ヒソカさん夢はトリップでは無いので、カタカナでの入力がおすすめかも知れません。
ハンター試験編
ユミ
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残り時間は10分を切った。
それでも4人は現れない。
腕時計を見つめるユミの心はじわじわと不安感に侵食されつつあった。
(ゴンくんたち、大丈夫かな…もし1人ずつ別々のルートを辿って、私たちみたいに強い敵に出くわしたら…)
思わずネガティブな想像がユミの頭を蝕み、彼女はそれを振り払うかのように首を振る。
(ダメだダメだ!後ろ向きになるな私!みんな大丈夫…きっと…!)
「ユミ、大丈夫かい?」
「うわあっ!」
急に後ろから声をかけられたユミはその場で飛び上がった。
「ごめんごめん♢なんか気難しそうなカオしてたからさ♤」
「あ…これは、その…」
「ゴンたちが心配なんだろ?大丈夫だよ♧彼らはボクが見込んだ男なんだから♡」
「そう、ですよね…!」
ヒソカはユミがしきりに未だ開いていない扉を心配そうに見つめていることに気づき、彼なりに励ましてくれていた。
ユミの感情もそれに後押しされ、少し元気になれた時、閉じていた扉が鈍い音を立てた。
「!ゴンくんたちだ…!」
ユミが彼らに駆け寄ると、あちらも気づいて嬉しそうに手を振った。
しかし、レオリオが見当たらない。残り時間は30秒を切っている。
「ゴンくん、レオリオさんは…?」
「すぐ来るよ!」
ゴンがそう言って暗い廊下を指さすと奥の方から何やら2人分の影が現れた。
部屋から入る光に照らされたのはレオリオとトンパ。どうやらゴンたちはトンパ含めた5人で三次試験を受けたらしい。
「まさか短く簡単な道が滑り台になっていたとは…」
「あぁ、ケツいてー…それにしてもゴン、よくあの場面であんな作戦思いついたよなー」
「作戦?」
ユミが首を傾げるとゴンが説明してくれた。
どうやら5人の試験は多数決方式で進んでいたらしく、最後の最後に3人しか通れないが短く簡単な道か、5人全員で入れるが長く険しい道を選べという残酷な設問が与えられたという。
1度は険悪な雰囲気になったものの、ゴンの「長く険しい道への入口を開いたあと、壁を壊して短く簡単な道に侵入する」というアイデアに皆が賛成し、無事5人でこのトリックタワーを脱出できたらしい。
「あの極限状態から、それをぶち壊す発想ができる。それがお前の凄いところだ。ゴン」
「ふふ、ありがとうクラピカ」
二人の会話にうんうんと頷いていたユミはふと、「5人で協力して脱出できるなら自分がその5人のうちの1人になればよかったのでは…?」と気づいた。が、気づかなかったことにした。
(この試験で、ヒソカさんの良いところが少し分かった気がするから)
まだ謎の多い男であることに変わりはないが、自分が怪我をしてもこちらを守ってくれたのもまた事実。
天敵のようなヒソカに連れていかれた割にはあまり心理的ダメージを受けていないように見え、ゴンたちは安心した反面少し不思議に思う。
「ユミさん、何かいい事あった?」
「いいえ?強いて言うなら、三次試験を合格出来たことでしょうか」
試験終了のアナウンスが流れ塔の出口に向かいながらゴンが尋ねるが、ユミは特に動揺することも無くそう言った。
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
第4次試験は無人島で行われるプレートの奪い合いのようだった。
先程のトリックタワーを合格した順に島へと降り立つことができ、事前に決めた「狩るもの」と「狩られるもの」のルールに則って7日間の間6点を集めそれを失わないでいられた者がこの試験合格となる。
「…二人のターゲットは誰なの?」
もう島へ向かう船にいるほとんどの受験生がプレートを隠し終えたあと、ゴンが少し緊張した声を出した。
「…安心しろよ。お前でも、ユミさんでもねーよ」
「ええ。私もお二人ではありません。」
「「……」」
暫し黙り込んだあと、3人とも同時に笑い出す。
「せーので見せ合いっこしようよ」
「そうですね」
「じゃあ行くぜ。せーのっ」
バッと出したプレートを見て、ユミとキルアが目を丸くする。ゴンの持つプレートには44番、つまりヒソカの受験番号が書かれていたのだ。
「お前ってくじ運ねーのな…」
「やっぱそう思う?」
「怪我しないように気をつけてください…」
「もーユミさんもキルアも最初っから諦めないでよ!オレ、頑張るからね!」
ゴンは瞳に闘志を滾らせながら不安と期待が入り交じったような声で言った。
そんなどこか危うい雰囲気にユミとキルアは顔を合わせて心配そうに眉を下げた。
そうこうしているうちに、船は島へと辿り着いていた。
それでも4人は現れない。
腕時計を見つめるユミの心はじわじわと不安感に侵食されつつあった。
(ゴンくんたち、大丈夫かな…もし1人ずつ別々のルートを辿って、私たちみたいに強い敵に出くわしたら…)
思わずネガティブな想像がユミの頭を蝕み、彼女はそれを振り払うかのように首を振る。
(ダメだダメだ!後ろ向きになるな私!みんな大丈夫…きっと…!)
「ユミ、大丈夫かい?」
「うわあっ!」
急に後ろから声をかけられたユミはその場で飛び上がった。
「ごめんごめん♢なんか気難しそうなカオしてたからさ♤」
「あ…これは、その…」
「ゴンたちが心配なんだろ?大丈夫だよ♧彼らはボクが見込んだ男なんだから♡」
「そう、ですよね…!」
ヒソカはユミがしきりに未だ開いていない扉を心配そうに見つめていることに気づき、彼なりに励ましてくれていた。
ユミの感情もそれに後押しされ、少し元気になれた時、閉じていた扉が鈍い音を立てた。
「!ゴンくんたちだ…!」
ユミが彼らに駆け寄ると、あちらも気づいて嬉しそうに手を振った。
しかし、レオリオが見当たらない。残り時間は30秒を切っている。
「ゴンくん、レオリオさんは…?」
「すぐ来るよ!」
ゴンがそう言って暗い廊下を指さすと奥の方から何やら2人分の影が現れた。
部屋から入る光に照らされたのはレオリオとトンパ。どうやらゴンたちはトンパ含めた5人で三次試験を受けたらしい。
「まさか短く簡単な道が滑り台になっていたとは…」
「あぁ、ケツいてー…それにしてもゴン、よくあの場面であんな作戦思いついたよなー」
「作戦?」
ユミが首を傾げるとゴンが説明してくれた。
どうやら5人の試験は多数決方式で進んでいたらしく、最後の最後に3人しか通れないが短く簡単な道か、5人全員で入れるが長く険しい道を選べという残酷な設問が与えられたという。
1度は険悪な雰囲気になったものの、ゴンの「長く険しい道への入口を開いたあと、壁を壊して短く簡単な道に侵入する」というアイデアに皆が賛成し、無事5人でこのトリックタワーを脱出できたらしい。
「あの極限状態から、それをぶち壊す発想ができる。それがお前の凄いところだ。ゴン」
「ふふ、ありがとうクラピカ」
二人の会話にうんうんと頷いていたユミはふと、「5人で協力して脱出できるなら自分がその5人のうちの1人になればよかったのでは…?」と気づいた。が、気づかなかったことにした。
(この試験で、ヒソカさんの良いところが少し分かった気がするから)
まだ謎の多い男であることに変わりはないが、自分が怪我をしてもこちらを守ってくれたのもまた事実。
天敵のようなヒソカに連れていかれた割にはあまり心理的ダメージを受けていないように見え、ゴンたちは安心した反面少し不思議に思う。
「ユミさん、何かいい事あった?」
「いいえ?強いて言うなら、三次試験を合格出来たことでしょうか」
試験終了のアナウンスが流れ塔の出口に向かいながらゴンが尋ねるが、ユミは特に動揺することも無くそう言った。
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
第4次試験は無人島で行われるプレートの奪い合いのようだった。
先程のトリックタワーを合格した順に島へと降り立つことができ、事前に決めた「狩るもの」と「狩られるもの」のルールに則って7日間の間6点を集めそれを失わないでいられた者がこの試験合格となる。
「…二人のターゲットは誰なの?」
もう島へ向かう船にいるほとんどの受験生がプレートを隠し終えたあと、ゴンが少し緊張した声を出した。
「…安心しろよ。お前でも、ユミさんでもねーよ」
「ええ。私もお二人ではありません。」
「「……」」
暫し黙り込んだあと、3人とも同時に笑い出す。
「せーので見せ合いっこしようよ」
「そうですね」
「じゃあ行くぜ。せーのっ」
バッと出したプレートを見て、ユミとキルアが目を丸くする。ゴンの持つプレートには44番、つまりヒソカの受験番号が書かれていたのだ。
「お前ってくじ運ねーのな…」
「やっぱそう思う?」
「怪我しないように気をつけてください…」
「もーユミさんもキルアも最初っから諦めないでよ!オレ、頑張るからね!」
ゴンは瞳に闘志を滾らせながら不安と期待が入り交じったような声で言った。
そんなどこか危うい雰囲気にユミとキルアは顔を合わせて心配そうに眉を下げた。
そうこうしているうちに、船は島へと辿り着いていた。