ヒソカさん夢はトリップでは無いので、カタカナでの入力がおすすめかも知れません。
ハンター試験編
ユミ
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タワーに侵入すると、そこは狭い部屋のようになっており、そこから先の見えない廊下が続いていた。
よく目を凝らすと松明が点々と掛けられた廊下の壁からもいくつか別の通路への空洞が見え、迷路のような構造になっているようであった。
おろおろと薄暗い廊下を覗いていたユミを置いて、ヒソカは先へと進んでいく。
「ユミ、あんまり離れると迷子になるよ♢」
「で、でも、どちらに向かえばいいのか皆目見当もつきません…ヒソカさんは分かるんですか?」
「うん♡君は安心して着いてきて♢」
そう言ったヒソカは自信満々といった様子で通路をずんずん進んでいく。ユミが小走りでそれについて行くと、心做しかヒソカの歩くスピードが緩くなった。
そして何度も角を曲がり歩き続けて数時間。初めの所よりも少し広い部屋に着いた。
部屋の中心には顔に大きな傷の着いた大柄な男が座り込んでおり、ユミたちが部屋に踏み込むと同時に立ち上がった。
「ここは1人用の通路のはずなんだがなぁ…まあいい。」
男は鎌のように大きくカーブした小ぶりなナイフを両手に持っていた。
(二刀流…じゃない…!)
「今年は、試験官としてではなく復讐者としてお前を待っていた。くらえ!無限四刀流!!」
「…ユミ下がって♧…っ!」
「ヒソカさん!」
飛んできたナイフを避けるため後ろに下がったユミを死角から現れた別のナイフが襲う。
それを庇ったヒソカに、更に2本のナイフが追い打ちをかける。
「上下左右正面背後!あらゆる角度から無数の刃が貴様を切り刻む!この無限攻撃を躱すのは不可能!ははは!苦痛にもがいてのたうちまわれ!!」
(…どうしよう、どうしよう…!ヒソカさんが押されてる…!!)
ユミはあまりにも無力な自分に嫌気がさしてくる。とにかくヒソカの邪魔にだけはなるまいと後ろに下がっていたが、それでも足りないくらい無限四刀流はヒソカをおいつめているようにユミは感じた。
すると突然ヒソカが退行する歩みを止めた。
「「!?」」
「確かに避けるのは難しそう♤」
「なら止めちゃえばいいんだよねー♡」とヒソカはいとも簡単に4つのナイフを受け止めた。
男は信じられないものを見る目で彼を見つめる。あれほどの大技、受けきるには少なくとも半年かそれ以上の修行が必要だろう。
「無駄な努力、ご苦労様♤」
「ぐ…!くそぉぉぉぉおおおお!!!」
静かな室内に男の絶叫が響きわたる。
ヒソカは余裕の笑みを浮かべながら鋭いトランプで彼の首をかき切った。
ユミはそのグロテスクな光景に身体の体温が下がっていくのを感じ思わず目を伏せる。
「…無理に、見なくてもいいよ♤行こうか♧」
「…っ、はい」
(この人も他人を気遣うことができるのね…)
ヒソカの優しさを他所にユミは少し失礼なことを考えながらも彼に急いでついて行く。
部屋を抜けるとそこは入口が沢山ある円形の広い部屋であった。
入った瞬間アナウンスが鳴り響き、ヒソカとユミがそれぞれ1号目2号目の合格者であること、また所要時間は6時間17分であったことが告げられた。
そしてこの部屋に出口がないところを見ると、残りの約66時間はこのトリックタワーの中に居ないといけないらしい。
それも、次の合格者が来るまではヒソカと二人きりである。ユミは彼を信頼すべきかまだ決めかねていた。
しかし、出会った当初よりはずっと好感度が高くなっているのも事実だ。
(怪我…痛そう)
ユミは持っていたポシェットから包帯と消毒液の入った小さな瓶を取り出し、壁際に座っているヒソカに近づいた。
「ヒソカさん、怪我の処置をしましょう?そのままだと悪化してしまいます」
「嬉しいなあ♢ありがとうユミ♡」
ヒソカは嬉しそうに顔を綻ばせると、ナイフに切りつけられた腕を差し出した。
「ごめんなさい、私を庇ったせいで、こんな…」
「ユミ♧ボクが自分でやったことなんだから、気にしないで♤」
ボクは謝罪よりも感謝が欲しいなあ、とヒソカはニコニコ笑う。ユミに治療してもらえるのが純粋に嬉しいらしく、それはいつもの猟奇的なオーラを感じさせない笑みだった。
そんなヒソカを見て、鈍感なユミがそのちょっぴり甘い心に気づくはずはなく。
ただ彼女も同じようににこりと笑って「ありがとうございました」と返した。
そうして過ごしているうちに一人また一人と合格者が部屋に入ってくる。ユミはゴンたちが出てくるのを今か今かと待っていた。
よく目を凝らすと松明が点々と掛けられた廊下の壁からもいくつか別の通路への空洞が見え、迷路のような構造になっているようであった。
おろおろと薄暗い廊下を覗いていたユミを置いて、ヒソカは先へと進んでいく。
「ユミ、あんまり離れると迷子になるよ♢」
「で、でも、どちらに向かえばいいのか皆目見当もつきません…ヒソカさんは分かるんですか?」
「うん♡君は安心して着いてきて♢」
そう言ったヒソカは自信満々といった様子で通路をずんずん進んでいく。ユミが小走りでそれについて行くと、心做しかヒソカの歩くスピードが緩くなった。
そして何度も角を曲がり歩き続けて数時間。初めの所よりも少し広い部屋に着いた。
部屋の中心には顔に大きな傷の着いた大柄な男が座り込んでおり、ユミたちが部屋に踏み込むと同時に立ち上がった。
「ここは1人用の通路のはずなんだがなぁ…まあいい。」
男は鎌のように大きくカーブした小ぶりなナイフを両手に持っていた。
(二刀流…じゃない…!)
「今年は、試験官としてではなく復讐者としてお前を待っていた。くらえ!無限四刀流!!」
「…ユミ下がって♧…っ!」
「ヒソカさん!」
飛んできたナイフを避けるため後ろに下がったユミを死角から現れた別のナイフが襲う。
それを庇ったヒソカに、更に2本のナイフが追い打ちをかける。
「上下左右正面背後!あらゆる角度から無数の刃が貴様を切り刻む!この無限攻撃を躱すのは不可能!ははは!苦痛にもがいてのたうちまわれ!!」
(…どうしよう、どうしよう…!ヒソカさんが押されてる…!!)
ユミはあまりにも無力な自分に嫌気がさしてくる。とにかくヒソカの邪魔にだけはなるまいと後ろに下がっていたが、それでも足りないくらい無限四刀流はヒソカをおいつめているようにユミは感じた。
すると突然ヒソカが退行する歩みを止めた。
「「!?」」
「確かに避けるのは難しそう♤」
「なら止めちゃえばいいんだよねー♡」とヒソカはいとも簡単に4つのナイフを受け止めた。
男は信じられないものを見る目で彼を見つめる。あれほどの大技、受けきるには少なくとも半年かそれ以上の修行が必要だろう。
「無駄な努力、ご苦労様♤」
「ぐ…!くそぉぉぉぉおおおお!!!」
静かな室内に男の絶叫が響きわたる。
ヒソカは余裕の笑みを浮かべながら鋭いトランプで彼の首をかき切った。
ユミはそのグロテスクな光景に身体の体温が下がっていくのを感じ思わず目を伏せる。
「…無理に、見なくてもいいよ♤行こうか♧」
「…っ、はい」
(この人も他人を気遣うことができるのね…)
ヒソカの優しさを他所にユミは少し失礼なことを考えながらも彼に急いでついて行く。
部屋を抜けるとそこは入口が沢山ある円形の広い部屋であった。
入った瞬間アナウンスが鳴り響き、ヒソカとユミがそれぞれ1号目2号目の合格者であること、また所要時間は6時間17分であったことが告げられた。
そしてこの部屋に出口がないところを見ると、残りの約66時間はこのトリックタワーの中に居ないといけないらしい。
それも、次の合格者が来るまではヒソカと二人きりである。ユミは彼を信頼すべきかまだ決めかねていた。
しかし、出会った当初よりはずっと好感度が高くなっているのも事実だ。
(怪我…痛そう)
ユミは持っていたポシェットから包帯と消毒液の入った小さな瓶を取り出し、壁際に座っているヒソカに近づいた。
「ヒソカさん、怪我の処置をしましょう?そのままだと悪化してしまいます」
「嬉しいなあ♢ありがとうユミ♡」
ヒソカは嬉しそうに顔を綻ばせると、ナイフに切りつけられた腕を差し出した。
「ごめんなさい、私を庇ったせいで、こんな…」
「ユミ♧ボクが自分でやったことなんだから、気にしないで♤」
ボクは謝罪よりも感謝が欲しいなあ、とヒソカはニコニコ笑う。ユミに治療してもらえるのが純粋に嬉しいらしく、それはいつもの猟奇的なオーラを感じさせない笑みだった。
そんなヒソカを見て、鈍感なユミがそのちょっぴり甘い心に気づくはずはなく。
ただ彼女も同じようににこりと笑って「ありがとうございました」と返した。
そうして過ごしているうちに一人また一人と合格者が部屋に入ってくる。ユミはゴンたちが出てくるのを今か今かと待っていた。