ヒソカさん夢はトリップでは無いので、カタカナでの入力がおすすめかも知れません。
ハンター試験編
ユミ
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「…罠を張った張本人が死んでしまったのですか?」
「そう。私が殺ったわ。方法は企業ヒミツ」
「…ユミさん、ゴン、レオリオをたのむ」
「うん」
クラピカが恐る恐るバーボンの死体に近づきその体に触れようとすると、辺り一帯を蛇が彼を守るように取り囲んだ。
「彼を調べることは不可能よ。彼に触れると蛇が一斉に攻撃してくるからね」
この洞窟の小部屋から出ようとするか、バーボンの体に触ること。このいずれかの条件を満たすと蛇は攻撃してくるらしい。
ユミはバーボンの傷口を見て彼女──ポンズの"企業秘密"をだいたい察する。
「死因は恐らく、アナフィラキシーショックでしょうか」
「!」
「そうだな。傷口から見て、凶器はシビレヤリバチ、だな」
「…まいったわ、ご名答よ。彼は私のターゲットなの。」
ポンズはバーボンが洞窟に入ったことを確認し、入口から催眠ガスを噴射。頃合いを見て中に入った。
バーボンはぐっすり眠っていたが、この時既に罠は張られていたのだ。
「プレートを探そうと彼に近づいたら蛇がぼたぼた落ちてきたの。」
入口からでは岩の切れ目にまでガスが行き渡らなかったのだ。
幸い、急いで飛び退いたため蛇には噛まれなかったが、その時逆に自分の攻撃スイッチが入ってしまった、とポンズは語る。
彼女は自身の帽子をピシッと弾くと、帽子の中から虫の羽音のような音がきこえてそこから大量の蜂が飛び出てきた。
彼女を守る、という使命のもと蜂たちがバーボンへ攻撃を仕掛けたのが仇となり、解除コードも聞き出せず、プレートを諦めて外に出ることも出来なくなってしまったのだ。
「私はもう諦めた。審査委員会が助けに来てくれるのを待つわ」
ポンズの話によれば、プレートには発信機が埋め込まれており、受験生の位置は委員会にチェックされているらしい。
「幸い期日まであと1日だし、今年は諦めて助けを待った方がいいわ」
「…そうは言っても、レオリオさんの症状は一刻を争います…!」
「あぁ、直ぐに医者に見せる必要がある」
ポンズは非情にも「無理だ」と一蹴した。
わざわざ忠告までしたのに大声を出して蛇を刺激したのは彼自身だ、体力が持つよう祈るしかない。
そう言って彼女はまた黙り込んだ。
洞窟の中にはざわざわと蛇が蠢く音だけが響く。
呻くレオリオの傍に座り込みながら、ユミは奥歯を噛んだ。
(恐らく、クラピカさんも、ゴンくんも気づいている…でも、「あれ」がなければ…もう1人犠牲者がでる)
「1番の年上は、私…ですよね」
「え?ユミさん?」
そう言うと突然、ユミは立ち上がり、ゴンたちを振り返った。ゴンやクラピカ、ポンズがまさかという顔でこちらを見てくる。
「レオリオさんをよろしくお願いします」
「で、でも…ユミさんが行かなくても…」
「大丈夫。ありますよ、きっと」
ユミは安心させるようにゴンに笑いかけると、表情を引き締めバーボンの元へ足早に向かった。
「ちょっ…!人の話聞いてた!?」
ポンズがこちらに向かって動揺するのを後目に、彼女は足をとめなかった。
その隣を駆け抜ける自分より一回り小さな影があった。
「ゴンくん!?」
「蛇の毒ならオレの方が耐性あるよ!いつも盛りで遊んでたもん!!」
言うが早いか、ゴンは全身を蛇で覆われるのも厭わずバーボンの服に手をかけた。
皆が息を飲んでその様子を見つめる。
しばらくするとゴンは「あった!」と叫び、こちらに解毒剤を投げて寄こした。
「ゴンくん!」
「先に…早くレオリオに…」
解毒剤を打たれたレオリオは、先程までとは打って変わって呼吸も楽になったようだった。
ゴンにも無事薬を打ち一息ついているとポンズが信じられないといった目でこちらを見つめて言った。
「持ってるかどうかも分からない解毒剤のために蛇の海に飛び込んだって言うの…?」
「持っている可能性は高かった相手に毒を盛る場合解毒剤がないと駆け引きが成り立たないからな。」
「それでも毒蛇の群れに飛び込むのは並の度胸では出来ませんがね…」
全身傷だらけのゴンは、一つ大きなため息をつくとポンズに話しかけた。
「ねぇ、催眠ガスってまだ残ってる?」
「…あるけど」
「これと交換しない?」
そう言ってゴンが取り出したのは103の数字が書かれたバーボンのナンバープレートだった。
「…け、けど、この洞窟にガスが充満するまで5分よ?その間ずっと息を止めているつもり?」
「9分44秒、オレの最高記録だよ」
ゴンは準備運動をしながらポンズの瞳を真っ直ぐ見つめながら言った。
「信用して!必ずキミもここから連れ出す!」
「そう。私が殺ったわ。方法は企業ヒミツ」
「…ユミさん、ゴン、レオリオをたのむ」
「うん」
クラピカが恐る恐るバーボンの死体に近づきその体に触れようとすると、辺り一帯を蛇が彼を守るように取り囲んだ。
「彼を調べることは不可能よ。彼に触れると蛇が一斉に攻撃してくるからね」
この洞窟の小部屋から出ようとするか、バーボンの体に触ること。このいずれかの条件を満たすと蛇は攻撃してくるらしい。
ユミはバーボンの傷口を見て彼女──ポンズの"企業秘密"をだいたい察する。
「死因は恐らく、アナフィラキシーショックでしょうか」
「!」
「そうだな。傷口から見て、凶器はシビレヤリバチ、だな」
「…まいったわ、ご名答よ。彼は私のターゲットなの。」
ポンズはバーボンが洞窟に入ったことを確認し、入口から催眠ガスを噴射。頃合いを見て中に入った。
バーボンはぐっすり眠っていたが、この時既に罠は張られていたのだ。
「プレートを探そうと彼に近づいたら蛇がぼたぼた落ちてきたの。」
入口からでは岩の切れ目にまでガスが行き渡らなかったのだ。
幸い、急いで飛び退いたため蛇には噛まれなかったが、その時逆に自分の攻撃スイッチが入ってしまった、とポンズは語る。
彼女は自身の帽子をピシッと弾くと、帽子の中から虫の羽音のような音がきこえてそこから大量の蜂が飛び出てきた。
彼女を守る、という使命のもと蜂たちがバーボンへ攻撃を仕掛けたのが仇となり、解除コードも聞き出せず、プレートを諦めて外に出ることも出来なくなってしまったのだ。
「私はもう諦めた。審査委員会が助けに来てくれるのを待つわ」
ポンズの話によれば、プレートには発信機が埋め込まれており、受験生の位置は委員会にチェックされているらしい。
「幸い期日まであと1日だし、今年は諦めて助けを待った方がいいわ」
「…そうは言っても、レオリオさんの症状は一刻を争います…!」
「あぁ、直ぐに医者に見せる必要がある」
ポンズは非情にも「無理だ」と一蹴した。
わざわざ忠告までしたのに大声を出して蛇を刺激したのは彼自身だ、体力が持つよう祈るしかない。
そう言って彼女はまた黙り込んだ。
洞窟の中にはざわざわと蛇が蠢く音だけが響く。
呻くレオリオの傍に座り込みながら、ユミは奥歯を噛んだ。
(恐らく、クラピカさんも、ゴンくんも気づいている…でも、「あれ」がなければ…もう1人犠牲者がでる)
「1番の年上は、私…ですよね」
「え?ユミさん?」
そう言うと突然、ユミは立ち上がり、ゴンたちを振り返った。ゴンやクラピカ、ポンズがまさかという顔でこちらを見てくる。
「レオリオさんをよろしくお願いします」
「で、でも…ユミさんが行かなくても…」
「大丈夫。ありますよ、きっと」
ユミは安心させるようにゴンに笑いかけると、表情を引き締めバーボンの元へ足早に向かった。
「ちょっ…!人の話聞いてた!?」
ポンズがこちらに向かって動揺するのを後目に、彼女は足をとめなかった。
その隣を駆け抜ける自分より一回り小さな影があった。
「ゴンくん!?」
「蛇の毒ならオレの方が耐性あるよ!いつも盛りで遊んでたもん!!」
言うが早いか、ゴンは全身を蛇で覆われるのも厭わずバーボンの服に手をかけた。
皆が息を飲んでその様子を見つめる。
しばらくするとゴンは「あった!」と叫び、こちらに解毒剤を投げて寄こした。
「ゴンくん!」
「先に…早くレオリオに…」
解毒剤を打たれたレオリオは、先程までとは打って変わって呼吸も楽になったようだった。
ゴンにも無事薬を打ち一息ついているとポンズが信じられないといった目でこちらを見つめて言った。
「持ってるかどうかも分からない解毒剤のために蛇の海に飛び込んだって言うの…?」
「持っている可能性は高かった相手に毒を盛る場合解毒剤がないと駆け引きが成り立たないからな。」
「それでも毒蛇の群れに飛び込むのは並の度胸では出来ませんがね…」
全身傷だらけのゴンは、一つ大きなため息をつくとポンズに話しかけた。
「ねぇ、催眠ガスってまだ残ってる?」
「…あるけど」
「これと交換しない?」
そう言ってゴンが取り出したのは103の数字が書かれたバーボンのナンバープレートだった。
「…け、けど、この洞窟にガスが充満するまで5分よ?その間ずっと息を止めているつもり?」
「9分44秒、オレの最高記録だよ」
ゴンは準備運動をしながらポンズの瞳を真っ直ぐ見つめながら言った。
「信用して!必ずキミもここから連れ出す!」