ヒソカさん夢はトリップでは無いので、カタカナでの入力がおすすめかも知れません。
ハンター試験編
ユミ
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「もしそのゲームでワシに勝てたらハンターの資格をやろう」
「「!」」
そう言ってネテロは動きやすい服装に着替えゴンたちを別室へと案内し、ゲームの説明を始めた。
飛行船が目的地に着くまでにボールをネテロから奪えばいいという、シンプルなルールだ。オマケにこちらはどんな攻撃も自由とし、自分は手を出さないとまで言いきった。
「ただ取るだけだいいんだね?じゃ、オレからいくよ」
「御自由に」
見るからにイライラしているキルアは先陣を切ってネテロに近づいた。と思いきや…
「増えた!?」
「キルアくんが、何人にも重なって見える…!」
キルアは暗殺術の一つである肢曲をたしなんでいた。足運びに緩急をつけ残像を生み出す高等テクニックである。
その残像のうちのひとつが不意にネテロに近づきボールを奪おうとした。しかし、やはりそんな簡単にはいかず、どんなに不意をつこうとしても、華麗に避けられてしまう。
それなら先に動きを止めてしまおうと、キルアは全力のキックをネテロの右足に食らわせた。
ベキャッ、骨が砕けるような鈍い音が部屋に響き渡る。
「痛っ!モロ軸足…!」
「…?でもキルアくんが動きません…」
「してやったり」といった顔をしていたキルアの顔を、みるみる脂汗が覆っていく。
「いってぇ~!!!鉄みたいだぜあのジーサンの足!ゴン、タッチだタッチ!」
「よーし次はオレだ!行くぞ!!」
その後もローテーションし続け、最後には3人全員で立ち向かったが力及ばず、キルアは途中で抜けてしまい、ユミはゴンとネテロが勝負しているのを応援しているうちに眠ってしまった。
「…ん…あっ、まずい寝ちゃってた…」
「よく眠れたかの」
「うわぁネテロさん!ず、ずっと居たんですか…!?」
ネテロは人差し指を口元に持っていくと、ユミの隣を指さした。
そこにはタオルケットをかけられたゴンがすやすやと眠っている。
「この子が寝ちまってからそんなに時間は経っとらんよ」
「そうでしたか…」
ユミはそれ以上会話が思いつかず沈黙してしまう。すると、ネテロが不意に口を開いた。
「ところで、おぬしは何故ハンターになりたいんじゃ?」
「えっ…理由……ですか」
「そうじゃ、目的地に着くまで暇じゃし教えてくれんか?」
「うーん…なんと言ったらいいか…」
ユミがハンターになりたい理由。
それはこの試験が始まってからどんどん薄くなっていっている気がして来ていた。
初めはただ、認められたかった。
一生懸命勉強して経験を積んでいって、気づけば動物を助ける仕事に就きたいと、そう漠然と考えていた。
(勉強して、大学入って、ハンターになって…)
「…なんででしょうね」
「?」
何になるんだろう。
「世界の絶滅しそうな動物や、密猟に狩られてしまう動物たちを、保護して助けたいんです」
「ほう」
それが、目標?
継ぎ接ぎだらけのありがちな言葉に自分でも嫌気がさす。
ネテロとしばらく話して彼が去った後、ユミはずっと、自分がハンターになる意味を考え続けていた。
.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*
そして数時間後。
飛行船は第3次試験会場に到着していた。
ユミは眠りこけていたゴンの肩を優しく叩いた。
「んん…」
「ゴンくん、着きましたよ」
「えっ…ほんと!?」
寝起きでぼーっとしていたゴンは目的地到着の知らせを聞くと顔を輝かせて勢いよく立ち上がった。
「キルアたちは?」
「先に出ているのではないでしょうか?私達も急ぎましょう」
「うん!」
ゴンに手を引かれながら飛行船を出ると、そこは高い高い塔の上だった。
三次試験の内容は、72時間以内にこの塔を脱出するというものだった。しかし入口らしきものは見当たらないし、塔の壁を伝って降りれば怪鳥の餌になってしまう。
「どうすれば…っ!?ヒソカさん…!?」
「入口見つけたんだ♡一緒に行こうよ♢」
「えっいや私は…」
ゴンくんたちと…と言いかけたがヒソカが彼女を見逃すはずもなく、ユミは1人しか入れないような狭い隙間に押し込まれた。
「うう…あれ?」
しかし扉は固定されたように動かず、ヒソカが部屋に飛び降りると同時に閉まった。
「じゃ、行こうか♡」
「はい…」
(これ、反則じゃ、ない…よね…?)
恐らくあの扉、1度入れば開くことは無いのだろう。だからこそ、協力したり楽できないように隙間も人1人分くらいしかなかったのだろう。
それをヒソカはなにか細工をして扉を固定し、無理やり2人通した。
そんなこと許されるものなのか、とユミはビクビクしながらもしかたなくヒソカについて行くのであった。
もうひとつ気がかりなのは何も言わずに上に置いてきてしまったゴンたち。しかし、ユミはきっと大丈夫、と握る拳に力を込めた。
(頭のいいクラピカさんに、強い野生の勘を持ってるゴンくんもついてる。大丈夫よね)
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
一方その頃。
「…ん?ユミさんどこ行った?」
レオリオがキョロキョロしながら屋上を見渡すが、彼女の姿は見られない。
「ユミさんならさっきヒソカに連れていかれたよ」
「…だ、か、ら、あれほどユミさんにヒソカを近付けるなと言ったろうが~~~」
「痛たたたた!ごめんクラピカぁ」
ゴンがケロッと言うと、クラピカが呆れながら彼のこめかみを拳で挟んで思い切り締め付けた。
「仕方ない。じゃあオレたちも早く脱出しようぜ」
「しばしの別れだな」
「ユミさん無事だといいが…」
ユミの思った通り、彼らは自分で入口を見つけていた。
「「!」」
そう言ってネテロは動きやすい服装に着替えゴンたちを別室へと案内し、ゲームの説明を始めた。
飛行船が目的地に着くまでにボールをネテロから奪えばいいという、シンプルなルールだ。オマケにこちらはどんな攻撃も自由とし、自分は手を出さないとまで言いきった。
「ただ取るだけだいいんだね?じゃ、オレからいくよ」
「御自由に」
見るからにイライラしているキルアは先陣を切ってネテロに近づいた。と思いきや…
「増えた!?」
「キルアくんが、何人にも重なって見える…!」
キルアは暗殺術の一つである肢曲をたしなんでいた。足運びに緩急をつけ残像を生み出す高等テクニックである。
その残像のうちのひとつが不意にネテロに近づきボールを奪おうとした。しかし、やはりそんな簡単にはいかず、どんなに不意をつこうとしても、華麗に避けられてしまう。
それなら先に動きを止めてしまおうと、キルアは全力のキックをネテロの右足に食らわせた。
ベキャッ、骨が砕けるような鈍い音が部屋に響き渡る。
「痛っ!モロ軸足…!」
「…?でもキルアくんが動きません…」
「してやったり」といった顔をしていたキルアの顔を、みるみる脂汗が覆っていく。
「いってぇ~!!!鉄みたいだぜあのジーサンの足!ゴン、タッチだタッチ!」
「よーし次はオレだ!行くぞ!!」
その後もローテーションし続け、最後には3人全員で立ち向かったが力及ばず、キルアは途中で抜けてしまい、ユミはゴンとネテロが勝負しているのを応援しているうちに眠ってしまった。
「…ん…あっ、まずい寝ちゃってた…」
「よく眠れたかの」
「うわぁネテロさん!ず、ずっと居たんですか…!?」
ネテロは人差し指を口元に持っていくと、ユミの隣を指さした。
そこにはタオルケットをかけられたゴンがすやすやと眠っている。
「この子が寝ちまってからそんなに時間は経っとらんよ」
「そうでしたか…」
ユミはそれ以上会話が思いつかず沈黙してしまう。すると、ネテロが不意に口を開いた。
「ところで、おぬしは何故ハンターになりたいんじゃ?」
「えっ…理由……ですか」
「そうじゃ、目的地に着くまで暇じゃし教えてくれんか?」
「うーん…なんと言ったらいいか…」
ユミがハンターになりたい理由。
それはこの試験が始まってからどんどん薄くなっていっている気がして来ていた。
初めはただ、認められたかった。
一生懸命勉強して経験を積んでいって、気づけば動物を助ける仕事に就きたいと、そう漠然と考えていた。
(勉強して、大学入って、ハンターになって…)
「…なんででしょうね」
「?」
何になるんだろう。
「世界の絶滅しそうな動物や、密猟に狩られてしまう動物たちを、保護して助けたいんです」
「ほう」
それが、目標?
継ぎ接ぎだらけのありがちな言葉に自分でも嫌気がさす。
ネテロとしばらく話して彼が去った後、ユミはずっと、自分がハンターになる意味を考え続けていた。
.☆.。.:.+*:゚+。 .゚・*..☆.。.:*
そして数時間後。
飛行船は第3次試験会場に到着していた。
ユミは眠りこけていたゴンの肩を優しく叩いた。
「んん…」
「ゴンくん、着きましたよ」
「えっ…ほんと!?」
寝起きでぼーっとしていたゴンは目的地到着の知らせを聞くと顔を輝かせて勢いよく立ち上がった。
「キルアたちは?」
「先に出ているのではないでしょうか?私達も急ぎましょう」
「うん!」
ゴンに手を引かれながら飛行船を出ると、そこは高い高い塔の上だった。
三次試験の内容は、72時間以内にこの塔を脱出するというものだった。しかし入口らしきものは見当たらないし、塔の壁を伝って降りれば怪鳥の餌になってしまう。
「どうすれば…っ!?ヒソカさん…!?」
「入口見つけたんだ♡一緒に行こうよ♢」
「えっいや私は…」
ゴンくんたちと…と言いかけたがヒソカが彼女を見逃すはずもなく、ユミは1人しか入れないような狭い隙間に押し込まれた。
「うう…あれ?」
しかし扉は固定されたように動かず、ヒソカが部屋に飛び降りると同時に閉まった。
「じゃ、行こうか♡」
「はい…」
(これ、反則じゃ、ない…よね…?)
恐らくあの扉、1度入れば開くことは無いのだろう。だからこそ、協力したり楽できないように隙間も人1人分くらいしかなかったのだろう。
それをヒソカはなにか細工をして扉を固定し、無理やり2人通した。
そんなこと許されるものなのか、とユミはビクビクしながらもしかたなくヒソカについて行くのであった。
もうひとつ気がかりなのは何も言わずに上に置いてきてしまったゴンたち。しかし、ユミはきっと大丈夫、と握る拳に力を込めた。
(頭のいいクラピカさんに、強い野生の勘を持ってるゴンくんもついてる。大丈夫よね)
☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆.。.:*・°☆
一方その頃。
「…ん?ユミさんどこ行った?」
レオリオがキョロキョロしながら屋上を見渡すが、彼女の姿は見られない。
「ユミさんならさっきヒソカに連れていかれたよ」
「…だ、か、ら、あれほどユミさんにヒソカを近付けるなと言ったろうが~~~」
「痛たたたた!ごめんクラピカぁ」
ゴンがケロッと言うと、クラピカが呆れながら彼のこめかみを拳で挟んで思い切り締め付けた。
「仕方ない。じゃあオレたちも早く脱出しようぜ」
「しばしの別れだな」
「ユミさん無事だといいが…」
ユミの思った通り、彼らは自分で入口を見つけていた。