私はヒーロー
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15
疲れた…。
泣くのはいがいと体力を使うらしいが
その分、少しだけスッキリした
赤ん坊の頃以上に泣いたんじゃないだろうか
洗面台でみた顔はすごく汚くて
おもわず笑ってしまった。
転生してから見慣れた顔は以前の面影なんかない
目は大きく二重だし、まつ毛は長くて上を向いてる。唇の形も綺麗でリップクリームだけで充分。何もしなくても肌は整ってるし、頬は綺麗な桜色。
鱗だって見ようによれば綺麗な色だ。
それなのに目は腫れて一重だし、顔は真っ赤、走ったから髪の毛はボサボサ
でも、これで済んで良かった。
とりあえず腫れた目を明日の朝までに治さなくっちゃ
心配させてしまう
普段から鱗を見ないようにしている私は
この時、鱗の色が透明では無く濁っていることに気がつかなかった。
***
「龍さん何かあった?」
今日は救助訓練ということで訓練所までバスでの移動になった。
あの日以来、家から出るのが怖くなった。
しかし今日は目も腫れてないし、いつものように振舞っているから大丈夫だと思っていたのに
尾白くんが私に問いかけた
「少し寝不足なだけだよ。心配してくれてありがとう」
「そっか、休んでていいよ。ついたら起こすから」
ヒーローを目指している人は本当に優しい人ばかりだ
三奈ちゃんも何も言ってこないけれど、朝からなにかと優しくしてくれる
でも、頼れないよ
伝えたところで心配させるだけで解決はできないだろうから
彼等はヒーローになる為に忙しいのだから
私が足を引っ張っちゃダメだよ
だから大丈夫。
それに寝不足は本当だし
最近は少しの物音でも目が覚めてしまって
眠ることができなかった
睡眠不足特有のダルさと熱っぽさにため息がでる
バスから降りて先生が話しているのに頭の中はいなくなった姫ちゃんの事や、昨日の人達の事を考えてしまう
集中しなくちゃいけないのに…
ゾワリと鳥肌がたった
「ひと固まりになって動くな!!」
相澤先生の声が響いて
沢山の敵に私は震えることしか出来なかった
考える暇もなく黒い霧によって皆とバラバラにされ、私は轟くんとどこかへ飛ばされた
「龍は先に出口へ行っとけ」
戦闘訓練の時同様一瞬で敵を凍らせた轟くんに施され私は元の場所へと走った
目の前の恐怖から逃げるように
この前のように誰かが追って来ているような恐怖から逃げるように
立ち止まった私が目にしたものは
大きな敵に潰されてボロボロの相澤先生
助けるなんて考えられなかった
隠れなくては
見つかったら殺される
先生がかなわないのに私はどうすることもできない
あまりの恐怖で動けなくなってしまった私と
手に囲まれた人の視線が絡んだ
「龍の宝玉がいるのは知ってたけど、このクラスだったんだ」
一瞬だった
一瞬で敵が目の前にいた
水辺で誰かが私の名前を呼んで
敵の手がスローモーションのように伸びてくる
終わった そう思った
ここで死ぬのだと肌で感じた
しかし
敵の手は私に触れるギリギリで止まった
「お前そんな目してたっけ?もっとこう綺麗ですって感じなのを壊したかったんだけど」
「あー萎えたわ」と敵が私から興味を逸らしたとき
「もう大丈夫 私が 来た」
この世界のナンバーワンヒーローが助けに来た。
***
15.5
芦戸視点
ネットで話題の龍の宝玉と同じクラスになって、まさか仲良くなれるなんて思ってなかった
龍の宝玉こと龍りんかちゃんは広告のような近寄りがたい感じじゃなくて
私の話をニコニコしながら聞いてくれるし
誰にでも優しいお姉さんって感じ
そんなりんかちゃんの様子が最近はなんだかおかしい
分かりにくいけど目は赤いし
こう、雰囲気?がいつもと違う!
いつもの自分ならまっ先に話を聞くんだけど
今のりんかちゃんは触れたらいけない気がした。
うーーーん、なんかあったのかなー
二人になった時それとなく聞こうと思ったのに、そんな暇がなくて
救助訓練場にいくまでのバスも席がはなれちゃった
尾白の隣のりんかちゃんを見たら
なんだか見てる方が辛くなるような瞳で外を眺めてて
これが終わったら絶対に話を聞こうと決めた。
悩んでばっかりは私らしく無いよね!
りんかちゃんが困ってるなら助けないでどうする!
そう決めてたのに
「ひと固まりになって動くな!!」
現れた敵にも驚いたけど
敵を見ているりんかちゃんの雰囲気が怖かった
今にも壊れてしまいそうな
壊してしまいそうな
見てるだけで息苦しくなって
正直、敵以上にりんかちゃんが怖かった。
なんでりんかちゃんを怖いなんて思うの…!?
訳が分からないままりんかちゃんは黒い霧に飲まれた。
疲れた…。
泣くのはいがいと体力を使うらしいが
その分、少しだけスッキリした
赤ん坊の頃以上に泣いたんじゃないだろうか
洗面台でみた顔はすごく汚くて
おもわず笑ってしまった。
転生してから見慣れた顔は以前の面影なんかない
目は大きく二重だし、まつ毛は長くて上を向いてる。唇の形も綺麗でリップクリームだけで充分。何もしなくても肌は整ってるし、頬は綺麗な桜色。
鱗だって見ようによれば綺麗な色だ。
それなのに目は腫れて一重だし、顔は真っ赤、走ったから髪の毛はボサボサ
でも、これで済んで良かった。
とりあえず腫れた目を明日の朝までに治さなくっちゃ
心配させてしまう
普段から鱗を見ないようにしている私は
この時、鱗の色が透明では無く濁っていることに気がつかなかった。
***
「龍さん何かあった?」
今日は救助訓練ということで訓練所までバスでの移動になった。
あの日以来、家から出るのが怖くなった。
しかし今日は目も腫れてないし、いつものように振舞っているから大丈夫だと思っていたのに
尾白くんが私に問いかけた
「少し寝不足なだけだよ。心配してくれてありがとう」
「そっか、休んでていいよ。ついたら起こすから」
ヒーローを目指している人は本当に優しい人ばかりだ
三奈ちゃんも何も言ってこないけれど、朝からなにかと優しくしてくれる
でも、頼れないよ
伝えたところで心配させるだけで解決はできないだろうから
彼等はヒーローになる為に忙しいのだから
私が足を引っ張っちゃダメだよ
だから大丈夫。
それに寝不足は本当だし
最近は少しの物音でも目が覚めてしまって
眠ることができなかった
睡眠不足特有のダルさと熱っぽさにため息がでる
バスから降りて先生が話しているのに頭の中はいなくなった姫ちゃんの事や、昨日の人達の事を考えてしまう
集中しなくちゃいけないのに…
ゾワリと鳥肌がたった
「ひと固まりになって動くな!!」
相澤先生の声が響いて
沢山の敵に私は震えることしか出来なかった
考える暇もなく黒い霧によって皆とバラバラにされ、私は轟くんとどこかへ飛ばされた
「龍は先に出口へ行っとけ」
戦闘訓練の時同様一瞬で敵を凍らせた轟くんに施され私は元の場所へと走った
目の前の恐怖から逃げるように
この前のように誰かが追って来ているような恐怖から逃げるように
立ち止まった私が目にしたものは
大きな敵に潰されてボロボロの相澤先生
助けるなんて考えられなかった
隠れなくては
見つかったら殺される
先生がかなわないのに私はどうすることもできない
あまりの恐怖で動けなくなってしまった私と
手に囲まれた人の視線が絡んだ
「龍の宝玉がいるのは知ってたけど、このクラスだったんだ」
一瞬だった
一瞬で敵が目の前にいた
水辺で誰かが私の名前を呼んで
敵の手がスローモーションのように伸びてくる
終わった そう思った
ここで死ぬのだと肌で感じた
しかし
敵の手は私に触れるギリギリで止まった
「お前そんな目してたっけ?もっとこう綺麗ですって感じなのを壊したかったんだけど」
「あー萎えたわ」と敵が私から興味を逸らしたとき
「もう大丈夫 私が 来た」
この世界のナンバーワンヒーローが助けに来た。
***
15.5
芦戸視点
ネットで話題の龍の宝玉と同じクラスになって、まさか仲良くなれるなんて思ってなかった
龍の宝玉こと龍りんかちゃんは広告のような近寄りがたい感じじゃなくて
私の話をニコニコしながら聞いてくれるし
誰にでも優しいお姉さんって感じ
そんなりんかちゃんの様子が最近はなんだかおかしい
分かりにくいけど目は赤いし
こう、雰囲気?がいつもと違う!
いつもの自分ならまっ先に話を聞くんだけど
今のりんかちゃんは触れたらいけない気がした。
うーーーん、なんかあったのかなー
二人になった時それとなく聞こうと思ったのに、そんな暇がなくて
救助訓練場にいくまでのバスも席がはなれちゃった
尾白の隣のりんかちゃんを見たら
なんだか見てる方が辛くなるような瞳で外を眺めてて
これが終わったら絶対に話を聞こうと決めた。
悩んでばっかりは私らしく無いよね!
りんかちゃんが困ってるなら助けないでどうする!
そう決めてたのに
「ひと固まりになって動くな!!」
現れた敵にも驚いたけど
敵を見ているりんかちゃんの雰囲気が怖かった
今にも壊れてしまいそうな
壊してしまいそうな
見てるだけで息苦しくなって
正直、敵以上にりんかちゃんが怖かった。
なんでりんかちゃんを怖いなんて思うの…!?
訳が分からないままりんかちゃんは黒い霧に飲まれた。