私はヒーロー
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17
「龍は一人暮らしだったんだなー。じゃあ飯とか作ってんのか?」
「作れる時は作ってるよ。訓練とかで疲れた時は食べずに寝ちゃう事が多いかな」
USJ(嘘の災害や事故ルーム)での事件後やっと帰宅できるようになってから教室から出ると切島くんに呼び止められ
私の家の方向に用事があるという彼と一緒に帰ることになった。
学校から今まで話が途切れる事なく、でも無理している感じでもないからすごく楽しい
「なぁ、龍。」
そんな彼が急に真面目な声で私を呼んだ
「どうしたの?」問いかけても気まずそうに目を泳がせている彼に私は何かやらかしたのかと不安になる
すると切島くんは焦ったように話したく無ければ話さなくて良いと前置きして話し出した
「この前さ、龍が走ってくの見ちまってよ。ああやって追いかけられんのは良くある事なのか?」
あんま話したくなさそうだったから聞かねー方が良いんだろうけど、困ってんなら何か出来ることねーかなぁって
あの逃走劇を切島くんに見られていたのか
気になるだろうに騒がれたくない私の事を考えて皆の前で聞かず、こうやって理由をつけて一緒に帰ってくれたのだろう
ヒーローになる人はすごいなぁ
雄英に入学して何度もそう思わされる。
でも私の口から出てきた言葉は
「大丈夫だよ」
癖になった笑い方と上部だけの言葉
切島くんはそうか、と眉を下げて笑った
***
結局切島くんに家まで送ってもらった。
家に着くまでに用事があると言ったのは嘘である事を謝られた。
「じゃあなんかあったら相談しろよ?俺でも、爆豪でもいいから」
「ありがとう」
「おう!じゃあまたあさってな!」
玄関の前でせっかくだからお茶でも出すと言ったのだけど、一人暮らしの女子の家にあがるのはいけないと男らしく断られてしまった
かっこよすぎでしょ
本当かっこよすぎるよ切島くん
玄関で悶えていたらチャイムが鳴った
マンションの入り口ではなく、ドアの前のチャイムがなった。
切島くんとのお喋りに夢中で後ろを気にしていなかったから、昨日の人達に付けられていた?
一瞬にして肝が冷えた
防犯スプレーを手に取り覗き穴から確認すると
「桜か…」
「桜かとはなにさー!お隣なのになかなか会えないから、寂しくて会いに来たのに!」
拗ねている桜に頬が緩む
確かに朝はお互い忙しいから別に行ってるし、帰りもヒーロー科は他の学科とは違い7限まであるから別。
夜なら会おうと思えば会えるのだけど、きっと桜なりに距離感を大切にしてくれていたのだろう
もうすぐ5月、入学してまだ1ヶ月経ってないのだが桜に会うのは久しぶりな気がする
「で!!本題ですが、さっきの彼氏!?」
この世界に生まれて15年
同級生の男の子は年下って感じで可愛いとは思うけどそれくらいで
久しぶりにそのワードを耳にしたよ…。
ワクワクしている桜さんには申し訳ないが
「切島くんはクラスメイトだよ」
「なんだぁ」
残念そうな桜はボソボソと何かを呟いて自分の世界に入ってしまった
とりあえずキッチンで飲み物とお菓子でも取りに行ってこよう
桜の好きなりんごジュースを注いで持っていくと桜は勢いよく振り向いた
「じゃありんかちゃん気になる人できた?」
今日は恋バナをしに来たらしい
気になる人か…。
一瞬爆豪くんの顔が浮かぶも同級生は年下というイメージが強いからなぁ
でもさっきの切島くんカッコよかったなぁ
「相澤先生、とか素敵だと思うけど…」
どちらかと言うと相澤先生が前世と今の年齢を足した精神年齢と近い方だし
もし恋をするならそちらでは無いだろうか
「でもクラスの人は、皆素敵な人だと思うよ」
私の答えに桜は口を尖らせてしまった
これははぐらかしたの気づかれてるなぁ
深く聞かれる前に話を逸らすように桜には気になる人ができたのかと聞いた。
「気になる訳じゃないけど、普通科だけど本気でヒーロー目指してる男の子がいてね!最近よくお喋りしてるんだー」
「イジるとすぐ個性使って黙らせようとして来るんだけどねー」と笑いながら話している桜に「名前は?」と聞くと「心操!」と答えが返ってきた。
名前を覚えていると言うことは、桜は彼のことをすごく気に入っているのだろう。
桜は誰とでも仲良くなれるけど、基本的に他人に興味がなく名前を覚えようとしない
幼稚園の頃は普通に覚えていたのだが個性が発現してから少しずつ人の名前を覚えなくなった
もしかしたら個性の影響なのかもしれない
楽しそうに彼をいじった時の反応について喋っている桜をみて安心した。
中学では天真爛漫な性格と幼稚園からの知り合いがいたからどうにかなっていたけど、知り合いのいない高校でうまくやれるか心配していたから
桜が元気ないとこなんて見たくないからね
「桜が素敵な人にであえて良かった」
思わず口に出してしまい
楽しそうに話していた桜が呆けた顔で私を見た
「りんかちゃんを大切にしてくれるようなヒーローが早く見つかればいいのに」
桜はやっぱり優しくて良い子だ
この子と仲良くなれてよかった。
***
17.5
桜視点
買い物をして家に帰っていると金髪を風に遊ばせながら綺麗に歩く後ろ姿が見えた
あれはりんかちゃんだ!
桜がりんかちゃんを見間違える筈がない
久々にあえたことが嬉しくて名前を呼ぼうと口を開いたのに思わず電柱の後ろに隠れてしまった
「なにあの赤髪男」
りんかちゃんの隣にはツンツンに立たせた赤髪の男がいた
りんかちゃんも楽しそうに話してるし
もしかして、彼氏…?
確かにかっこいい方ではあるけどりんかちゃんの隣に立つのはもっと王子様みたいな人じゃなきゃ
いやでもりんかちゃん楽しそうだし
「あ!」
車が来たら何気なく歩道側にりんかちゃんをよせた!
やっぱり彼氏なのかな…。
考えながら歩いていたらいつの間にかマンションの前でりんかちゃんは赤髪男と入っていってしまった
お、おうちデート!!?
まだ桜に紹介してないのにお家デートなんて許さない!!
急いでりんかちゃん達を追いかけると向かいから赤髪男が歩いて来た
慌てて目をそらしたのに
「なぁ」
話しかけられてしまった
「なにか?」
「ファンか知らねーけど、あんま追っかけたりしないでやってくんねーかな?アイツそう言うの苦手っぽいし」
赤髪男が何を言っているのか分からなかったけど目の前の男は困ったような顔をしてるのに目だけは怖いくらい威圧してくる
追っかける?
ファン?
「桜はりんかちゃんの親友だよ」
ファンでもあるけどそれだけの関係じゃないもん
疑わしいと言うような目で見て来るのが悔しくて待ち受けにしてるりんかちゃんとのツーショットを見せると
赤髪男は申し訳なさそうに謝ってきた
疑われたのは嫌だったけど、りんかちゃんを守ろうとしてたから許してあげる
「龍の様子が最近おかしいから、話でも聞いてやってくれよ龍の親友!」
私にそういうと「じゃあな」と声をかけて赤髪男は玄関から出て行こうとした
悔しいけど
「りんかちゃんを守らせてあげる」
本当は私が守りたいけど
今は側にいれないから
赤髪男が振り向いた気がするけど無視して私は自分の家に入った
私だってりんかちゃんを守れるヒーローになりたかった
何度目か分からないけどヒーロー科に落ちたことを後悔した
***
自分の家に入ってからりんかちゃんに会いたくなって久しぶりに家に突撃してしまった。
急にきた桜を優しく迎え入れてくれるりんかちゃんが好きだ
「で!!本題ですが、さっきの彼氏!?」
これはりんかちゃんから聞かなくてはいけなかった
男の子がそう思ってるんじゃ無くてりんかちゃんが思っているか、を聞かないといけない
答えが聞けるまで、まるで自分が告白したかのようにドキドキした
「切島くんはクラスメイトだよ」
「なんだぁ」
肩の力が抜けた。
赤髪男は確かにかっこいい方ではあったけどりんかちゃんに釣り合うのはもっと王子様って感じの人だよね!
よかったぁ
いやでも赤髪男の男らしさは捨てがたいな
そんなことを考えているとキッチンの方からりんごジュースを持ったりんかちゃんが来た
あ、桜がりんごジュース好きなの覚えてくれてたんだ!嬉しい!!
じゃなくて、りんかちゃんに聞かなきゃいけない事は
「じゃありんかちゃん気になる人できた?」
赤髪男なら少しは応援してあげなくもない
りんかちゃんをあげたくはないけど
りんかちゃんの口から出てきた名前は
「相澤先生、とか素敵だと思うけど…」
先生かぁぁあ
りんかちゃんが素敵って言うんだから、きっと仕事ができて生徒達に優しくてスーツをかっこよく着こなしちゃうような先生かな?
「でもクラスの人は、皆素敵な人だと思うよ」
後から足されたかのような言葉からりんかちゃんにはぐらかされたのが分かった
りんかちゃんはあまり自分の事を話したがらない
中学の時は桜にも受験する高校教えてくれなかったしなぁ
桜がムスッとしているとりんかちゃんは困ったように笑いながら桜はどうなのか聞いてきた
りんかちゃんは聞き上手だから話していると楽しくなっちゃうんだよね
桜が心操の名前を教えるとりんかちゃんは子供の成長を喜ぶ親の様な笑顔を私に向けた。
桜は個性の影響で記憶力が低くなっちゃって、人の顔とか名前とか覚えるのが苦手になっちゃったから
それをりんかちゃんは気にしてくれてるのだろう
りんかちゃんをもっと安心させたくて
心操との話を沢山していたら
「桜が素敵な人にであえて良かった」
今日1番の優しい笑顔を向けられて思わず呆けてしまった
「りんかちゃんを大切にしてくれるようなヒーローが早く見つかればいいのに」
りんかちゃんと仲良くなれてよかった。
「龍は一人暮らしだったんだなー。じゃあ飯とか作ってんのか?」
「作れる時は作ってるよ。訓練とかで疲れた時は食べずに寝ちゃう事が多いかな」
USJ(嘘の災害や事故ルーム)での事件後やっと帰宅できるようになってから教室から出ると切島くんに呼び止められ
私の家の方向に用事があるという彼と一緒に帰ることになった。
学校から今まで話が途切れる事なく、でも無理している感じでもないからすごく楽しい
「なぁ、龍。」
そんな彼が急に真面目な声で私を呼んだ
「どうしたの?」問いかけても気まずそうに目を泳がせている彼に私は何かやらかしたのかと不安になる
すると切島くんは焦ったように話したく無ければ話さなくて良いと前置きして話し出した
「この前さ、龍が走ってくの見ちまってよ。ああやって追いかけられんのは良くある事なのか?」
あんま話したくなさそうだったから聞かねー方が良いんだろうけど、困ってんなら何か出来ることねーかなぁって
あの逃走劇を切島くんに見られていたのか
気になるだろうに騒がれたくない私の事を考えて皆の前で聞かず、こうやって理由をつけて一緒に帰ってくれたのだろう
ヒーローになる人はすごいなぁ
雄英に入学して何度もそう思わされる。
でも私の口から出てきた言葉は
「大丈夫だよ」
癖になった笑い方と上部だけの言葉
切島くんはそうか、と眉を下げて笑った
***
結局切島くんに家まで送ってもらった。
家に着くまでに用事があると言ったのは嘘である事を謝られた。
「じゃあなんかあったら相談しろよ?俺でも、爆豪でもいいから」
「ありがとう」
「おう!じゃあまたあさってな!」
玄関の前でせっかくだからお茶でも出すと言ったのだけど、一人暮らしの女子の家にあがるのはいけないと男らしく断られてしまった
かっこよすぎでしょ
本当かっこよすぎるよ切島くん
玄関で悶えていたらチャイムが鳴った
マンションの入り口ではなく、ドアの前のチャイムがなった。
切島くんとのお喋りに夢中で後ろを気にしていなかったから、昨日の人達に付けられていた?
一瞬にして肝が冷えた
防犯スプレーを手に取り覗き穴から確認すると
「桜か…」
「桜かとはなにさー!お隣なのになかなか会えないから、寂しくて会いに来たのに!」
拗ねている桜に頬が緩む
確かに朝はお互い忙しいから別に行ってるし、帰りもヒーロー科は他の学科とは違い7限まであるから別。
夜なら会おうと思えば会えるのだけど、きっと桜なりに距離感を大切にしてくれていたのだろう
もうすぐ5月、入学してまだ1ヶ月経ってないのだが桜に会うのは久しぶりな気がする
「で!!本題ですが、さっきの彼氏!?」
この世界に生まれて15年
同級生の男の子は年下って感じで可愛いとは思うけどそれくらいで
久しぶりにそのワードを耳にしたよ…。
ワクワクしている桜さんには申し訳ないが
「切島くんはクラスメイトだよ」
「なんだぁ」
残念そうな桜はボソボソと何かを呟いて自分の世界に入ってしまった
とりあえずキッチンで飲み物とお菓子でも取りに行ってこよう
桜の好きなりんごジュースを注いで持っていくと桜は勢いよく振り向いた
「じゃありんかちゃん気になる人できた?」
今日は恋バナをしに来たらしい
気になる人か…。
一瞬爆豪くんの顔が浮かぶも同級生は年下というイメージが強いからなぁ
でもさっきの切島くんカッコよかったなぁ
「相澤先生、とか素敵だと思うけど…」
どちらかと言うと相澤先生が前世と今の年齢を足した精神年齢と近い方だし
もし恋をするならそちらでは無いだろうか
「でもクラスの人は、皆素敵な人だと思うよ」
私の答えに桜は口を尖らせてしまった
これははぐらかしたの気づかれてるなぁ
深く聞かれる前に話を逸らすように桜には気になる人ができたのかと聞いた。
「気になる訳じゃないけど、普通科だけど本気でヒーロー目指してる男の子がいてね!最近よくお喋りしてるんだー」
「イジるとすぐ個性使って黙らせようとして来るんだけどねー」と笑いながら話している桜に「名前は?」と聞くと「心操!」と答えが返ってきた。
名前を覚えていると言うことは、桜は彼のことをすごく気に入っているのだろう。
桜は誰とでも仲良くなれるけど、基本的に他人に興味がなく名前を覚えようとしない
幼稚園の頃は普通に覚えていたのだが個性が発現してから少しずつ人の名前を覚えなくなった
もしかしたら個性の影響なのかもしれない
楽しそうに彼をいじった時の反応について喋っている桜をみて安心した。
中学では天真爛漫な性格と幼稚園からの知り合いがいたからどうにかなっていたけど、知り合いのいない高校でうまくやれるか心配していたから
桜が元気ないとこなんて見たくないからね
「桜が素敵な人にであえて良かった」
思わず口に出してしまい
楽しそうに話していた桜が呆けた顔で私を見た
「りんかちゃんを大切にしてくれるようなヒーローが早く見つかればいいのに」
桜はやっぱり優しくて良い子だ
この子と仲良くなれてよかった。
***
17.5
桜視点
買い物をして家に帰っていると金髪を風に遊ばせながら綺麗に歩く後ろ姿が見えた
あれはりんかちゃんだ!
桜がりんかちゃんを見間違える筈がない
久々にあえたことが嬉しくて名前を呼ぼうと口を開いたのに思わず電柱の後ろに隠れてしまった
「なにあの赤髪男」
りんかちゃんの隣にはツンツンに立たせた赤髪の男がいた
りんかちゃんも楽しそうに話してるし
もしかして、彼氏…?
確かにかっこいい方ではあるけどりんかちゃんの隣に立つのはもっと王子様みたいな人じゃなきゃ
いやでもりんかちゃん楽しそうだし
「あ!」
車が来たら何気なく歩道側にりんかちゃんをよせた!
やっぱり彼氏なのかな…。
考えながら歩いていたらいつの間にかマンションの前でりんかちゃんは赤髪男と入っていってしまった
お、おうちデート!!?
まだ桜に紹介してないのにお家デートなんて許さない!!
急いでりんかちゃん達を追いかけると向かいから赤髪男が歩いて来た
慌てて目をそらしたのに
「なぁ」
話しかけられてしまった
「なにか?」
「ファンか知らねーけど、あんま追っかけたりしないでやってくんねーかな?アイツそう言うの苦手っぽいし」
赤髪男が何を言っているのか分からなかったけど目の前の男は困ったような顔をしてるのに目だけは怖いくらい威圧してくる
追っかける?
ファン?
「桜はりんかちゃんの親友だよ」
ファンでもあるけどそれだけの関係じゃないもん
疑わしいと言うような目で見て来るのが悔しくて待ち受けにしてるりんかちゃんとのツーショットを見せると
赤髪男は申し訳なさそうに謝ってきた
疑われたのは嫌だったけど、りんかちゃんを守ろうとしてたから許してあげる
「龍の様子が最近おかしいから、話でも聞いてやってくれよ龍の親友!」
私にそういうと「じゃあな」と声をかけて赤髪男は玄関から出て行こうとした
悔しいけど
「りんかちゃんを守らせてあげる」
本当は私が守りたいけど
今は側にいれないから
赤髪男が振り向いた気がするけど無視して私は自分の家に入った
私だってりんかちゃんを守れるヒーローになりたかった
何度目か分からないけどヒーロー科に落ちたことを後悔した
***
自分の家に入ってからりんかちゃんに会いたくなって久しぶりに家に突撃してしまった。
急にきた桜を優しく迎え入れてくれるりんかちゃんが好きだ
「で!!本題ですが、さっきの彼氏!?」
これはりんかちゃんから聞かなくてはいけなかった
男の子がそう思ってるんじゃ無くてりんかちゃんが思っているか、を聞かないといけない
答えが聞けるまで、まるで自分が告白したかのようにドキドキした
「切島くんはクラスメイトだよ」
「なんだぁ」
肩の力が抜けた。
赤髪男は確かにかっこいい方ではあったけどりんかちゃんに釣り合うのはもっと王子様って感じの人だよね!
よかったぁ
いやでも赤髪男の男らしさは捨てがたいな
そんなことを考えているとキッチンの方からりんごジュースを持ったりんかちゃんが来た
あ、桜がりんごジュース好きなの覚えてくれてたんだ!嬉しい!!
じゃなくて、りんかちゃんに聞かなきゃいけない事は
「じゃありんかちゃん気になる人できた?」
赤髪男なら少しは応援してあげなくもない
りんかちゃんをあげたくはないけど
りんかちゃんの口から出てきた名前は
「相澤先生、とか素敵だと思うけど…」
先生かぁぁあ
りんかちゃんが素敵って言うんだから、きっと仕事ができて生徒達に優しくてスーツをかっこよく着こなしちゃうような先生かな?
「でもクラスの人は、皆素敵な人だと思うよ」
後から足されたかのような言葉からりんかちゃんにはぐらかされたのが分かった
りんかちゃんはあまり自分の事を話したがらない
中学の時は桜にも受験する高校教えてくれなかったしなぁ
桜がムスッとしているとりんかちゃんは困ったように笑いながら桜はどうなのか聞いてきた
りんかちゃんは聞き上手だから話していると楽しくなっちゃうんだよね
桜が心操の名前を教えるとりんかちゃんは子供の成長を喜ぶ親の様な笑顔を私に向けた。
桜は個性の影響で記憶力が低くなっちゃって、人の顔とか名前とか覚えるのが苦手になっちゃったから
それをりんかちゃんは気にしてくれてるのだろう
りんかちゃんをもっと安心させたくて
心操との話を沢山していたら
「桜が素敵な人にであえて良かった」
今日1番の優しい笑顔を向けられて思わず呆けてしまった
「りんかちゃんを大切にしてくれるようなヒーローが早く見つかればいいのに」
りんかちゃんと仲良くなれてよかった。