ヒソカさん夢はトリップでは無いので、カタカナでの入力がおすすめかも知れません。
ハンター試験編
ユミ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
そうして木材も無事集まり、ゴンたち含め受験生たちも森の中から続々と帰ってきた。みんな肩にはとてつもなく大きな豚の死体を担いでいる。
「あ、あれはグレイトスタンプ…」
「なんだそりゃ、豚の種類か?」
「はい。世界一獰猛と言われている豚です。行かなくてよかったかもしれません…」
そりゃ行ったら怪我するだけじゃ足りないかもしれないからな、とレオリオが頷くと、ユミは首を振った。
「女性の力でも仕留められないことは無いですが、私ではきっと一撃では無理です。…痛いのは、一瞬の方がいいでしょう?」
ユミは苦笑いしながらそう言うとゴンたちに手を振って自分たちの場所を示した。
そしてその言葉を聞いたレオリオは、「この人は本当に優しいな…」と感嘆していた。
「やあユミさん、ありがとう。これがキミの分の豚だ。」
「大きいですね、大変だったでしょう…ありがとうございます!」
「礼には及ばない。そちらも木を集めて待っていてくれたんだからな。」
クラピカはそう言ってニコリと笑った。レオリオの持っていたライターで火をつけると、5人は早速豚を丸焼きにしてブハラの所へ持って言った。
「美味い!5人とも合格!!」
「「やったぁー!」」
ゴンとキルアは喜んでその場でハイタッチした。残りの3人もお互い笑いあって合格を喜んだ。しかし隣にいたキツそうな女性が声をかける。
「まだ私の試験が残ってるの忘れないでよね」
「分かってるって!次のお題は全員分の豚の丸焼き食ったらか?」
「そうよ。そんなに時間はかからないだろうから。」
その後ガツガツと豚の丸焼きを平らげること70頭。明らかに体の面積よりも食べた量の方が多い気もするが、気にしていても仕方が無い。
次はメンチと名乗った女性からの出題だ。
「あたしはブハラと違ってカラ党よ!審査も厳しくいくわよー…2次試験後半、あたしのメニューはスシよ!」
そう言われた受験生たちは一気にザワつく。
((スシ…!?スシとは…!?))
それも仕方がない。小さな島国の民族料理など、知っているもののの方が少数だろう。
ユミは悩ましげに眉を寄せた。なにか聞き覚えがあるような気がし必死に記憶の糸を手繰り寄せていると、まだ自分がゴンたちと同じくらいの年齢の時海外に旅行に行った時のことを思い出した。
(スシ…寿司…?…そうだ!)
確かどこかの小さな島国だったか。記憶は定かではないが、そんな食べ物があった。
当時魚を生で食べる習慣は世界でも多くなく、白米の上に乗った新鮮な鮪 に幼いながらも驚いたのを覚えている。
そんなことを考えているうちに受験生たちは建物内へと案内され、そこにある調理台の上に乗っている白米と調理器具を見て、ユミは確信した。
「…みなさん…」
ユミは遠慮がちにクラピカの袖を引っ張りながら4人に小声で話しかけた。
「どうした?ユミさん…」
つられてクラピカたちもボリュームを落とした状態でこちらを振り返る。
「私、食べたことあります。寿司…」
「「えっ…!」」
ズルするのは気が引けるが、どうせ合格するならみんなで一緒に、と思ったユミは4人と(うろ覚えだが)レシピを共有したいと考えたのだった。
急にそう言われたクラピカたちは驚いてその足を止めた。
「私も文献でスシというものの存在は知っているが…確か酢と調味料を混ぜた飯に新鮮な魚を加えた料理だったか…?」
「そうですそれです…!」
「魚ぁ!?ここは森ん中だぜ!?」
レオリオがそう叫ぶと、それを聞いたほかの受験生たちが池や川へと走り出した。4人は顔を合わせて「仕方ない」というふうに肩を竦めた。
「盗み聞きとは来たねー奴らだぜ!!」
「そうかあれを盗み聞きと言うならもう何も言うまい…」
クラピカも呆れてそう言うと、魚を取りに走り出した。
そうして各々川や池で魚を捕ってまた試験会場へと戻ってきた。
(本当は確か海水魚のはずだけど、川の魚でも美味しいものが作れるのかしら…)
そんな疑問はあったがとりあえず調理台に立つと、まずはユミがお手本を見せるように魚を捌き始める。
その間、ほかの受験生たちは寿司の詳しい形状などは知るはずもなく、悪戦苦闘して自分たちの思う「寿司」を作って持ってきた。
しかしどれも寿司とは言いがたく、みなメンチから不合格を言い渡された。
「なるほど、まずは魚を解体させるのだな…」
「丸ごと乗せると思ってたんですか…?」
そうしてユミもテキパキと作業を進め、見た目だけはとりあえず寿司らしいものが出来た。
それを合図にゴンたちも見様見真似で魚を捌き酢飯を作り始めた。
その間にユミは平たい皿の上に寿司を乗せ、銀の蓋でそれを隠すと緊張した面持ちでメンチの方へと歩みだした。
「これで、どうでしょうか?」
「あら、やっとそれらしいのが来たじゃない…どれ…」
メンチは口の中へと寿司を持っていき、暫く咀嚼した後一言「不味い!」と言った。
「ダメですか…」
「形は悪くないけど…」
「おーい!後ろが詰まってんぞー」
メンチが今まさに寿司について語ろうとした瞬間、後ろからほかの受験生がこちらを覗き込んできた。
「あーもう急かさないでよ!…しょーがないわねえ…~~もう合格!」
「あっ、ありがとうございます!!」
難癖はつけられたものの急かしてもらったおかげでとりあえず合格することが出来たユミは花が咲くような笑顔を浮かべ喜んだ。
しかし途中で寿司のことを知っていたハンゾーという男が、他の4人が寿司を作って持ってくる前に調理方法を全員にバラしてしまい、メンチの採点基準がぐっと上がってしまった。
結局、ユミ以降の合格者を出すことなく2次試験は終了してしまったのであった。
「あ、あれはグレイトスタンプ…」
「なんだそりゃ、豚の種類か?」
「はい。世界一獰猛と言われている豚です。行かなくてよかったかもしれません…」
そりゃ行ったら怪我するだけじゃ足りないかもしれないからな、とレオリオが頷くと、ユミは首を振った。
「女性の力でも仕留められないことは無いですが、私ではきっと一撃では無理です。…痛いのは、一瞬の方がいいでしょう?」
ユミは苦笑いしながらそう言うとゴンたちに手を振って自分たちの場所を示した。
そしてその言葉を聞いたレオリオは、「この人は本当に優しいな…」と感嘆していた。
「やあユミさん、ありがとう。これがキミの分の豚だ。」
「大きいですね、大変だったでしょう…ありがとうございます!」
「礼には及ばない。そちらも木を集めて待っていてくれたんだからな。」
クラピカはそう言ってニコリと笑った。レオリオの持っていたライターで火をつけると、5人は早速豚を丸焼きにしてブハラの所へ持って言った。
「美味い!5人とも合格!!」
「「やったぁー!」」
ゴンとキルアは喜んでその場でハイタッチした。残りの3人もお互い笑いあって合格を喜んだ。しかし隣にいたキツそうな女性が声をかける。
「まだ私の試験が残ってるの忘れないでよね」
「分かってるって!次のお題は全員分の豚の丸焼き食ったらか?」
「そうよ。そんなに時間はかからないだろうから。」
その後ガツガツと豚の丸焼きを平らげること70頭。明らかに体の面積よりも食べた量の方が多い気もするが、気にしていても仕方が無い。
次はメンチと名乗った女性からの出題だ。
「あたしはブハラと違ってカラ党よ!審査も厳しくいくわよー…2次試験後半、あたしのメニューはスシよ!」
そう言われた受験生たちは一気にザワつく。
((スシ…!?スシとは…!?))
それも仕方がない。小さな島国の民族料理など、知っているもののの方が少数だろう。
ユミは悩ましげに眉を寄せた。なにか聞き覚えがあるような気がし必死に記憶の糸を手繰り寄せていると、まだ自分がゴンたちと同じくらいの年齢の時海外に旅行に行った時のことを思い出した。
(スシ…寿司…?…そうだ!)
確かどこかの小さな島国だったか。記憶は定かではないが、そんな食べ物があった。
当時魚を生で食べる習慣は世界でも多くなく、白米の上に乗った新鮮な
そんなことを考えているうちに受験生たちは建物内へと案内され、そこにある調理台の上に乗っている白米と調理器具を見て、ユミは確信した。
「…みなさん…」
ユミは遠慮がちにクラピカの袖を引っ張りながら4人に小声で話しかけた。
「どうした?ユミさん…」
つられてクラピカたちもボリュームを落とした状態でこちらを振り返る。
「私、食べたことあります。寿司…」
「「えっ…!」」
ズルするのは気が引けるが、どうせ合格するならみんなで一緒に、と思ったユミは4人と(うろ覚えだが)レシピを共有したいと考えたのだった。
急にそう言われたクラピカたちは驚いてその足を止めた。
「私も文献でスシというものの存在は知っているが…確か酢と調味料を混ぜた飯に新鮮な魚を加えた料理だったか…?」
「そうですそれです…!」
「魚ぁ!?ここは森ん中だぜ!?」
レオリオがそう叫ぶと、それを聞いたほかの受験生たちが池や川へと走り出した。4人は顔を合わせて「仕方ない」というふうに肩を竦めた。
「盗み聞きとは来たねー奴らだぜ!!」
「そうかあれを盗み聞きと言うならもう何も言うまい…」
クラピカも呆れてそう言うと、魚を取りに走り出した。
そうして各々川や池で魚を捕ってまた試験会場へと戻ってきた。
(本当は確か海水魚のはずだけど、川の魚でも美味しいものが作れるのかしら…)
そんな疑問はあったがとりあえず調理台に立つと、まずはユミがお手本を見せるように魚を捌き始める。
その間、ほかの受験生たちは寿司の詳しい形状などは知るはずもなく、悪戦苦闘して自分たちの思う「寿司」を作って持ってきた。
しかしどれも寿司とは言いがたく、みなメンチから不合格を言い渡された。
「なるほど、まずは魚を解体させるのだな…」
「丸ごと乗せると思ってたんですか…?」
そうしてユミもテキパキと作業を進め、見た目だけはとりあえず寿司らしいものが出来た。
それを合図にゴンたちも見様見真似で魚を捌き酢飯を作り始めた。
その間にユミは平たい皿の上に寿司を乗せ、銀の蓋でそれを隠すと緊張した面持ちでメンチの方へと歩みだした。
「これで、どうでしょうか?」
「あら、やっとそれらしいのが来たじゃない…どれ…」
メンチは口の中へと寿司を持っていき、暫く咀嚼した後一言「不味い!」と言った。
「ダメですか…」
「形は悪くないけど…」
「おーい!後ろが詰まってんぞー」
メンチが今まさに寿司について語ろうとした瞬間、後ろからほかの受験生がこちらを覗き込んできた。
「あーもう急かさないでよ!…しょーがないわねえ…~~もう合格!」
「あっ、ありがとうございます!!」
難癖はつけられたものの急かしてもらったおかげでとりあえず合格することが出来たユミは花が咲くような笑顔を浮かべ喜んだ。
しかし途中で寿司のことを知っていたハンゾーという男が、他の4人が寿司を作って持ってくる前に調理方法を全員にバラしてしまい、メンチの採点基準がぐっと上がってしまった。
結局、ユミ以降の合格者を出すことなく2次試験は終了してしまったのであった。