ヒソカさん夢はトリップでは無いので、カタカナでの入力がおすすめかも知れません。
ハンター試験編
ユミ
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霧の濃い森の中を走っていると、次第に周りに不自然な死体が増えていくのがわかった。
(み、みんな、なにか鋭いもので切り裂かれてる…)
「…あっ!ユミさん見て!あそこにいるのって…」
「…う、レオリオさんと…」
(ヒソカさんだ)
ユミはそれに気づくと足の動きを止めてしまった。レオリオは大きな木の棒のようなものを振りかぶってヒソカへ殴りかかろうとしたがあっさりと返り討ちにされ殴り飛ばされた。
「…レ、レオリオが…!ど、どうしようユミさん…!」
「…私が、あそこの砂を蹴りあげて煙幕を作ります。」
先程のヒソカとレオリオの一連の動きを見ていて、この辺一帯の土は他の場所に比べて少し乾いているように見えたのだ。
「えっ!」
「私が囮になるので、ゴンくんはレオリオさんを連れて逃げてください。」
「そ、そんな、ユミさんちょっと待っ…」
「では、よろしくお願いしますね」
彼女はそう言って笑うと間髪入れずにヒソカの方へと音を立てないように飛び出した。
作戦が始まってしまってはゴンも突っ立っている訳には行かず、タイミングを見計らって林を抜け出した。
「…キミは」
振り返ったヒソカに姿は見られたが、そんなことはお構い無しにユミは攻撃する振りをして地面の砂を蹴りあげた。
(神様…どうか…!)
「…くくっ、なるほどね♡」
「うっ!?」
煙の中から釣竿を振りかぶったゴンの首、そして追撃しようとしたユミの腕を、ヒソカはいとも簡単に捉えてしまった。
「くっ…ゴ、ゴンくん…なんで」
「う、ぐぐ…ご、めん…ユミさん…」
「キミたち2人ともお友達を助けに来たのかい?いい子だね♢」
ヒソカはにんまり笑うとゴンとユミから手を離した。その意図が掴めずにいるゴンとユミの困惑した表情を見つめ、ヒソカは暫し「うーん」と唸ると、にっこり笑った。
「うん、キミも合格♡」
「き、きみ「も」って…?」
「キミらの友達の彼も合格。だから無事だよ」
ゴンに目線を合わせるためしゃがんでいたヒソカは立ち上がって言った。
「ボク、治療は苦手だからさ♢ユミ、ついてきてよ♡」
「わっ私が…?」
「うん♡」
その言葉は裏返せば、「彼の傷がどうなっても知らないなら来なくてもいい」という意味になる。
ユミはその申し出を断れるはずもなく、ゴンから預かっていたスーツケースを受け取ると、仕方なくヒソカについて行くことにした。
「キミは、1人でも来られるね?」
「うん」
「いい子だ♡」
ユミは心底心配そうにアイコンタクトでゴンに本当に大丈夫か問いかけた。彼はユミに目を合わせると力強く頷いた。
「…では、2次試験会場で会いましょうね」
「うん!ユミさんも気をつけて。レオリオの事よろしくね」
「はい」
ヒソカはレオリオを担ぎ上げるとユミに手招きをした。ユミは恐る恐る近づいていく。
「きゃっ!」
すると、ヒソカは彼女も軽々と抱き上げ空気に溶けるように消えていった。
「ほんとに大丈夫かなあ…心配なのはむしろこっちなんだけど」
ゴンは心配そうに少しの間ユミたちが消えた空間を眺めていたが、二次試験に遅れるわけにもいかず、レオリオの香水の匂いをたどって林の中へと駆けて行った。
その少しあとにクラピカと出会いヒソカにユミを預けたことを話して怒られたのはまた別の話である。
.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*
「あ、あの、ヒソカさん!」
「ん?なんだい?」
右手にレオリオ、左手にはユミを抱えたヒソカは木の根が飛び出てでこぼことした歩きずらそうな道をハイスピードで飛ぶように走っていた。
「その、サトツさんの居場所が分かるんですか?」
「分からなかったらこんなに迷わず進まないよ♢キミは安心してボクに掴まっててよ♡」
「は、はぁ…」
どうやら自分をどうこうするつもりはないらしく、ヒソカはそれだけ言うとまた濃い霧に覆われた先の見えない道を真っ直ぐ見すえた。
トンパに聞いた話では、ヒソカは2年連続でこの試験に臨んでいるようだし、2次試験会場にちゃんと向かっているはずだと信じたユミは振り落とされないよう遠慮がちにヒソカの服の裾を掴むのだった。
先程の悪寒の正体も知らず自身にしがみついてくるユミを見て、ヒソカは零れそうになる笑いをやっとの思いでかみ殺した。
その感情はまるで強い敵と対峙した時のような高揚感を伴っており、それはヒソカにとって初めての体験であった。
(み、みんな、なにか鋭いもので切り裂かれてる…)
「…あっ!ユミさん見て!あそこにいるのって…」
「…う、レオリオさんと…」
(ヒソカさんだ)
ユミはそれに気づくと足の動きを止めてしまった。レオリオは大きな木の棒のようなものを振りかぶってヒソカへ殴りかかろうとしたがあっさりと返り討ちにされ殴り飛ばされた。
「…レ、レオリオが…!ど、どうしようユミさん…!」
「…私が、あそこの砂を蹴りあげて煙幕を作ります。」
先程のヒソカとレオリオの一連の動きを見ていて、この辺一帯の土は他の場所に比べて少し乾いているように見えたのだ。
「えっ!」
「私が囮になるので、ゴンくんはレオリオさんを連れて逃げてください。」
「そ、そんな、ユミさんちょっと待っ…」
「では、よろしくお願いしますね」
彼女はそう言って笑うと間髪入れずにヒソカの方へと音を立てないように飛び出した。
作戦が始まってしまってはゴンも突っ立っている訳には行かず、タイミングを見計らって林を抜け出した。
「…キミは」
振り返ったヒソカに姿は見られたが、そんなことはお構い無しにユミは攻撃する振りをして地面の砂を蹴りあげた。
(神様…どうか…!)
「…くくっ、なるほどね♡」
「うっ!?」
煙の中から釣竿を振りかぶったゴンの首、そして追撃しようとしたユミの腕を、ヒソカはいとも簡単に捉えてしまった。
「くっ…ゴ、ゴンくん…なんで」
「う、ぐぐ…ご、めん…ユミさん…」
「キミたち2人ともお友達を助けに来たのかい?いい子だね♢」
ヒソカはにんまり笑うとゴンとユミから手を離した。その意図が掴めずにいるゴンとユミの困惑した表情を見つめ、ヒソカは暫し「うーん」と唸ると、にっこり笑った。
「うん、キミも合格♡」
「き、きみ「も」って…?」
「キミらの友達の彼も合格。だから無事だよ」
ゴンに目線を合わせるためしゃがんでいたヒソカは立ち上がって言った。
「ボク、治療は苦手だからさ♢ユミ、ついてきてよ♡」
「わっ私が…?」
「うん♡」
その言葉は裏返せば、「彼の傷がどうなっても知らないなら来なくてもいい」という意味になる。
ユミはその申し出を断れるはずもなく、ゴンから預かっていたスーツケースを受け取ると、仕方なくヒソカについて行くことにした。
「キミは、1人でも来られるね?」
「うん」
「いい子だ♡」
ユミは心底心配そうにアイコンタクトでゴンに本当に大丈夫か問いかけた。彼はユミに目を合わせると力強く頷いた。
「…では、2次試験会場で会いましょうね」
「うん!ユミさんも気をつけて。レオリオの事よろしくね」
「はい」
ヒソカはレオリオを担ぎ上げるとユミに手招きをした。ユミは恐る恐る近づいていく。
「きゃっ!」
すると、ヒソカは彼女も軽々と抱き上げ空気に溶けるように消えていった。
「ほんとに大丈夫かなあ…心配なのはむしろこっちなんだけど」
ゴンは心配そうに少しの間ユミたちが消えた空間を眺めていたが、二次試験に遅れるわけにもいかず、レオリオの香水の匂いをたどって林の中へと駆けて行った。
その少しあとにクラピカと出会いヒソカにユミを預けたことを話して怒られたのはまた別の話である。
.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*
「あ、あの、ヒソカさん!」
「ん?なんだい?」
右手にレオリオ、左手にはユミを抱えたヒソカは木の根が飛び出てでこぼことした歩きずらそうな道をハイスピードで飛ぶように走っていた。
「その、サトツさんの居場所が分かるんですか?」
「分からなかったらこんなに迷わず進まないよ♢キミは安心してボクに掴まっててよ♡」
「は、はぁ…」
どうやら自分をどうこうするつもりはないらしく、ヒソカはそれだけ言うとまた濃い霧に覆われた先の見えない道を真っ直ぐ見すえた。
トンパに聞いた話では、ヒソカは2年連続でこの試験に臨んでいるようだし、2次試験会場にちゃんと向かっているはずだと信じたユミは振り落とされないよう遠慮がちにヒソカの服の裾を掴むのだった。
先程の悪寒の正体も知らず自身にしがみついてくるユミを見て、ヒソカは零れそうになる笑いをやっとの思いでかみ殺した。
その感情はまるで強い敵と対峙した時のような高揚感を伴っており、それはヒソカにとって初めての体験であった。