ヒソカさん夢はトリップでは無いので、カタカナでの入力がおすすめかも知れません。
ハンター試験編
ユミ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「いつでも自分を頼って欲しい」
その約束が守られぬまま、キルアはハンター試験不合格となってしまった。
ギタラクルは本当に彼の兄で、本当の名を「イルミ」と言った。
ゴンがハンゾーに打ちのめされた(しかしゴンが勝った)あとクラピカがヒソカに勝ち、ヒソカがボドロに勝ち、ポックルとの対戦を破棄したキルアの次の対戦相手が、ギタラクルだった。
それはまるで洗脳のようだった。
ユミ達の必死の叫びも虚しく、兄の途切れることなく続く心無い言葉にキルアは負けを宣言し、その後は抜け殻のようになって3人の言葉にも反応を示さなかった。
そうして延長されたボドロ対レオリオの戦いにて事件は起きた。
キルアがボドロを殺害し、そのまま会場を後にしたのだ。そこでキルアが反則負けで不合格となり、残った7人が合格となった。
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
バン!と、いきなりドアが開けられた。
部屋の中が静まり返り、視線は自然と入口に立っているゴンに向けられた。
その眉は釣り上がり、肩は怒りに震えている。
ゴンはイルミに近づくと、低い声で一言「キルアにあやまれ」と言った。しかし肝心のイルミは何について謝ればいいのかも分からず首を傾げる。
「お前に兄貴の資格ないよ」
「?兄弟に資格がいるのかな?」
イルミがそう返した瞬間、ゴンは彼の腕を握り潰す勢いで掴み無理やり引っ張って立たせた。
部屋の中が一瞬静まり返る。
「友達になるのだって資格なんかいらない!」
イルミは未だ掴まれたままの自身の腕を見つめるだけで何も言わない。
「キルアのとこへ行くんだ。もう謝らなくたっていいよ、案内してくれるだけでいい」
「そしてどうする?」
「キルアを連れ戻す」
決まってんじゃん、とゴンがイルミを振り返ると、彼は訳が分からないという風に肩を竦めた。
「まるでキルが誘拐でもされたような口ぶりだな。あいつは自分の足でここを出ていったんだよ」
「でも自分の意志じゃない。お前達に操られてるんだから誘拐されたも同然だ!」
イルミの纏う雰囲気が変わり、ユミはハラハラしながら2人を見つめた。
恐らく彼は、あの怖いもの知らずのキルアに「すげーおっかない」とまで言わしめる長男、なのだろう。
ゴンがこれ以上痛めつけられるのは見たくない。その一心で、ユミは部屋の雰囲気を変えようと声をかけた。
「今ちょうど、そのことについて話していたんですよ。ゴンくん」
「えっ?」
「そうじゃ。そこの3人から、キルアの不合格は不当との申立を審議中なのじゃよ」
先程までの暗い空気を全く気にしていない様子のネテロの言葉に、ユミ、クラピカ、レオリオが立ち上がった。
「キルアの様子は、自称ギタラクルとの対戦中において明らかに不自然だった。対戦の際に何らかの暗示をかけられてあの様な行為に至ったものと考えられる。」
「通常ならいかに強力な催眠術でも殺人を強いることは不可能です。でもキルアくんにとって殺しとは日常のことで、倫理的抑制が働かなくても不思議はありません」
一気にまくしたてたクラピカとユミに続いて、レオリオも主張を始める。
「問題なのはオレとボドロの対戦中に事が起きた点だ。状況を見ればキルアがオレの合格を助けたようにも見える。ならば不合格になるのはキルアじゃなくてオレの方だろ?」
「いずれにせよ、キルアは当時自らの意思で行動できない状態にあった。よって彼の失格は妥当ではない」
言い切ったクラピカが一息ついたところで、ネテロは立派な銀の髭を蓄えた顎を擦りながら返した。
「全て推測に過ぎんのォ、証拠は何もない。明らかに殺人を指示するような言動があった訳でもない。それ以前にまず催眠をかけたとする根拠が乏しい」
「確かに…」
クラピカが眉を僅かに寄せた。とてもでは無いが、やはり反論は難しい。
「レオリオとボドロの対戦直後にことが起きたという点については問題はないと思っておる。両氏の総合的な能力はあの時点でほぼ互角、経験の差でボドロを上位に置いたが、格闘能力のみをとればむしろレオリオの方が有利とわしは見ておった。」
あえてキルアが手助けするような場面ではなかった、とネテロが言い切る。
レオリオが舌打ちすると、後ろから帽子をかぶった少年がこちらに声をかけた。
「不自然なところなら他にもあるぜ。」
「?」
「ヒソカと戦ってたときのあんたの様子だ。一体何を言われたんだ?」
クラピカがぴくりと反応する。
クラピカとヒソカ戦ではしばらく戦った後、ヒソカが一方的に負けを宣言し戦いを辞退したのだ。
その約束が守られぬまま、キルアはハンター試験不合格となってしまった。
ギタラクルは本当に彼の兄で、本当の名を「イルミ」と言った。
ゴンがハンゾーに打ちのめされた(しかしゴンが勝った)あとクラピカがヒソカに勝ち、ヒソカがボドロに勝ち、ポックルとの対戦を破棄したキルアの次の対戦相手が、ギタラクルだった。
それはまるで洗脳のようだった。
ユミ達の必死の叫びも虚しく、兄の途切れることなく続く心無い言葉にキルアは負けを宣言し、その後は抜け殻のようになって3人の言葉にも反応を示さなかった。
そうして延長されたボドロ対レオリオの戦いにて事件は起きた。
キルアがボドロを殺害し、そのまま会場を後にしたのだ。そこでキルアが反則負けで不合格となり、残った7人が合格となった。
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
バン!と、いきなりドアが開けられた。
部屋の中が静まり返り、視線は自然と入口に立っているゴンに向けられた。
その眉は釣り上がり、肩は怒りに震えている。
ゴンはイルミに近づくと、低い声で一言「キルアにあやまれ」と言った。しかし肝心のイルミは何について謝ればいいのかも分からず首を傾げる。
「お前に兄貴の資格ないよ」
「?兄弟に資格がいるのかな?」
イルミがそう返した瞬間、ゴンは彼の腕を握り潰す勢いで掴み無理やり引っ張って立たせた。
部屋の中が一瞬静まり返る。
「友達になるのだって資格なんかいらない!」
イルミは未だ掴まれたままの自身の腕を見つめるだけで何も言わない。
「キルアのとこへ行くんだ。もう謝らなくたっていいよ、案内してくれるだけでいい」
「そしてどうする?」
「キルアを連れ戻す」
決まってんじゃん、とゴンがイルミを振り返ると、彼は訳が分からないという風に肩を竦めた。
「まるでキルが誘拐でもされたような口ぶりだな。あいつは自分の足でここを出ていったんだよ」
「でも自分の意志じゃない。お前達に操られてるんだから誘拐されたも同然だ!」
イルミの纏う雰囲気が変わり、ユミはハラハラしながら2人を見つめた。
恐らく彼は、あの怖いもの知らずのキルアに「すげーおっかない」とまで言わしめる長男、なのだろう。
ゴンがこれ以上痛めつけられるのは見たくない。その一心で、ユミは部屋の雰囲気を変えようと声をかけた。
「今ちょうど、そのことについて話していたんですよ。ゴンくん」
「えっ?」
「そうじゃ。そこの3人から、キルアの不合格は不当との申立を審議中なのじゃよ」
先程までの暗い空気を全く気にしていない様子のネテロの言葉に、ユミ、クラピカ、レオリオが立ち上がった。
「キルアの様子は、自称ギタラクルとの対戦中において明らかに不自然だった。対戦の際に何らかの暗示をかけられてあの様な行為に至ったものと考えられる。」
「通常ならいかに強力な催眠術でも殺人を強いることは不可能です。でもキルアくんにとって殺しとは日常のことで、倫理的抑制が働かなくても不思議はありません」
一気にまくしたてたクラピカとユミに続いて、レオリオも主張を始める。
「問題なのはオレとボドロの対戦中に事が起きた点だ。状況を見ればキルアがオレの合格を助けたようにも見える。ならば不合格になるのはキルアじゃなくてオレの方だろ?」
「いずれにせよ、キルアは当時自らの意思で行動できない状態にあった。よって彼の失格は妥当ではない」
言い切ったクラピカが一息ついたところで、ネテロは立派な銀の髭を蓄えた顎を擦りながら返した。
「全て推測に過ぎんのォ、証拠は何もない。明らかに殺人を指示するような言動があった訳でもない。それ以前にまず催眠をかけたとする根拠が乏しい」
「確かに…」
クラピカが眉を僅かに寄せた。とてもでは無いが、やはり反論は難しい。
「レオリオとボドロの対戦直後にことが起きたという点については問題はないと思っておる。両氏の総合的な能力はあの時点でほぼ互角、経験の差でボドロを上位に置いたが、格闘能力のみをとればむしろレオリオの方が有利とわしは見ておった。」
あえてキルアが手助けするような場面ではなかった、とネテロが言い切る。
レオリオが舌打ちすると、後ろから帽子をかぶった少年がこちらに声をかけた。
「不自然なところなら他にもあるぜ。」
「?」
「ヒソカと戦ってたときのあんたの様子だ。一体何を言われたんだ?」
クラピカがぴくりと反応する。
クラピカとヒソカ戦ではしばらく戦った後、ヒソカが一方的に負けを宣言し戦いを辞退したのだ。