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目の前で無防備に眠るコイツに無性にムラムラしてしまうのは、きっと俺がコイツ自身を好きだから。思いも伝える段階にない俺には、嬉しそうに俺の鍛練を見つめるこいつの視線にも思わず身体が熱くなる。
―島に上陸して初日の朝。
今日は俺とユアは船内で留守番だ。
「あ、サンジ君。買い出しついでに。甘いもの少し買ってきてくれる?」
「いいですよー!ユアさーん!」
クソコックににこやかにほほ笑みながら、ユアはそう言って手を振ってはお願いねと声を張る。
「さて。…私も鍛練しようかねー」
戦闘要員として麦わら一味に合流したユアはあまり露出の少ない服の袖をまくりあげて、愛用の両刃の細身の剣を手にもった。
「ゾロ、邪魔だったら言ってね。向こう側行くから。」
ひゅんひゅんと剣を振って感じを確かめては、少しずつ手首の重りを増やしていくユア。隣で一緒に鍛練をする俺に目もくれずただ、黙々と剣を振って行く。
「あーう!ばてた!ちょっと休憩!」
しばらくして、汗びっしょりになりながらヘタレ込むユアは床にごろんと横になるとバタバタし始める。
「だらしねぇな…あれくらいで…」
「はぁ?あんたの人間離れした鍛練と一緒にしないでくれる?私は人間として出来うる限りの鍛練をして今まで生き残ってきたのよ!」
「それで体中傷だらけなら世話ねぇな。」
「ちょ、それ喧嘩売ってんの?あんた…」
「あぁ?」
口を開けば憎まれ口をたたき合う俺達。
でも、意外とこの関係が気に入っていたりする。
男勝りな性格で、戦闘となれば楽しげに敵に突っ込む威勢のよさを見せるユアは女とも思えない動きと剣の切れのよさで一味にとっても心強い奴だ。
でも、時々見せる女っぽいところに俺はドキッとする。
「ん、んーー!!!ん?」
甲板で伸びを一つしたと思ったら、ユアは岸の方を凝視したまま動かない。
「おい、どうした」
「!?え!あ、いや…なんでもない!」
「はぁ?」
近寄って自分もそちらの方へ視線を向けようとした途端、いきなり慌てだす。
「あ、いやいやいや!なんでもない!何でもないからこっち来ないで!」
「何言ってんだお前…それは明らかに何かありましたって顔じゃねぇか」
「っ!ちが!!!…と、とにかくこっち来ないで!バカっ…あっ」
抗議の言葉なんか聞く耳持たないでそのまま先程の視線の先を見つめれば、見知らぬ男女が抱き合いながらキスしているのを発見した。
「おーおー、いい度胸だな。海賊船の近くでまぁ…」
「あ、そ…そうだね…」
隣で気まずいのか顔を赤くしながらモジモジするユアの返答は歯切れが悪い。
「なんだお前、ああいうの慣れてねぇのか?」
「んなっ!!」
一気に顔を赤くして大きくリアクションをするこいつに、思わず口角が上がった。
「う、うっさいな!男とあんな関係にならなくたって私は剣さえあれば幸せなのよ!」
「それにしても他人のキス一つでここまで慌てるのは、免疫なさすぎだろ」
「しょ、しょうがないでしょ!今まで生きてきた中でそう言う場面に出くわしたことなんてなかったんだから!!」
「へぇ…」
必死に訴えるユアをニヤニヤしながら見つめるとたじろいながら何よと未だに顔を赤らめて言う。
「…お前、その歳でキスもまだとかそういうオチはないよな…。」
「うっ!!」
図星を突かれたように、座り込むユアは赤い顔そのままに膝を抱えて上目づかいで俺を見つめた。
「ゾ…ゾロは…そう言うの済んでるんだね…。剣士バカのくせに。」
「あぁ?」
不機嫌な声を上げると、そっぽを向いてしまった。
「バカゾロ」
身体ごと背中を向けて拗ねる態度が妙に初々しくて思わず笑ってしまう。
「おい。」
「何よ…っ!!!」
後ろを振り向いた瞬間に、強引に唇に自分のそれを重ねた。突然のことで目を見開いているコイツが可愛くて頭を抱えてさらに深く口づけた。
「ぁ…ん…やめ…ゾ、ロ…んっ…」
逃げる舌を絡めて、息苦しそうに俺の服を握りしめるユア。
時々くぐもった声が聞こえては水音が響いた。
「あ…ふ…ぅ…」
ようやく解放してやれば、今までに見たことがない位の女の顔をしてコイツは俺を見つめていた。
「ご馳走さん」
そう言って、鍛練に戻る俺に後ろからばかぁ!と言う弱々しい声が聞こえてきた。
1『隣同士がいちばん自然』
―島に上陸して初日の朝。
今日は俺とユアは船内で留守番だ。
「あ、サンジ君。買い出しついでに。甘いもの少し買ってきてくれる?」
「いいですよー!ユアさーん!」
クソコックににこやかにほほ笑みながら、ユアはそう言って手を振ってはお願いねと声を張る。
「さて。…私も鍛練しようかねー」
戦闘要員として麦わら一味に合流したユアはあまり露出の少ない服の袖をまくりあげて、愛用の両刃の細身の剣を手にもった。
「ゾロ、邪魔だったら言ってね。向こう側行くから。」
ひゅんひゅんと剣を振って感じを確かめては、少しずつ手首の重りを増やしていくユア。隣で一緒に鍛練をする俺に目もくれずただ、黙々と剣を振って行く。
「あーう!ばてた!ちょっと休憩!」
しばらくして、汗びっしょりになりながらヘタレ込むユアは床にごろんと横になるとバタバタし始める。
「だらしねぇな…あれくらいで…」
「はぁ?あんたの人間離れした鍛練と一緒にしないでくれる?私は人間として出来うる限りの鍛練をして今まで生き残ってきたのよ!」
「それで体中傷だらけなら世話ねぇな。」
「ちょ、それ喧嘩売ってんの?あんた…」
「あぁ?」
口を開けば憎まれ口をたたき合う俺達。
でも、意外とこの関係が気に入っていたりする。
男勝りな性格で、戦闘となれば楽しげに敵に突っ込む威勢のよさを見せるユアは女とも思えない動きと剣の切れのよさで一味にとっても心強い奴だ。
でも、時々見せる女っぽいところに俺はドキッとする。
「ん、んーー!!!ん?」
甲板で伸びを一つしたと思ったら、ユアは岸の方を凝視したまま動かない。
「おい、どうした」
「!?え!あ、いや…なんでもない!」
「はぁ?」
近寄って自分もそちらの方へ視線を向けようとした途端、いきなり慌てだす。
「あ、いやいやいや!なんでもない!何でもないからこっち来ないで!」
「何言ってんだお前…それは明らかに何かありましたって顔じゃねぇか」
「っ!ちが!!!…と、とにかくこっち来ないで!バカっ…あっ」
抗議の言葉なんか聞く耳持たないでそのまま先程の視線の先を見つめれば、見知らぬ男女が抱き合いながらキスしているのを発見した。
「おーおー、いい度胸だな。海賊船の近くでまぁ…」
「あ、そ…そうだね…」
隣で気まずいのか顔を赤くしながらモジモジするユアの返答は歯切れが悪い。
「なんだお前、ああいうの慣れてねぇのか?」
「んなっ!!」
一気に顔を赤くして大きくリアクションをするこいつに、思わず口角が上がった。
「う、うっさいな!男とあんな関係にならなくたって私は剣さえあれば幸せなのよ!」
「それにしても他人のキス一つでここまで慌てるのは、免疫なさすぎだろ」
「しょ、しょうがないでしょ!今まで生きてきた中でそう言う場面に出くわしたことなんてなかったんだから!!」
「へぇ…」
必死に訴えるユアをニヤニヤしながら見つめるとたじろいながら何よと未だに顔を赤らめて言う。
「…お前、その歳でキスもまだとかそういうオチはないよな…。」
「うっ!!」
図星を突かれたように、座り込むユアは赤い顔そのままに膝を抱えて上目づかいで俺を見つめた。
「ゾ…ゾロは…そう言うの済んでるんだね…。剣士バカのくせに。」
「あぁ?」
不機嫌な声を上げると、そっぽを向いてしまった。
「バカゾロ」
身体ごと背中を向けて拗ねる態度が妙に初々しくて思わず笑ってしまう。
「おい。」
「何よ…っ!!!」
後ろを振り向いた瞬間に、強引に唇に自分のそれを重ねた。突然のことで目を見開いているコイツが可愛くて頭を抱えてさらに深く口づけた。
「ぁ…ん…やめ…ゾ、ロ…んっ…」
逃げる舌を絡めて、息苦しそうに俺の服を握りしめるユア。
時々くぐもった声が聞こえては水音が響いた。
「あ…ふ…ぅ…」
ようやく解放してやれば、今までに見たことがない位の女の顔をしてコイツは俺を見つめていた。
「ご馳走さん」
そう言って、鍛練に戻る俺に後ろからばかぁ!と言う弱々しい声が聞こえてきた。
1『隣同士がいちばん自然』