腹が立って船尾で狂ったように剣を振るう私はほんとに異常なんだと思う。
-気の迷い!気の迷いなのよ!
-あんな奴、好きになるわけないじゃない!
「で、今日も自然と視線がゾロに向かうあんたも相当重症だと思うけど…どうなの?」
ビクッと肩を震わせて後ろを振り向くと、ニヤニヤ笑うナミが話しかけてきた。
「じゅ、重症って何よ…私別に普通だよ」
「普通ねぇ…食事の時でさえあの鈍いルフィに熱でもあるのかって言われるほど挙動不審なあんたの態度のどこが普通なのよ」
「ぐっ…ぐくっ」
反論できなくて言葉を詰まらせると、彼女は深い溜息を吐く。
「この際めんどくさいから言ってみなさい。何があったの?」
「え…えぇ……」
「何その嫌そうな声…」
「だって、ナミに言ったら何するかわからないから…へぶ!」
言いかけると、足払いされて床に顔面から着地する。ナミはそんな私の顔の痛さなどお構いなしに、私の顔を床に押さえつけた状態で青筋を立てながら言った。
「へぇ!あれだけ女部屋の雰囲気をため息ばっかでぶち壊しまくってるアンタに言われたかないわよ!いい加減に吐かないと、アイツに直接聞きに行くからね!!いいの!?」
「いや!それはまずい!まずいから勘弁して!吐くから!話すから!だからそれだけは勘弁してください!ナミ様!!」
「仕方ないわねぇ…じゃあさっさと部屋に行くわよ。ほら、いつまで寝てるのよ。行くわよ!」
「う、うぅ…はい…。」
そう言って渋々彼女の後をついて行く私は傍から見たら下僕のようだ。
「うん、でさ…なんでロビンがいるのかな…」
女部屋に入って椅子に座ると反対側にいつの間にか待機していたロビンがナミと並んでちゃっかり座っていた。
「あら、滅多に聞くことが無いユアの色恋の話だもの。興味があるのよ。」
「え、イヤイヤなんでその話をロビンが知ってるの!?」
「わたしが話したんだもの居るに決まってるじゃない!」
「いや、そんな当たり前でしょ?みたいな言い方…」
「当たり前でしょ!?迷惑かけてるのは誰だっけ!?」
「はい!すみません!私です!!!」
どうしてこなったんだろうと、ビクビクしながら疑問に思いつつ、私は先日しまに上陸したあとにゾロと二人きりにあった時の話をした。
「えーうっそ!アンタ、その歳でキスもまだだったとか本気なの!?」
「ふふ、汚れてないってい美しいわね。」
「うん!ありがとう!二人のストレートに、遠まわしにきこえる嫌味に私の心臓は貫かれそうだよ!」
「いや、だってそれにしても…ねぇ…どう思う?ロビン」
「そうね、私には思いがけないゾロとのキスに戸惑ってるようにしか見えないけれど…」
「やっぱりかー…私もそうかなとは思ったんだけど…でも、あの時いきなりだったし…どうもあれ以来近くで鍛錬することも気恥ずかしくて…」
むむっと気難しい顔をしながらそう言う私に、ナミが口を開く。
「まぁ、好きとか嫌いの前にいきなりキスだものねぇ…そりゃびっくりするし戸惑うと思うわ」
「でしょー…」
「でも、好きになりかけてるのは確かなんじゃない?」
すかさず、出るロビンの言葉にうっと声を漏らす。
「気づきたくない言葉をなんで言うかなー…この人はっ」
「あら、どうして?イイ事だと思うけれど…」
「そうよ!何を躊躇うことがあるわけ?」
机に乗り出しそうな勢いでナミが言うと、私は思わず真剣な顔のまま口を開いた。
「だって、ゾロは大剣豪になる男だもの…女なんて煩わしいよ」
これが、別に普通の男女なら問題なかったと思う。でも、私たちは海賊で、お互い一味のメンバーで背中を守って守られて、みんなで航海をする仲間だ。
ゾロには野望があって、大剣豪になる夢がある。私はこの一味に恩があってルフィに強引に頼み込んで戦闘員として乗船を許可された身だ。そもそもお互いの生きる夢や重みが違う。
「関係ないと思うんだけどなー…わたしは…」
「まぁ、でもゾロは不器用そうだから…どっちかって言ったらやっぱり相当悩んだ挙句夢を取ると思うけれど」
「なんでロビンはさっきから私の心臓抉るかなっ!?」
「だって、反応が面白いんだもの」
「ひ、酷い!」
私が泣きそうな顔をすると、彼女はふふっと笑って席を立った。
「でも告白するしないは置いておいて、今ユアが彼をどう思っているかによると思うわ。」
「あ…うん…」
「私は、ゾロに貴女が惹かれていると推測しているけれど本当はどうかしらね。」
そのまま部屋を出ていくロビンの背中を見送って、私は頭を抱えてしまった。
「何~?図星突かれて困ってるの?」
「図星どころか行動すらできない状態に困ってんの。あんなこと言われて、私にどうしろって言うのよ…」
「行動起こすつもりがないなら忘れなさいってことじゃないの?只でさえ、ユアはキスとか色事が今回で初めてなわけなんだから…」
「わかってる…分かってるけど…」
-私にどうしろって言うのよ…
「はぁ…」
それからしばらくして、日が沈んでから私は船尾で横になって真っ暗な中星を眺めながらいつもの如くため息を吐く。ゾロの事、ロビンの先ほどの言葉…
「あーもう、ホントわけわかんない!」
その場でジタバタして気を紛らわす。他人に話せば少しでも楽になるかと思ったのに、余計悩み事が増えてしまった。勘弁して欲しい。それでなくとも、私は一味にとっては足でまといに近いのだ。みんながそう思っていなかったとしても、周りの戦闘力の高さに圧倒されて頑張らないとと思った矢先の出来事だったのに、これ以上悩み事が増えてたまるかと思ってしまう。
「もういい!忘れよう!忘れるのが一番だ!きっとあいつの気の迷いなんだよ!無問題!問題ない!解決!終わり!終了!!」
「何がだ?」
「ひぃ!」
突然聞こえた声にびっくりして上を見上げる。見るとそこにはゾロがいて、眉間に皺を寄せた状態で不機嫌そうな顔をしていた。
「なんだ、ゾロか…びっくりした」
「何だとは何だ。失礼な奴だな。」
ドカっと隣に座ると、ゾロは不機嫌な顔のまま真っ暗闇の中の海をじっと見つめていた。
私はなんだか話しかけにくくて、横になった状態で彼の整った顔を横目に見つめた。
「お前さ…この間のアレ…嫌だったか?」
「えっ…は…っぁ?」
視線をのままの状態で話しかけられて私は焦ったように返事をする。
「プッ…ダッセェ…俺が隣にいるのがそんなに緊張することかよ」
「ちょ…ダサいって何?こっちはこの間のあれのおかげで気が気じゃなくて毎日平穏に過ごせないほ…ど…っ」
そこまで言いかけて口をつぐんで背中を彼に向けた。マズイじゃないか、さっきの発言は常日頃からゾロを意識して動揺してますよと言っているようなものだ。馬鹿に付ける薬はないとはこのことじゃないだろうかっ
「へぇ…お前があれから俺をねぇ…どおりで昼間良く視線が合うなと思ってた」
肩に手を置かれて上から覗き込まれる。コイツ、確信犯なんじゃなかろうか。
「今の、無し!」
「はぁ?」
「今の、無し!あんたなんかなんとも思ってないんだから!!」
「お前っ!ふざけんな!この期に及んでまだそんなこと言ってやがるのか!?」
「うっさい!今の話!勝手に口が動いただけで本心じゃないんだから!」
立ち上がって逃げようとする私の手をゾロはすかさず引いて、いつの間にか彼の腕の中にすっぽり収まる形になる。
「ばかっ!放してよ」
「うるせぇ…黙ってろ。」
そう言って、強引に二度目のキス…
ゾロの腕が私を放すまいとぎゅっと抱きしめる。
「んあ…やめっ…」
「はっ…っ…黙って…唇…っ吸われてろ…」
クールで、普段話しかけてこないくせにいきなりこんなことして抱きしめてキスして自分の所有物みたいな…
もう、何がなんだかわからない…。
あんた一体何したいのよ…。
2『好きかも、しれない』